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探求者の記録簿(メモリーログ)  作者: Liis
保守協会の謀略
63/109

部屋探しその2

ひさしぶりの投稿です。

今回はテクニカを名乗る正体不明の男に連れられてはある部屋に行きます。

 ギギギ

 鈍い音が響いた。

 錆び付いて固く閉ざされていた入り口のハンドルが回された。

 テクニカ「どうぞ中にお入りください」

 中は意外に綺麗だった。

 実験器具はそのまま残されていて、途中で実験が破棄されたようだ。

 テクノ「何か匂うです。人工物とような匂いがするです」

 テクニカ「この研究所は、文明崩壊以前に使われておりまして、何やら新しいエネルギーを探していたそうです。しかし、文明崩壊と同時に研究が不可能となり危険地区として保守協会が隔離致しました。私はその保守協会から研究所の視察を委されました。協会からは自由をして良いと言われましたのであなた方をお連れしました。

 勿論居住としても利用してもよいと。

 しかしながら、この研究所を欲しがる人は未だに見つかっておりません。

 もしよろしければ購入をお考えになりませんか?」

 ミチュール「それはもう少しだけ、見てから決めようかなー」

 研究所といいながらも、計測器が見当たらない。レポートの一つもない。エネルギーとして最も使い勝手の良い電気に変換する物もない。もぬけの殼となっている。

 ミチュール「違和感を感じるかなー。あえていうなら、不自然かなー」

 テクニカ「どうかなさいましたか?」

 ミチュール「先ずはあなたの正体。保守協会に頼まれたと言うのは嘘ではない。だけど、自由にしていいというのはあまりにも滅茶苦茶。地域を協力者に見回らせている事は知っている。ただの協力者にそこまでの権限があるはずがない。だとすれば、あなたはある程度の高い地位にいるひとかなー」

 テクニカ「実に良くできたほら話ですな」

 ミチュール「次に、この部屋の存在。このシェルターの元住民だから分かる。部屋には必ず通気口があるはずなのにない。だから部屋であるはずがない。まるで何かを閉じ込める空間もしかしてあなたの目的はまさかあのアルスのイメージと同じ事をするきなの!」

 テクニカ「そんな、アタイがそんな事をするはずはありませんわ」

 テクノはテクニカの様子を見てさっきから口を閉じて言わないようにしていたことを言い出した。

 テクノ「もう耐えれないです。いつまで偽るです。我慢の限界です」

 私の娘は隠していた杖を取り出した。

 テクノ「嘘に嘘を塗り固められ隠れた真実を今解放するです」

 手に持った杖から嫌な音が鳴りだした。

 テクノ「真実の名の下に」

 杖を床に突き立てた。

 まさか、あれは、力なのか。私が使いこなすことの出来なかった、真名解放なのか。この術の使い方はレコード家しか知らない、アランもハロルドも子ども達には教えていない。自分自身で習得したのか。言葉を言えば発動出来るものではない。トリガーは一体何なんだ。

 一瞬で今まで考えもしなかった事が脳内を駆け巡った。

 テクノが使った力をテクニカとこの研究所が受けた。

 テクニカ?「ううう」

 彼?の周囲にノイズが見えた。

 いや、研究所そのものが歪んで見えた。

 テクノ「もう一度、真実の名の下に」

 2回目の術だ。

 また杖から嫌な音が鳴り響いた。

 プツッ

 何かが切れた音が聞こえた。

 まばたきをするとそこには、特殊な黒スーツを纏った女性と、よくある保管室の中にいた。

 テクスチャ「アタイの正体を見破った人はバーのマスターを入れて2人目だよ。変装を解かされたのは嬢ちゃんがだよ。

 アタイの正体は、保守協会 潜入調査部のテクスチャだよ」

 テクノ「やっぱり女性です。何でそこまで自分を偽るですか?」

 テクスチャ「アタイが姿を偽るのは、アタイ自身の姿が大嫌いだからさ」

 ミチュール「保守協会がどうしてシェルター内にいるのかな」

 テクスチャ「アタイの目的はただ一つ、ミチュール・ヒューズを廃人にする事」

 彼女は私の顔に向かって、砂のような細かい何かをぶつけた。

 テクノ「ミチュールになにするです」

 テクスチャ「アタイは幻術使い、と言っても魔術なんてものが使える訳ない。化学だよ、パウダーやエッセンスを使うことで人の見えている世界を変えれる。今ぶつけたのは目を一時的に見えにくくするものさ」

 テクノ「ミチュールは私が守るです」

 テクスチャ「そううまくいくかね」

 テクノが私を守ってくれている。母親として情けない。私よりも、娘のほうがしっかりしている。

 テクスチャ「偽りの名の下にタイプ2」

 テクノ「残像が見えるです。私達の周囲をグルグル回っているです」

 テクスチャ「アタイはここさ。次は、不安を高めるエッセンス。最後に仲良くお休みをするパウダー」

 

 守れなかったです。何も出来なかったです。駄目な娘です。

 バタッ

 テクスチャ「私の攻撃は範囲攻撃。近くにいればいるほどよくかかる。幼い子供ならより影響を受けやすい。アタイでも酷い攻撃だ。でも、綺麗なものが壊れる姿はいつみても愉快だよ。アタイを貶してきた人達の最後を思い出すよ」

 バンッ

 キュッキュッ

 入り口が閉ざされた。

 そしてここから出れなくなったです。

 でも音だけは聞こえるです。

 グスングスン

 この音は泣き声です。

 もしかしてミチュールの泣き声ですか。

 アルスが確か言っていたです。

 ミチュールが旅の途中で正気を失うと言っていたです。

 あれは真実だったのですか。

 とにかく助けを求めないといけないです。

レコード家の人間は、特殊な力を使えますが、誰も鍛えていないため(ハテノ村長 ハロルド・エンコードは省く)すぐ倒されてしまいます。

ミチュールとテクノがテクスチャによって倒されてしまいました。そんな中どうやって、テクノはアルス達に助けを求めたのか、そしてどのように助かったのかが次回の内容になります。

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