もの作りの難しさ
2日投稿が遅れてすみません。
今回の内容は、ただひとつ。
材料を取りに行ったそれだけです。
「そろそろ完成しそうかな。入っていいよ」
「服を縫い上げるには早すぎるかな」
「どこにも服が置いてないです」
「当たり前じゃない。型紙を描いただけなんだから」
クリスタは、大きな紙を見せてきた。
「えーと……なになに、随分と大きな服だね。注文のアームカバーも作るんだ」
「尻尾がある以上、スカートしか履けないけどいいのかな?」
「尻尾なら別に切り離しても問題ないよ。むしろ体内に戻せるからスカート以外でもいいよ。個人的にはスカートが好きだからそれがいいかな。それよりも、予想図に描かれている水晶はなんなのかな?」
「これは、土地の力でしか生きていくこともできないアリウムの為に、水晶をコンデンサのようにして力を蓄えて村から外出できるようにするために必要なものだからね」
「流石だ。ハロルドの孫というだけものとがあるかな。いつから気がついていたのかな?」
「誰だって聖霊とはどういったものなのか知っていれば自然とわかる。地脈や自然といったところ付近しか移動できない事を」
「姉さんが服を作れない理由はまだ糸を紡いでいないからですよね」
文脈もなしにいきなり違う話を始めた。
「家には、糸がある。でも、布が無い。
村の森に行って材料を探さないといけない。」
森の中
「わざわざ布をつくる為に森に行くなんて君も努力家だねー」
「伸びる布を作るにはラテックスが必要。ラテックスは樹液の一種で、絶対にじかで触ってはいけない」
「以外に粘りけがあるですね」
テクノが指先に樹液をつけて触っていた。
「か……か……痒いです」
「大丈夫テクノ?」
「なにが起きたのかな?」
「アレルギーが発症した。アリウムはテクノを連れて川で手を洗わせて」
「私は聖霊人、いつでも水を出せる。私の出す水は治療の水体を活性化してどんな怪我や病気を治す」
「アレルギーにこんなことしちゃだめ。アレルギーは免疫力が強くて発症するものだから」
どこかの川
「全くひどい目にあったです」
「テクノちゃんはクリスタと姉妹だからいつも一緒に行動しているものだと思っていたけど、そうではないようかな」
「確かに私の姉さんはクリスタです。でも実の姉じゃないです。私はA・レコード一族の出身でアルスのイトコです。母親の名前は確か、ミチュールです。」
「どうもこの村の住民は何かを抱えているみたいだね」
「世の中に何も抱えていない人間なんていないです」
「テクノ体調はどう?」
「バッチリです」
クリスタはバケツに例の液体を容れていた持ってきた。
「もうさわったら駄目だからね」
「わかっているです」
エンコード家の作業場
作業場には様々な薬品と機械が所狭しと敷き詰められていた。
「今までに服を作る様子をみたことがないわけじゃない。でもこれが服を作るために必要なのかな?」
違和感しか感じなかった。服を縫うのにはミシンが必要なのは知っている。
でも、こんな重工業などに使いそうなものはみたことがない。
「見た目は凄いけど個々にある機械に見えるけど、ここにある機械は1機のみ。材料と設計図があってそれが実現可能なら何でも作ってくれる。これを動く所を見るのはこれで2回目。完成するまでの間話をしようか」