水晶は採集するにあらず
自分でも創作するのが大変でした。
アルスはいったいどのような手段で水晶を手に入れるのか考えてにてみてください。
「俺がみていないうちがこんなにも立派に成長してしまって。父親として鼻が高い。それにしても傷がおおいな、大半が擦り傷だが水晶は混入していないようだ」
ドクターは俺を放っている場合は多い。
日常生活などでもそうだ。いつも樹木の中に引きこもって何かを作っている。
今回は、シリコンと呼ばれる鉱石を探すために外に出たに過ぎない。
それでも、俺は一緒に出かけれたことをうれしく思っている。
父親はドクターなのだが、母親は誰か知らない。実質俺の母親代わりはクリスタになっている。
「それにしてもアルス、お前はあの洞窟を見て不思議に思うことが無かったのか?」
「そりゃあ、あるさ。自ら砕けたりほかにもいろいろ」
「アルス、水晶が飛んできたり砕けたりする事も不思議なことなのがだ、更に不思議なことがその先にある。
本来水晶は成長するには幾億もの時間がかかるとされている。お前を襲っていた時に水晶は枯渇しているはずだ。なのに一切減少していないようだ。不思議だと思わないか」
確かにその通りだ。水晶の洞窟と言っても、その貯蔵量には限度がある。
「言われるまで気がつかなかった」
「無くなるものが無くならないそれには幾つかの要因がある。例にあげてみると、この水脈の水は一定時間特定の場所に留めていると硬質化する。要は石になると言うことだ。俺が言える情報はここまでだ。後はシャワーでも浴びてゆっくり考えてみてくれ」
話を聞く限り、あの川の水が鉱石になっているようだ。でも、鉱石になるといっても普通は幾年かかる。
考えは2つある。
1つは成長が早い。2つは時間の流れが違う
あれは特殊なものだ。こんなことがありえるかもしれない。
浴室をでると着替えが置いてあった。
着替えと言うとだいぶ前に合ったことを思い出す。あれは特殊な服だから起きたことだ。
分かっていても疑ってしまう。
これがトラウマと言うものか。
着ていた服は、渦巻きを起こすことのできる箱状の装置に入っている。
「本当にただの服だよな」
疑いながらも衣を体に纏った。
「着替えたことだし、広間に行くか」
お気に入りのブーツだけは残っていた。
いつものように足を滑らせるように入れてベルトをした。そして脱衣場を出ようとした。
「足が上がらない」
古くからある言い回しではなく、本当に足が床から持ち上がらないのだ。
足を痛めている訳ではない。
ブーツが張り付いて離れない。
何か特別な物を踏んだのか?
理由を知るために、ブーツを観察しよう。
全体重を乗せたけど剥がれない。
裏の一部が張り付いているのではなく、つま先から踵までが隙間なくくっついている。
こういうときはどうするか、接着剤などは縦の力には強いが横の力には非常に弱い。嘘か真か試してみよう。
横に力を与えるにはハンマーが必要だ。
ブーツはそこまで分厚い訳じゃない。
なるべく小さくて威力のあるものが必要だ。いつものようにポーチに手を入れてみた。
出てきた道具を見たのだが何なのかすらわからない。
「なんだこれ?」
金属の棒に何かがついている。
自分から見て上にハンマーが下に引き金がついていた。
出てきた以上は効果は保証されている。
?の道具をブーツに当てて、引き金を引くと爆音が鳴り響いた。
ブーツが吹っ飛びそしてハンマーから煙があがった。
今ので仕組みが分かった。
金属の筒に衝撃を与えて、遠くに飛ばす狩猟武器のようだ。
ブーツが剥がれた。
一体なにがついていたのか?
これは透明の鉱石だ。あえていうなら水晶だ。
溝に溜まっていた水晶水が固まったのだろう。これは使えるかもしれない。
「ドクター ミチュールさん ハック頼みがある。これを…………を集めよう」
「こっちは準備完了したのかな」
ミチュールさんの下準備が終わった。
「アルス、本当にやるのか?」
「さっきみたいなヘマはしない。俺を信じろ」
「今回はいけそうだな」
青年達は水晶の洞窟の中を走り出した。
周囲の壁を棒でたたきながら。
どうみても頭のネジがぶっ飛んでいるどころの話じゃなく、頭が有るのかどうかというレベルの状態に思えるだろう。
でもこれでいい。
アルス達がやっているのはできる限りの水晶のかけらを集めているのだ。
洞窟は坂の用になっていてかけらが下に貯まっていく、水晶の抜けた穴から水が流れてくる。
それが川となり下に流れていく。
アルスとハックの目的は曇りのなく大きい水晶を集めることだ。
「これを一カ所に貯めて濾過して水晶を集めよう」
「それだけじゃ、手伝うことができないかな。もう少し教えてくれるかな?」
「まず洞窟の壁を叩いて水晶をはずして回る。それを何分か続けて、洞窟内に流れるようにする。洞窟の出口で待っている人は中の人が出てきたら急いで布で蓋をする。こうすれば安全に水晶を大量に集めることができる。水晶のかけらだけが布を突き刺し、苗床のように成長する」
「普通の人はできないかもしれないことかな」
「外で一応訓練を受けているから大丈夫だ」
「息子の頼みを叶えられない訳がない」
「まあ、ここに普通の人間はいないのかな。私も普通じゃないけど」
もうすぐ出口だ。
「ドクター、ミチュールさん後は頼んだ」
洞窟を脱出した。
「せーの」
「セーノ」
蓋をした。
そして理想通りに水晶が顔を現した。
先端に水がたまり、硬質化する。
これがどんどん続いていく。
その数1つにあらず、10 20 30その数は数えるたびに増える。
まさか、作りあがるのを待つとは思わなかったでしょう。次話は地上の女性たちの話になると思います。