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探求者の記録簿(メモリーログ)  作者: Liis
守護者の日々
18/109

水晶の歌

まだクリスタの暴走が続きます。


「んんー。」

 アルスに意識が戻しそうになった。

「あー最高、テクノにも見せてあげたいな。」

 今のアルスは気を失っている。

 今のクリスタは正気を失っている。

「まさか、アルスに儀式衣装が似合うとは思わなかったよ。」

 儀式衣装は村に危機が迫ったときに女性が着て舞を踊り、地中深くの遺跡に眠る聖霊獣を呼び出して、危機から守ってきたという言い伝えがある。

 だがしかし、この村にはもうその舞を知る人がおらず、舞える人もいない。

 村にある書物だけではその時に歌う曲しか分からない。

 その歌は、歌うだけでは、意味をなさない。

 舞と組み合わせて、初めて意味をなす。

 今歌うことの出来る人間はクリスタだけだ。

「アルスのお母さんは、別の村の巫女だったからその影響かな。」

 アルスが持っていたポーチが無くなっていることに気がついた。

「取りに行かないと。」

 部屋を出ると練習場が水に使っていた。

 だけど練習場の外には水がでていなかった。

 ポーチは水に浮いていた。

「ちょっと遠いな、長い棒があれば取れるのに。」

 少し前にアルスから渡された弓を思い出した。

「システムエラーが発生しました。

本武装を再起動いたしますか?

再起動致しますと、保存していないデータが消滅致します。」

 弓から、音声が鳴り響いた。

「再起動!!」

 クリスタは叫んだら、弓が鉄板に戻った。

 鉄板を手に持つと、形状が変化した。

「これは槍? まあいいや、あのポーチが取れれば。」

 槍でポーチを引き寄せた。

「このポーチどこかでみたことある。

いや気のせいでしょ、中にはなにが入っているのかな。

あれ、何も入っていない。

おかしいな。」

 何と何も入っていない。

「アルスの横に置いておこ。ポーチに何か入っていればいいのに例えば、今のアルスの姿を紙に残せる装置とかなんて。」

ゴト

 ポーチから、何かの装置が出てきた。

「なんだろこれ? どうやって使うのかな。」

 右上についている突起物を押した。

カシャ

 シャッター音が聞こえた。

 その数秒後に装置から、一枚の丈夫で光沢のある紙が出てきた。

 そこにアルスの姿が写っていた。

「これは、カメラだ。」

 クリスタは感激していた。

「これで、アルスの姿をたくさん残せる。」

 もう、クリスタの勢いを止めることが出来ない。

 プリント紙が無くなるまで待つしかない。

次話はアルスの視点に戻ります。

ただし、アルスは気を失っています。

ということで現実ではなく、夢の世界での話となります。

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