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▼サヨナラのために▼

華やかな仕事場でタイムカードを切りスタッフルームに戻ると、チーフが書類をまとめていた。

邪魔をしないように、あまり大きくない音量でリサは声をかける。


「お疲れ様でした」

「あら、リサちゃん、楽しんでらっしゃいね」


苦笑いを営業スマイルで誤魔化し、ロッカールームへ進む。ユニフォームを脱ぐと、纏っていた鎧を脱ぎ捨てたようで何とも心もとない気分になった。

それもこれも、きっとこの後の予定のせい。


「行きたくないなぁ」


呟いてから盛大なため息をつくと、鞄の中で携帯電話か震えているのに気がついた。小さなウィンドウを確認すると、これから会う同級生の一人からの電話。


「何?」

『あからさまにイヤそうね』

「まぁね、でもちゃんと行くよ」

『知ってるわよ』

「でも、今からだとギリギリ乗船開始時間かも」

『わかった、ミツに言っておくわ』

「先輩によろしく」


電源ボタンを押して通話を終了させると、重たく沈む心を叱咤して立ち上がる。


「いつまでも逃げてたって仕方ないか」


ひとつのサヨナラのために、リサは仕事場を後にした。

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