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人形の10か月

作者: 天川裕司
掲載日:2025/10/29

初めまして、天川裕司です。

ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。

また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。

どうぞよろしくお願い致します。

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


【アメーバブログ】

https://blog.ameba.jp/ucs/top.do


【男山教会ホームページ】

https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/


【YouTube】(星のカケラ)

https://www.youtube.com/@%E6%98%9F%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%82%B1%E3%83%A9-v5x/videos


【ノート】

https://note.com/unique_panda3782



【YouTubeドラマにつきまして】

無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、

お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。

基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。

創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪

出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬

でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、

どうぞよろしくお願いします(^^♪



タイトル:人形の10か月


「ねぇ、今日は何が食べたい?」


夫「ん?あぁ、そうだなぁ。ハンバーグとか良いかなぁ」


「フフ、あなたハンバーグ好きだもんね♪わかった。じゃあ今日の夜ハンバーグにするね。だから早く帰って来てね♪」


夫「ああ♪お前は料理が本当に上手くて助かるよ。うれしい」


新婚生活を営みながら、

私たち夫婦は明るい未来を夢見て居た。


なかなか子供が出来ない私を夫は気遣い、

子供の事はあまり喋らないながら、

私の心の奥底の望みをちゃんと汲み取ってくれ、

イイ感じに、子供が出来た未来のことを

明るく話し合ったりしてくれる。


今の私にとって、

それが本当に大きな喜びだった。


(数日後)


夫が会社の休みの日、

デパートへ行った時。

私たち2人は…


「あ、このお人形かわいいね」


夫「ん?ああ、可愛いなぁ。なんだ、欲しいのか?だったら買ってやるぞ?」


「ほんと??」


ちょうどショーウインドウの所に

飾ってあった可愛らしいお人形に目が留まり、

それを2人で買った。


やっぱり2人だけの新婚生活と言うのに、

どこか寂しさを感じて居た私だった。

それはやっぱり子供のこと。


(自宅)


「フフ♪子供が出来たらさぁ、こんなふうに3人で食卓囲んで、あったかいお夕飯を食べたりするんだよね」


夫「ん?ああ、3人で仲良く、あったかい家庭かぁ。イイなぁ♪」


子供が生まれた時用に

買っておいたベビー椅子を食卓につけ、

そこに人形を座らせて、

まるで3人家族の様にして夕飯を食べた。


夫はずっと私に優しい笑顔。

そして子供を見ながら

その優しい眼差しは

将来を明るいものにしてくれる。

…そんな期待をさせてくれた。


それから私たちは

ずっとそのお人形を大事にした。

私なんか夫に隠れて一緒にお風呂に入り、

そこで体を洗ってあげたりしたほど。


可愛らしいお人形。

可愛らしいお人形。

可愛らしいお人形。

可愛らしいお人形…


でも数日経ち、数週間経ち、

数ヶ月が過ぎ、1年が過ぎた頃。

人形への心の移り変わりは、

本当の赤ちゃんへの気持ちより早いのか。


だんだん変わって行った。


(後日)


「あなた、服の着せ替えお願いね。私することあるから」


(別日)


夫「おい、まだ風呂入れてなかったのか?…俺もう今日疲れたから、お前が風呂に入れてやれよ。じゃあオレ寝るから」


(別日)


「あなた、お人形の相手ぐらいしてやってよ。私忙しいんだからさ」


(別日)


夫「まだ散歩連れてってなかったのか?…オレ今日は疲れたからもう寝るからな!」


「そんなぁ!この子、ずっと家の中に居たままなのよ?偶には外の空気ぐらい吸わせてあげてよ」


夫「そんなの大丈夫だよ!寝る子は育つって言うだろ!こいつずっと寝てんだからちゃんと育つよ。育ちすぎんじゃねーか?w」


私がお人形の相手をしてあげてるうちに、

夫もそれに気づく様になり、

そのうち2人して人形の相手をしながら、

それを1つの恒例行事の様にして、

楽しみの1つにして居た。


私を精神的におかしいなんて思わなかった夫。

それに対しては感謝した。


でも最近になり、

その相手が段々しんどくなってきて、

疲れてきたのか。

私も夫も人形の相手を

お互いにぶつけ合う様になって居た。


ふとカレンダーを見ると、

1年は過ぎてなかったようだ。

私たちがこの人形を買ってから10ヵ月。

10ヵ月が過ぎていた。


そして…


(2人で人形を挟んで見つめ合いながら)


「…………」


夫「………なぁ。あのさぁ。もうコレこうしたら、俺たちの悩み解決すんじゃねーか?」


そう言って、

ガラッと開けた2階の窓から、

人形を放り投げてしまった。

どこかの床に

パタンと落ちただろう、その人形。


「ふぅ。なんかスッキリしちゃった」


そしてまた一瞬だけだが、

私たちは新婚夫婦の様に戻れたんだ。


(道端に落ちた人形)


3メーター道路に落ちた人形は、

グググ…と動き始め、


人形「…ググ…やっぱりなぁ。だからヤだったんだ。何が子供欲しいだ。子供はぁ!親を選んで生まれて来れるワケじゃねえんだぞ…」


北風が吹きすさぶ中、

弱々しく上半身を

両腕で起こした人形の姿を、

誰も見る人は無かったろう。


たったこんな一瞬の幸せと言うか、

刺激を求めるためだけに、

私たち夫婦は

1人の人間の人生を奪ってしまった。



動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=8zWvlbZJfBw

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


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