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決断は人任せ

作者: 葉沢敬一

毎週日曜日午後11時にショートショート1、2編投稿中。

Kindle Unlimitedでショートショート集を出版中(葉沢敬一で検索)

 AIが普及して、決断をAI任せにする人が増えてきた。企業もそれを売りにし、投資相談や結婚マッチングにAIをという流れから、買い物や趣味に至るまでAIに任せるようになった。


 まあ、個人の趣向にあった広告を出すのはネット初期のころからある。でも、買った物と同じ広告がでたりして、効果はそんなになかったのが、その後を推測しておすすめ商品を出してくるようになる。


 例えば消耗品。歯磨き粉を買えば、歯ブラシやフロスとかも勧めてくるのが当たり前。自転車を買えば、ヘルメットや手袋を勧めてくる。


 もう、買い物に悩まなくても良い。適切な時期に、収入に応じた高品質最安値の物品を何も考えなくて買うだけだ。


 仕事も考えることは無くなってきた。メールはAIが書いて出し、その文面の要約を斜め読みしてお勧めの対応をする。むしろ、AIに任せておけば大丈夫。細かくて面倒な仕事はなくなり、力仕事も自動機械が行い、生産はAI-3Dプリンターが行う。


 「仕事」は頭のいい人がそれらをチューニングするだけになって、大半の人はベーシックインカムに頼って最低限の生活をするようになった。


 子供を産んでも何者にも成れないとみんな知っているので少子化は進み、ある日、寿命の臨界点を超えた時点で、不死の貴族と、能なし庶民の二極化してしまった。


 ある日、宇宙の彼方から訪問者が来た。

――遅かったか。また、「精神が老化した種族だ」


 地球人は、天然記念物として、生暖かく活発な宇宙人達に保護されることになった。


 元凶は勉強などしなくて良い。コンピューター使えば良いんだからと言う一方で、そのコンピューターの使い方も人任せにしてしまった連中である。


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