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……今この男は何と言った?
相手が私なら、今後も楽しく過ごせそうって?
「はぁぁぁぁあああ!?」
何を言っているんだ、この男は!?
って、さっきからこればっかり言ってる気がする。
いやいやいや、そんな事より。
この男、絶対に頭がおかしいって!
「いや、これでも一応留学先では首席で卒業してきたのだが」
だからなんだって言うのよ。たとえお勉強が出来てもバカはバカだっての!
私、庶民の出だって言ったよね?
身分差ありまくりだって分かってるよね?
「私はそういうのは全く気にならないぞ。とはいえ周りには煩い奴らもいるからな。ステラート家の養女となって後ろ盾を得れば、少しは風当たりも弱まるだろう」
だ〜か〜ら〜、そういうことを言っているんじゃなくて!
「私は気楽な平民に戻りたいって言ってるの! って、あら? もしかして私、声に出してた……?」
「ああ、思い切り出していたな」
半ば呆れるような視線をこちらに向けてそう言ったレアンドル。




