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嘘つきにーなのゲーム録  作者: にゃの
嘘つきにーな
15/24

おまけです


「おーい!さえこー!」


真面目に仕事をしてると、まぁ仕事と行っても今にも潰れそうなスーパーの品出しだけど。

仕事場の先輩2人に声をかけられる。

時計に目をやると12時を回っていた。

いつものやつだ。


「飯勝負やろう!負けたらパシリ兼奢りだから。」


勝負か。よく言う。

あの手この手難癖つけてきていつもあたしが負けるのだから勝ち負けなんてあったものじゃない。


「でも‥先輩ぃ。あたし今月ピンチなんすよぉ。」


「は?」


「はぐぇっ!」


周りに見えないように溝にぐーぱんしてくる。


「聞こえねぇなぁ。早くやろう。」


ほんとに、脳みそも耳も悪いんだから救いようがない。


「まぁまぁ。かな。そんくらいにしときなよ。

可哀想だろ?」


もう1人の先輩がなだめるように肩を叩く。


「は?お前マジで言ってんの?庇う価値ねえだろ。こんなやつ。」


「だからさぁ。あれ、余ってんじゃん?

こいつにやらせて、稼がせりゃいいだろ?」


「‥‥くふふ。てめぇに限ってそりゃねぇよな!そうしよう!

さえこ!仕事終わったら一緒にかえろーぜ。逃げんなよ。あといつもの弁当屋で日替わり買ってこい。」


「あ、うちもそれで。よろしくー。10分ね。」


なんの話をしてるかさっぱりだが結局勝負なんかなしにあたしが昼飯を奢らなければいけないらしい。


ふざけるな。あたしはてめえらに飯食わせるために働いてるんじゃない。


死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。




「来たか。まぁ、こんなゲーム始めるくらいだから、あんたにも色々あるんだろうな。

俺はジョーだ。よろしく。」


先輩の家に連れ込まれ、よくわからない機械を頭につけられた瞬間、普通に住みたいマンションの一室のような場所にいた。

案内の説明を聞く限りなにかのゲームのようだ。

とりあえず街にでれるようだったから攻撃用にナイフを買った。


そして、部屋の扉をあけると1人の男がソファに腰掛けている。


「‥‥ぷっちょだぁ。よろぉ。」


さっきのアナウンスの説明によればこれは金をかけたゲームみたいだ。かなりの大金を。

なるほどな。これで金稼がせて搾り取るわけ。

先輩たちの考えそうなことだ。

あたしが死んだら死んだで高笑いするのだろう。


軽い自己紹介をした後、チュートリアルが始まる。

あたしには必要ない。

このスキルとやらを手放さない限りはあたしは負けることはない。


チュートリアル中、何人かぶち殺してぇやつがいた。

特に髪の毛を操る女はゆっくり時間をかけて殺してしまいたい。


同族嫌悪というやつだろう。

一歩引いたところから他人を見下している。

なにもできませんみたいな面して周りを馬鹿にしている。

全て自分の思い通りになるだろうと空想している。


先輩たちみたいな鬱陶しいやつらも嫌いだけど、こういうやつはもっと嫌い。

自分を見ているみたいで嫌になる。


結局、そういうやつに限ってなにもできやしない。


「おお。チュートリアル終わったみたいだな。おつ。」


ゲーム機を頭から取ると先輩達が笑顔寄ってくる。

気持ち悪い。


「それ、持って帰っていいから。パソコンに繋げばどこでもできるよ。

明後日までに500万、私たちに用意しろ。

くふふ。とりあえず500万ですましてんだから感謝しろよ。」


とりあえず、まずは目の前の世界で1番ぶち殺したいやつらをどうにかしないと。


重たいゲーム機を片手に先輩の家を出る。

よし、ここまでは問題ない。

これはピンチではない。

チャンスなのだ。500万を用意する気などさらさら無い。

先輩達をこのゲームでぶち殺す。


現実世界ではまず勝てないがゲーム内でなら、あたしのスキルでなら、ヘマをしない限り、問題なくぶち殺せる。


問題はゲーム内で3回殺さないと現実世界では死なないということだ。

途中でギブアップされたら、まず間違いなく現実世界で酷い目にあう。

最悪、殺されるかもしれない。

想像しただけで身震いがする。


住んでいる場所が特定されているわけではないが、あのゴミどもが生きている限り、生きている心地がしない。


チャンスは1度だ。

どうにかしてギブアップをさせない方法を考えよう。


「‥うひ‥うはは。」


不安とは裏腹に気持ちが高揚している自分に笑う。

久しく生きているという実感が湧く。

嬉しい。



「ぷっちょさんだね?」


家に帰ってすぐにゲーム内に入り、街中を歩いていると長身のイギリスの貴族のような格好をした男が話しかけてきた。

まぁ実際イギリスの貴族がどんな格好してるかなんて知らんけど。


「誰だぁ、てめぇ?あたしは忙しいぃわけよ。

話しかけんなぁ。」


こんなわけわからん男を相手にしていたら考えがまとまらない。


「私に協力してほしい。」


それでも男は話しかけてきた。


「うはは。うっざぁ。そんなんしてあたしに何の得があんだよ。」


「情報を提供しよう。見たところ何か困ってるように見える。なんなら金銭面でも助力する。」


胡散臭さがほんとに臭ってきそうなほど臭い。

だが、おそらくこいつは、このゲームを長くやってると思われる。

聞くだけ聞いて美味いとこだけくすねるのも悪くない。


「うはは。なんであたしなんだぁ?それだけ聞かせろぃ。」


「君の能力が使えると思ったからだ。私はアリー。その返事はイエスととっていいのだな?

よろしく、ぷっちょさん。」


話しかけてきたときから全く表情を変えずその男は答える。


「うはは。うざ。まぁ、とりあえず詳しくは聞かねぇでやんよぉ。とりあえずあたしを助けろ。」



その男から3000万とアイテムと情報をもらった。

アイテムのこと。あたしのスキルの詳細まで詳しく教えてくれた。


その日のうちに先輩らに喧嘩腰にメッセージを送った。


あたしは人をイラつかせるのが得意みたいであっさり乗っかってくれて次の日に勝負をすることが決まる。


「うひ‥うひゃひゃひゃひゃ!!」


今まで生きてきてこんなにトントン拍子にことがうまくいくのは初めてだ。

ゲーム機を頭から取り、漫画で埋め尽くされている部屋で笑い転げる。


あたしは運命なんて信じない。

でも人生には流れがある。


「うはは、はっぴぃばぁすでぇ。」


それを掴み取れて初めて生きているって言えるだろ?













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