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閑話2

姉が死んだ。


緑のきらきらした瞳の朗らかな人。

死と言う概念もよくわからぬ幼い時、血の気のない真っ白な肌になった、冷たい動かない姉に、

「トゥリア?姉さま?姉さま?」

と何度も呼びかけた。


いつもなら、

『ルー、どうしたの?絵本読んであげましょうか?』

と、返事をしてくれるはずなのに。

返事をしてくれない姉に苛立ち、悲しくなって、涙が溢れてきた。

侍女達も静かに嘆いている。父と母はここにはいない。


姉がいなくなり間もなく、祖父の家に攫うように連れて来られた。


祖父の家では年上の従姉達が姉の代わりに僕の相手をしてくれるようになった。


姉も親しい侍女もいない中、泣いてばかりの僕に、

「まあ、いつまでしょげていますの?お姉様はルーの元気な姿を望んでいると思いましてよ?」

と従姉は声を掛ける。

その従姉も泣き腫らした目をしている。姉と従姉は仲良くしていた。


「泣いている暇はないわ。いっぱい勉強して武芸も磨きましょう?」

従姉が言う。


祖父の家で育つ中、僕は幼いながらにわかり始めていた。

姉が死んだとき、侍女が嘆きながら囁いた内容、祖父の家で家人が深刻そうに囁く内容を聞いて。


祖父や伯父に厳しく、焦るように勉強や武芸を教えられて。






姉は、殺されたのだ。


そして、僕も命を狙われているのだと。





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