パレットを見たら人が分かる-------
「パレットを見れば人が分かる」この言葉は中学の時の美術の先生が言った言葉だ。同じ教室にいた他の人はおそらくこの言葉をよく覚えてないだろう。それも当然だ。なぜならこの言葉を先生が言った時、皆、絵を描くことに集中していたからだ。しかし僕は違った。集中してなかったのだ。その時マイブームだったペン回しを必死に練習していた-------。いや、ペン回しには集中していたのかも……。
そして先生の言葉は高校生の2年生の春、つまり今、美術の時間になって思い出したのだ。周りを見ると皆、自分のパレットに名前を書いていた。そうか、パレットには名前が書いてあるからそれを見れば持ち主、つまり人が分かるのだと。