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∞の彼方  作者: せせらぎ
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闇に包まれる

全身に力が入らなく眼を開ける事が出来ない

ふわふわと宙に浮いているような感覚は

夢でも見ているのだろうか・・・


どこか懐かしいようなこの感覚は一体何なのだろう



動かそうとしても動かない身体

いや、動いてはいるのだろうが空気と一体になっているというか

海で浮かんでいるような感覚は

一体何なんだ?



もしかして死んでしまったのか??





















ぼんやりとそんな事を考えながらも居心地の良さに

そのまま何も考えずに得体のしらない感覚のままで居た



どれ位の間そうしていたのかわからないが

本当に死んでしまったのだろうか?と、頭の中で考える


身体を動かそうとしても思うようには動かず

海の上に浮かんでいるようなふわふわとした居心地の良さ


眼をあける事も出来ず、声を出そうとしても思うように口が動かずに、唇だけが多少動いているんだろうという感覚


無臭なのか匂いも感じず、耳も海の中にいるような外気の音は一切なし



何があったのか自分の行動を思いだそうとすると

無性にどうでも良い事のように思え、考える事をやめ

そのままでいる事にした




時間の感覚が全くなく、どれ程の時間が経ったのか‥‥

数分のような気もする、

何時間ものような気もする、

もう何年も過ぎてるような気もする



かろうじて、今この瞬間は存在しているのだろうという確信はあった








『‥‥』



何かが聞こえた気がした


耳から聞こえたのではなく、直接頭の中に響くような

何とも不思議な感覚


ひとりであれこれ考え、自問自答をしてる時に似てる





『‥‥か』




繰り返し何かが訴えているのだろうと思うが

はっきり聞き取れない



神経を頭に集中させる




『‥‥こえるか?』





得体のしれない感覚に不思議と怖さはなかった

きちんと聞き取らなければ、という気持ちが強い


もう少しなんだけど

と、思った瞬間


『やっと、聞こえたか‼』





ラジオのチャンネルが合ったように

はっきりと頭の中に誰かの声がした






ゆっくりとした口調に強く太い声

どこか懐かしいような気もする


身体の感覚と同じく居心地の良い声




本当に死んじゃった?



薄ら笑いを浮かべてしまった

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