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貴女はわたくしに何回突っかかれば気が済むんですの?

こんにちは、月乃まつりです!

前回は、お昼ご飯をフィオナちゃんが食べてました…!

わたしはサンドイッチが大好きなので、ちょっと羨ましいです…!

それでは!

「あぁ〜ら、フィオナ嬢?どこに行ってらしたのかしらぁあぁあ〜?」


またか。

本日二度目のフーアの突っ掛かりに内心げんなりしながらも、それを顔に出さないように努めながら淡々と言った。

「貴女はわたくしに何回突っかかれば気が済むんですの?」


そしたら。


フーアはこめかみをピクピク震わせながら震える声で反論してきた。

「あなたが高飛車で冷たくて冷淡で高慢で上から目線なせいで、突っかかることになるのですわ!」


誰が高飛車で冷淡だと?


別にわたしは高飛車じゃない。

貴女の独断と偏見で勝手に決めるのはやめて欲しい。


しかもわたしは上から目線じゃない。

上から目線なのはフーア、貴女である。


フーアは、詩の一編を唱えているだけの小鳥なので、反応するのではなくて無視するのが正解なのだ。

そうすれば諦めてくれるからである。


だからフーアからすっと目を逸らす。


「わたくしの話を聞いてらっしゃるのかしら!?あなたはわたくしが言葉を尽くして罵っているときになぜ他の方を見てるのよ!なぜぼんやりしていられるの!こっちを見なさいよ!!」

キーキーと猿のように喚くフーア。


罵っているという自覚はあるんだな。


途中でお嬢様言葉を投げ捨てて、髪を振り乱しながら叫んでいるということに彼女は気づいているのか。

多分、いや絶対、気づいていないと思うけど。


全くもってお嬢様には見えない喋り方、態度である。


「フーア様、もう少しで授業が始まりますわ、早く行きませんこと?」

「そうですよ、フーア様。淑女は授業に遅れてはなりませんもの」

この状況を見かねたのかフーアとよく一緒にいる女子二人が止めに入った。


「……………まあ、そうですわね。今日はこれくらいで勘弁して差し上げますわ、フィオナ!」

二人の言い分に納得したのかフーアはふんっと鼻を鳴らしドレスの裾を翻してドスドスと歩いていった。


二人はフーアを手で押しながら、歩いていった。

それとはわからぬよう、彼女の背後でそっと目礼をしながら。


フーアの取り巻きの女子は、わたしに突っかかってきたことがない。

それ以上に、フーアが暴走したときに宥めてくれている。

嬉しいことこの上ないのだが。


「申し訳ないわ…」

毎回あのようなことをしてもらうのはさすがに気が引けるフィオナであった。


〜放課後〜

「ようやく学校終わった〜〜〜!」

フィオナは自宅であるアメジアン邸の自室、つまり自分の部屋にいた。

最高級素材のソファにだらしなく寝そべりながら、見るからに高級そうなお茶菓子を食べている。


「よくあんなに突っかかれるな〜〜、フーアは…」

とぼやく彼女は、あの学園内の優雅な姿とはまるで違っていた。


というのも、フィオナの素は学園内の姿ではなくこの家の姿なのだ。

だから学園での姿は一種猫被りと言ったほうがいいであろう。


お茶菓子をぽいぽいと口の中に放り込みながら革表紙の本を読んでいるとーー。


ーーキラキラリン、リンリン

軽やかなチャイムが鳴った。


「誰だろ、こんなときに…」

ぶつぶつと文句を並べながら服装や部屋を整え、玄関に向かうフィオナ。


ーーガチャ。

「はーい、…って、え?」


ドアを開けるとそこにいたのはーー。

ーー燕尾服のようなタキシードを身につけた長身の、おっそろしく整った顔立ちをした男性だった。

ブクマなど、ポチポチ押していただけたら嬉しいです。

それではまたお会いしましょう!

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