プロローグ
こんにちは、月乃まつりです!
まずはプロローグです!
コツコツ…。
暗い建物の中に足音が響き渡る。
いや、建物というよりも何かの組織の根城のようだった。
男が一人、重厚な鉄でできたドアを手で押し開けて入っていった。
「何の用ですか、私をここに呼び出すとは」
男の声だ。
そう、さっき部屋に入っていった男の。
「手こずっている任務がございまして…」
今度はやや高めの声が聞こえた。
女だろう。
「ほう。どういう任務なのですか」
「令嬢アメジアン・フィオナの暗殺依頼があったのですが、送り込んだ殺し屋は全て返り討ちにあってまして…」
部屋が、静寂に包まれる。
先に口を開いたのはーー
「ならば、私が行こう」
ーー男のほうだった。
「本気でございますか!?貴方様はこのマフィアのボス。いなくなれば…」
女が焦ったような声を発する。
「私がそんな簡単に死ぬとでも?」
笑いを含んだ声が響く。
「ーーわかりました」
重く沈んだ女の声。
カチャ、バタン。
コツコツ…。
男が歩いていく。
その容姿はーー。
黒の髪に、青の瞳と恐ろしく整っていた。
ーーこれは、秘密を抱えた社交界の華と、彼女を狙う専属執事のお話であるーー。
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それではまたお会いしましょう!