同居五十五日目、それが手口というもので
捜査は進んだり止まったり下がってみたり道に逸れてみたりを繰り返しながらしていますが別の方向でノスさんのボルテージが上がっております。
ギリギリと私の機嫌は下がっていますが、今日は別の場所で類似した魔物が見られたので捕獲しに行くところです。
大型を通り越した巨大な上に凶暴な魔物なので隊長と私が行く事になりました。
私は行く必要は無かったのですが、ノスさんが私で実験したいの☆とかほざきやがったので事務処理したいのに連れ出されました。
あの野郎本気で語尾に星が見えやがった。
そして私はモルモットとなり、前回はエロス重視のボディスーツでしたが今回は機能重視で前ほど酷くないスーツを着ています。
なので問題は無いのですが、隊長も着てらっしゃるんですよ。
これがまた何処のラスボスですかという貫禄で、軍が正義の軍団と言う気は更々ありませんが、その隊長である人物が、
あれ?この人今から世界征服しにいきますか?と聞きたいような風貌になってしまっています。
黒に赤の増幅魔法がかけられた線が全身に走りそれが明るい赤ならまだしも禍々しい赤で遠目から見ると血に見えなくもないです。
腕と脚ははゴツゴツとしている素材で当たったらさぞかし痛いのだろうなという攻撃を目的とした形状で関節部分や腹部などは光沢のある素材で昆虫のような形をしています。
それがまた恐ろしく精巧な出来で関節の動きや吸収性を助ける形状なのでしょうが恐怖を煽る形状となっています。
それに隊長の銀髪が映えるものだから何とも言いがたいです。
極め付きに背中には十五cmくらいの突起物が邪魔にならないように六つついておりそこからサポート用のビット兵器が射出されるそうです。
ビームを出したり隊長の魔力を流す事で通常より簡単に防御壁が貼れたりするらしいです。
それを隊長の魔力で動かして使う事ができると。
行動しながらの遠隔操作は難しいのですが、隊長は易々とやってくれたのでノスさんは大興奮です。
これがまた回りを飛ぶとラスボス戦のようなオーラが出まして、
部下達も目を逸らしているのですがノスさんは大変満足した顔を私と隊長を交互に見ながらニヤニヤしています。
そのニヤニヤした顔も様になるのだから世の中の不平等さを嘆くしかありません。
ノスさんはノスさんで隊長と並ぶと悪の科学者のようになっています。
私も並べば仲間のように見えるんでしょうかね。
部下達も隊長や私に劣るとはいえ同じようなスーツを着ているので戦闘員のようです。
私はさしずめ幹部と言ったところでしょう。
と、まぁ、スーツ説明はこれぐらいにしておいて隊長と五人の部下達と草原を移動中です。
一人は撮影係なので戦闘に参加するのは実質六人ですね。
ノスさんから離れたので騎獣に乗っての移動で私の騎獣は鼻が聞くので軍内で保管してある鱗で追跡しつつ行動しています。
発見しやすい巨体といっても広大な草原を探すのは一苦労なのでこういう時、騎獣がいてよかったと痛感します。
しかし、一時間が経過しましたが未だに発見できません。
もしかしたら実験に使われた事により匂いが変わってしまっているのかもしれません。
早く終わらせてしまいたいという切実な願いがあるのですが。
何故か隊長が私の事を常に見ているからです。
視線で焦げてしまいそうというのはこういう事なのですね。
初めて体験しました。
ノスさんと別れる前に私をちらちら見ながら何かを喋っていのでそれに関係することだとは思うのですが検討がつきません。
隊長とノスさんは今回の事件で分かったのですが仲が良いらしく度々二人で喋っているのを見かけます。
何やら写真を渡したりしているのを見ますが資料だとしたら私にも見せるのでしょうがそんな気配はないので個人のものなのでしょう。
しかし、隊長の交友関係を知らないのですが、ノスさんと仲がいいのは意外とも言えます。
まぁ、隊長の事はわからない事だらけなので今更考えたところで仕方が無いのですがね。
それにしても視線が私から外れません。
何か可笑しな点があれば部下達も私を見てもいいものですが、皆視線を僅かに逸らしているのも気になります。
気になりますが今は任務中なので後で考えることにします。
それから二時間、更に探索するとようやく発見できました。
話によると僅かに形状の変化が見られ色もピンクに変わっているとはわかっていますがあまりの変わりように二回もこれであっているのかと聞いてしまいました。
その魔物はドピンクの鱗を輝かせ、大量に生えたまつげが動くたびにバサバサと動く非常に気持ち悪い姿に変わり果てていました。
どうしてこうなった。
ビット兵器とは遠隔操作の出来る小型兵器です。
多分。
ぐぐってみたらそうでたんであってるとは思います。
ファンネルやらなんやらがでてきましたが分かりやすそうなのを選びました。
他に表現の仕方はあるかもしれませんが、ガ○ダムや兵器は範囲外なので間違ってても流してください。