日本浮上
環境副大臣の島谷と秘書の与田は、カーボンニュートラルの進捗状況を視察するために、鳥島沖の二酸化炭素海底貯留プラントに訪れていた。ちょうどその時、地震が頻発し出し福徳岡ノ場、西之島、さらに新しく盛り上がった海底火山などが差し渡し450キロにわたって次々に噴火し始めた。元海底火山学者の与田は二酸化炭素を海底に貯留することで海底火山を刺激し、大地震や隆起が起こるのではないと予測していたが、それが的中しつつあった。急遽東京に戻ろうとした与田達だが、途中で富士山が噴火した。乗っていたオスプレイはエンジンが停止したが不時着できた。それから一ヶ月後首都直下型地震が起こり、東京は壊滅的な打撃を受け、島谷は恋人を失った。与田は自暴自棄になった島谷を奮起させていた。日本に対して各国が手を差し伸べるが、親身に支援する国もあれば、日本の弱みに付け込もうとする国もあった。この間、隆起し始めた土地は南海道島と名付けられた。さらに与田と島谷がカーボンニュートラル・フォーラム大阪から東京に戻る途中、東南海地震が起こった。後に太平洋岸大災害と呼ばれる一連の大災害に松井首相は頭を抱えるが、ここでも与田が喝を入れ奮起させていた。日本再建の意思を固めた松井は、南海道島に24時間宇宙港を作る構想などを打ち出した。大災害後、日本列島は日本海側が3センチ前後、太平洋側が20センチ前後隆起し南海道島は、幅42キロ・長さ450キロにまでなっていた。大ダメージを受けた日本だが、南海道島には金鉱やレアメタル鉱床があり宝の島であった。
日本浮上
第一話・二酸化炭素貯留プラント
2022/09/07 13:51
(改)
第二話・首都直下型地震
2022/09/08 10:33
(改)
第三話・被災国
2022/09/09 10:37
第四話・南海道島
2022/09/10 11:47
第五話・東南海地震
2022/09/11 14:29
第六話・再建元年
2022/09/16 11:46
第七話・自然保護団体
2022/09/18 10:22
第八話・被災者
2022/09/23 11:55
第九話・開市
2022/09/24 13:15
第十話・人材確保
2022/09/30 15:32
第十一話・大臣受難
2022/10/01 11:42
第十二話・宇宙研究学園都市
2022/10/07 10:52
第十三話・浅草百十二階
2022/10/08 11:40
第十四話・巨大台風
2022/10/14 11:05
第十五話・土地神話
2022/10/15 11:20
第十六話・リモート会談
2022/10/21 10:46
第十七話・暗雲
2022/10/22 16:19
第十八話・瓢箪から駒
2022/10/28 15:27
第十九話(最終話)・二人三脚
2022/10/29 11:43