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異世界QUEST  作者: ヴェイン
Act.2
67/74

魔王ルビエール

来栖は実は生きていた。その理由は詳しく聞かないとわからないがその前に来栖は今、魔王と戦っていた。

・・・今まで戦国武将だったのに何故急に魔王に?



「誰だアイツは?」



「魔王だ。魔王が誕生したんだ」



「いや・・・何言ってるのかわからん」



「あ?その通りだ!アイツは魔王ルビエール!」



魔王ルビエール?聞いた事ない名前だ。戦国武将に飽きたから急にオリジナルキャラクターを異世界QUESTに参戦させたのか?

それなら最初からオリジナルで良いと思う。



『急に現れたな。誰だおめーら』



俺達に近づいてくる魔王。その姿は普通に人型だった。化物でもなく人間だ。黒い甲冑を装備しており、濃い紫色の髪を靡かせている。20代ぐらいの青年だ。ただ右手に巨大な鎌を持っている。



「私も手伝うよ、来栖さん」



「紗耶香は援護だ。接近戦は俺らがやる」



「名前で呼ぶ仲なのか・・・」



「うるせぇ!そんなどうでもいい。目の前に居る魔王を倒すぞ!」



来栖は魔王ルビエールに一人で向かって行く。宇敷は後方からある武器で攻撃を仕掛ける。その武器とは弓矢だ。矢が弧を描いて魔王ルビエールへと命中する。



『ぐっ!』



「こっちは3人だ!魔王は潔く勇者にやられてろ!」



来栖は何故か自分を勇者を思い込んで戦っている。その勇者・・・じゃなくて来栖の武器は双剣だ。2本の剣で魔王ルビエールへと攻撃を仕掛ける。さて俺も戦いに参戦するか。



と思った瞬間、魔王ルビエールの巨大な鎌が赤く光り出した。そして鎌を地面へと突き刺すと当たり一面に地割れが起きて、来栖はバランスを崩した。



俺の居場所までは届かなかったが、来栖がピンチになる。俺はすぐに魔王ルビエールの元へと走り出した。刀を片手に魔王ルビエールの胸元目掛けて刀を突き刺す!



キィイーン!!



『その武器はまさか…』



魔王ルビエールは俺が持つ刀【物干し竿】に驚いていたが、そんな関係なく俺は力を発揮する。



「時よ、止まれ!」



俺は周りの時間を止めた。その時気づいたのが、止まったのは魔王ルビエールのみって事だ。来栖と宇敷は普通に動ける状態だ。

来栖は驚いていたが、その時間で体勢を整えて宇敷は再び弓矢で攻撃を仕掛ける。



シュンッ!!!



刀を振り下ろし、魔王ルビエールの黒い甲冑にヒビが入る。そのヒビに刀を突き刺す!これで黒い甲冑は崩れ落ちる。魔王ルビエールは一瞬で無防備になる。



5秒程経つと、魔王ルビエールは動き出す。自分の姿を見て何が起こったかわかっていないようだ。この能力は正にチートだ。最強とも言える能力だろう。



「死咲、お前は本当に強い奴かよ」



「俺が目指しているのは最"凶"だ。強い方ではなく、凶悪の方だ」



「どうでもいいぜそんな事!・・・まだ終わってなさそうだからな!」



魔王ルビエールは俺達を睨んでいる。いきなり時間を止められて動き出すと黒い甲冑はなくて、身体がむき出しになってるんだからな。魔王ルビエールの持つ巨大な鎌は急に宙へ浮き出す。



『能力使いが。その能力はそもそも俺達の世界の物だ。人間共がたやすく扱ってんじゃねーよ』



「俺達の世界?」



『異世界とでもいうべきか?アイツが俺達の世界に来てから、この異世界QUESTは始まった』



魔王ルビエールは急に気になるワードを言ってきた。アイツって誰だ?そのアイツが異世界QUESTを始めたってわけなのか?

それは知らなきゃいけない!



「誰なんだ?アイツって」



『教えないね。知りたきゃ・・・強くなることだ!』



「てめぇーはもう負けるんだ!早く教えろ!」



『俺が負ける?そんなわけねぇーよ。本気も出してないんだからな。俺達の世界の能力を使えば、お前らは一瞬だ』



そう言って魔王ルビエールの身体に異変が起き始める。それはまるでRPGでいう第2形態になるような感じだった。さっきまでは俺達の同じぐらいの身長だったが、1.5倍ほど大きくなり、身体の色も紫色に変わり始める。



『本気出させてもらうぜ』



魔王ルビエールは巨大鎌を思いっきり振りかぶり、俺達へ向けて赤い衝撃波を放つ。いきなり攻撃で俺達は咄嗟にガードする。だが衝撃波に押し返されてしまい、地面へと倒れこんでしまう。



その隙に魔王ルビエールのターゲットは宇敷へと変わっていた。宇敷は弓矢で攻撃をしているが、全然効いていない様子だ。



『弓矢は厄介だ。先に潰れてもらう』



「ま、まじかよ!紗耶香!逃げろ!」



「私だって・・・戦える!負けない!負けないよ!!」



「くっそが!!」



来栖はそう叫ぶと同時に立ち上がって、一瞬で宇敷の元へと移動した。・・・全然姿が見えなかった。もしかして今のが来栖の能力か?

魔王ルビエールは巨大鎌を来栖へと振り下ろす!



「ぐううああ!!!」



「来栖さん!?」



来栖はもろに巨大鎌の攻撃を喰らってしまい、身体から大量の血が溢れ出す。俺達が生きてるかもしれないと来たのに、死んだりしたら意味ねぇーじゃねーか!



俺は立ち上がって、2人に注目している魔王ルビエールの背後から攻撃を仕掛ける!刀を両手で持ち、魔王ルビエールの背中へと斬撃を食らわせる!



「見えてるぜ、お前の攻撃!」



「なにっ!!」



魔王ルビエールは一瞬で振り返って、巨大鎌を水平に振り払う。俺は巨大鎌の攻撃を喰らってしまったが、幸い大ダメージにはならなかった。急に強くなりすぎだろ・・・!

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