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異世界QUEST  作者: ヴェイン
Act.2
66/74

生存

「来栖が死んでいないかもだと?」



「はい。まず異世界QUEST内で現実の人が死ぬことはないです」



「でも入峰は現実の人が異世界QUESTで現実の人を殺せば、現実の死と一緒と言ってた」



「それは嘘ではないです。でも異世界QUEST内では絶対に死なないです。その人物が異世界QUESTから出た場合です」



・・・宇敷の話だと異世界QUESTをCLEARしたら強制退出になる。ならば異世界QUESTで死んだ来栖は異世界QUESTから強制的に退出されたことになる。ならば死は確定してしまう。



「異世界QUESTはCLEARしたから、来栖は現実に出た事になる。・・・そうなると宇敷さんが言った事は」



「来栖さんが簡単に殺されるわけがない。あの人は強いです。そして入峰さんが犯人なら来栖さんはそれを知っていたはず。・・・正直に言いますけど、七海ちゃんを刺したのは来栖さんではないからです」



「・・・は?」



「来栖さんはワザト自分を犯人と思わせて逃げたんです。それは逆に犯人を誘き寄せるために」



来栖が犯人ではない?犯人を誘き寄せるために犯人のフリをした・・・?じゃああそこに居た皆は嘘を言ってたってことか?なら刺したのは誰だ?



「犯人は誰なんだ?」



「・・・わかりません。急に黒服で顔を隠した人物が来たんです。そして七海ちゃんをケガさせて、そのまま何処かへ去っていきました」



「それじゃ来栖が犯人のフリをした意味は?その黒服の人物を追えばいいじゃねーか」



「犯人はすぐに扉で逃げました。多分異世界QUESTの行ってる人物です。・・・それを知っているのは私と七海ちゃんだけです。その時は2人しか居なかったから」



「みんなは知っていなかったのか」



「そのあと入峰さんや久喜夜さんがきて、あとは死咲さんが知っている通りです」



聞いた話を全然違った。宇敷と北郷はその事を喋らなかった。何故なのか?多分来栖はイヴィリナードのメンバーが怪しいと思ったんだろう。来栖が犯人だと嘘の事を言って、来栖に集中を向ける。



その来栖と追った人物が犯人。でも北郷のケガを治す為に入峰が北郷と何処かへ行った。・・・意味がわからない。入峰が黒服の人物だったのか?それなら何故北郷を・・・。



「来栖は入峰が犯人だと知った。・・・いや違う!初めには会ったのは入峰じゃない!」



「どういう事ですか?」



「俺達だ。俺達が異世界QUESTで来栖に初めて会った。てことは来栖は俺を犯人だと思ってしまったのかもしれない」



「じゃ、じゃあ本当に来栖さんは」



「避けられない攻撃だった。入峰の攻撃は予想外だったから」



「・・・来栖さんを捜します。手伝ってください」



「今から!」



「早く!その話を聞いたら、死咲さんにも非があると思います。いいから手伝ってもらえますか」



何か急に言い方がきつくなったが、俺にも非はあるのは確か。俺は宇敷と一緒に来栖を捜す事にした。・・・だがどうやって捜す?何か手掛かりはあるのか?



「どうやって捜すんだ?」



「異世界QUESTアプリです。そこに来栖さんの居場所が載っているはずです」



「そうか。俺が来栖が参加している異世界QUESTに乱入したんだった」



俺は異世界QUESTアプリを起動し、来栖の現在の場所を確認する。そこには驚愕の場所が表示されていた。



「レベル18【魔王誕生】。なんだこれ?異世界QUESTの名前か?」



「とりあえず行きましょう!来栖さんはここに居るはずです」



俺と宇敷はレストランを後にして、異世界QUESTアプリから来栖が行っている異世界QUESTへと乱入する。

周りが一瞬だけ真っ暗になり、すぐに目の前が明るくなった。



そこは何もない闇の世界だった。建物も障害物も何もない。だがよく見ると1人だけ何者かと戦っている人物がいる。



「死咲さん!あれ来栖さんではないですか!?」



「ああ。来栖だ!生きてたんだな!」



あの状態からどうやって生きていたかはわからない。でも今来栖は何者かに苦戦している様子だ。何度も攻撃を喰らっている。てか相手は人なのか?何か化物に見えるけど。



「来栖!!」



俺は来栖と叫ぶと、来栖は俺と宇敷に気づく。一旦敵からは退いて俺達の所へと向かってきた。



「死咲!それに宇敷!?・・・お前死咲に教えたのか?」



「そうよ。だって来栖さんが」



「余計なお世話だ!俺に構うな!・・・死咲、あの時はお前を犯人だと思ったが違ったみたいだな。入峰、あいつが全て犯人かよ!くそが!」



来栖は苛立っている。俺達とは会いたくなかったのか?俺と宇敷は心配してすぐに異世界QUESTにきたが、来栖はそう思ってないみたいだな。なら・・・俺は必要ないか。



「生きてたならもう心配しない。俺は帰るから」



「ちょっと待て死咲。お前は結構強いよな?なら手伝え」

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