勝敗
石田三成の姿を俺は見ようとする。すると、身体が半分になっている石田三成が立っていた。
俺は身体を真っ二つにする程の攻撃を放ったようだ。
『あ・・・まじ・・・か・・・」
何だこの運で勝った感じの勝利は。全然勝った実感がわかない。これで俺はレベル10になったって事だよな?
石田三成は絶対に立ち上がる事はできないだろ。真っ二つにしたんだから。
『海埜 義宗はLv10になりました。次のLvまであと1つの【異世界QUEST】、青の扉のCLEARが必要です。
あと1分でこの場所は消滅します。扉から出なかった場合は強制的に退場となります』
アナウンスが出た。これは勝った証拠だ。ただアナウンスは次のLvまで異世界QUESTの青の扉のCLEARが必要と言った。
レベル10からは別の色の扉も挑戦できるのか?
この異世界からはおさらばだ。石田三成が言っていたナギトって何だったんだろうか。それが気になるがとりあえず
異世界から出よう。
扉から出て行くと、元の場所へと戻ってきた。元の場所は会社近くの住宅街だ。辺りは真っ暗になっており、夜も深くなってきている。
今日の異世界QUESTは終わりだ。ようやくレベル10にあったから、入峰の奴に会おうか。
少し夜道を歩くと、急に異音が聞こえ始める。
ギィーーーー…ギィイイイイイイイ!!
「なんだこの音!!」
周りには誰も居ないし、住民がこの音を聞こえているわけでもなさそうだ。
結構大きな音だから住民が驚くはずだ。これは・・・俺にしか聞こえていない音。
何処かの扉が開いた音だが何処だ?
「え?・・・辺りが白黒の世界に変わってる?」
何だこれは?俺の周りには色彩が無くなり、白黒の世界が広がっている。
レベル10になったから何かが始まるのか?
俺は辺りを見回していると、10メートル先ぐらいに大きな黒の扉が出現していた。
どういう事だ?俺はその扉へと向かって行く。
「待て!」
扉へと向かって歩き始めると、背後から男の声が聞こえた。
俺は振り返ると、1人の黒いローブを来た人物が立っていた。あれは・・・入峰と同じ黒いローブ。
「その扉の先には・・・異世界QUESTの首謀者が居る」
「そうか・・・・・・ってえええ!!?」
「倒せばこの異世界QUESTは終わる。お前はその権利を獲得したんだ」




