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異世界QUEST  作者: ヴェイン
Act.1
34/74

一撃

ここまで来て俺は負けてしまうのか。レベル9まで何とか戦ってきたんだ。

ギルドにも誘われたが、断って1人の力で異世界QUESTを終わらせると決めたんだ。



誰が作ったかわからないこの異世界QUESTをCLEARして、終わらせると。

でも無理だな。レベル10相手にこんな状態だと・・・もう。



『終わりか?動かないならこれで終わるはずだが・・・』



・・・・・・あれ?



俺はまだ生きている?何故か知らないが、身体の痛みが消えていく。

そして視界に色が戻り始める。



何故こんな事が起きている?完全に俺の身体は回復していた。

よくわからないけど、今なら石田三成を倒せるじゃないか?



『こんなものか。対した事ないな』



石田三成との距離が離れていく。今背中を向けているはずだし、俺が動くとは思わないだろう。

俺は静かに立ち上がり、物干竿を右手に持って歩み寄る。



まだ気付かない。石田三成との距離は3メートル程だ。このまま走り出せば気付かれて攻撃を防がれるかもしれない。

一撃喰らわせれば状況は変わるはずだ。



『・・・ナギト、お前の計画通りなのか?』



「!?」



ナギト?石田三成は急にそう呟いた。ナギトって誰だ?計画通り?異世界QUESTの事か?

今の呟きで攻撃のタイミングを失ってしまった!



『ん?・・・お前!!』



「やべっ!」



石田三成は何故か後ろを振り向き、俺が攻撃を仕掛けようとした事がばれてしまった。

俺は刀を振り下ろして何とか一撃だけでも喰らわせようとする。



だがそう簡単にはいかない。石田三成は攻撃をガードする。もう駄目だろこれは。

俺は起死回生の力かわからないけど、復活をとげた。



2度目は無いだろうな。どうする?石田三成の早さを見切るしかないか?

・・・一撃だけ喰らわせれば状況は変わるんだ。



『次こそしっかり首をはねるか。そうすれば確実に死ぬからな』



石田三成は再び雷の力を使い、攻撃速度が早い攻撃を放ってくる。俺は物干竿のスキルを使い、

攻撃速度を遅くさせた。



それでも早い。・・・だが見切れる!



一撃だ。一撃だけ・・・喰らええええええええ!!!!



「おらあああああああああああああああ!!」



シュンッ!!!



ギリギリで石田三成の攻撃を避けた瞬間に物干竿を振り下ろした。

もう当たればいいと思い振り下ろしたから、石田三成のどの部分に命中したかわからない。



「ど、どうだ?」

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