入峰 是郁②
「来栖!こんな時間に来るなんて珍しいな!」
「海埜って俺が殺そうとしてた奴だよな~!クックック、殺さなくて良かった!」
「お前は何を考えてる?来栖優馬!」
来栖優馬。一応コイツも俺達の仲間の1人。リーダーに瀧人、来栖、この俺是郁と宇敷、あと2人の7人で活動している。
コイツはいつも先走りして、【異世界QUEST】を拒否した者を殺そうとしている。
も先走りして、【異世界QUEST】を拒否した者を殺そうとしている。
何を考えているのかわからない奴だ。1回リーダーに絞られて欲しい。普段は顔や姿がわからないように黒い服を身に纏っている。
それは目的を安全に遂行するためでもある。
「終わった事をグチグチ言うなよ。で、どうすんの?仲間に入れる?殺すとか言えば簡単に来るだろうなークックック!」
「そんな事はさせない。説得は俺がする。お前は引っ込んでろ」
「はいはい・・・わかりましたよー!俺達の目的のためになー」
俺達の目的か。来栖の目的は本当に仲間の為の目的ではないのか。日本で殺人を犯せばすぐに人生は終わる。
まだ捕まってない来栖は殺人を犯していないってことだよな。
でも海埜相手には本気だった。来栖はいつ何をするかわからない。危険人物という認識を持っていた方がよさそうだ。
まだ仲間になってからそこまで経っていないしな。
来栖は何の為にここに来たのかわからないが、手を振りながら工場跡地から去っていく。
「あいつ・・・何の用だったんだ?」
「来栖には気をつけろ。アイツは不参加者を殺そうとしているんだ」
「まじかよ。それはまずいぜ!俺でも人殺しはしない・・・一応言っとくか?」
「リーダーには言うな。心配はかけたくない。それに・・・リーダーは今異世界に籠っているからな」
俺達は工場跡地を出て行き、明日海埜を仲間に誘うか考えた。誘うなら俺が行った方が良いだろうな。
刺青をしている怖い男が来たらビビるだろうし・・・。
でもどうやってレベル2からレベル5まで上げたんだろうか?【異世界QUEST】も2回しかやってないようだし。
直接聞くしかないな。俺は瀧人と別れて、1人夜道を歩いていく。




