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異世界QUEST  作者: ヴェイン
Act.1
12/74

異世界QUESTアプリ

俺と宇敷は一緒に赤の扉へと入る。中に入るとそこはただっ広い平原が目に入る。

何だここは?まるでゲームの世界みたいじゃねーか。



「海埜さん、聞きたい事が山程あるんです。いいですか?」



「・・・ああ」



「何であそこに居たんですか?あと私が【異世界QUEST】をやってるって知ってたんですか?

それを知ってる私を見て普通に接してたんですか?」



「いきなり多すぎるな」



「答えてください!」



そう言って俺の事を睨んでくる。答えなんてそんな大した答えにならない。

全ては偶然が重なった出来事だからな。



俺は真実を隠さずに宇敷に話した。もちろん俺が【異世界QUEST】を始めるきっかけの話も。

特に支障はないだろう、入峰 是郁の事は隠してだが。



「なるほどね、じゃあ偶然だったって事で今日知ったのね。【異世界QUEST】を始めたのも

昨日の話。なら驚くのも無理はない。アプリの存在も知らなさそうだし」



「それだよ!スマホを操作してどうやって扉を出現させたんだよ!」



「【異世界QUESTアプリ】ってのがあるの。多分海埜さんのスマホにも勝手に入ってると思うけど」



俺はスマホを取り出して、ホーム画面を確認する。すると黒い背景に虹色の扉が書かれているアプリが存在した。

アプリ名は【異世界QUESTアプリ】って表示されている。



そのアプリをタッチして、起動させる。

すると自分の情報が表示される。



名前とレベル、倒した敵の数、倒した敵の名前、そしてCLEARした扉の色数が表示されている。

他にも上部にタブがあり、武器画面に変更できる。



俺が持っている武器は物干竿のみだ。でも他にも武器を手に入れられるみたいだ。

あとはスキルも存在するようだな。



「便利なアプリだな・・・」



俺はそう呟いてしまったが、すぐにその言葉に違和感を感じて訂正した。

いつこんなアプリがインストールされたんだ?



「何だよこのアプリ!?ウィルスじゃねーよな?」



「海埜さん、何か情緒不安定?」



「いや驚くだろ!これはいつインストールされた?勝手に人のスマホに入れたのか?

宇敷は知ってるか!?」



「【異世界QUEST】を開始した瞬間にアプリがスマホにダウンロード開始されたの。

まぁ知らない人が多いと思うけどね、このアプリを使う事で扉を出現させる事も出来んだよ」



「"も”って事は他の方法もあるのか・・・それは単純に自分で扉を見つける方法かな?」



「その通り!扉を出現させるにはポイントを使わなきゃいけない!赤の扉は10ポイント必要!」



赤の扉は10ポイント。ならば他の色の扉はもっとポイントが必要って事か。

色によって何かが違うんだろうな。それは後々わかるのかな。



さて、ここで話していても埒が明かない。これ以上の説明はあとにしよう。

この異世界に居る敵は誰なんだ?



「今回は相手は誰なんだ?」



加藤かとう 清正きよまさっていう歴史人物。多分結構強いよ」



「加藤 清正ね。俺でも聞いたことがある名前の奴だわ」

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