宿命の悪魔編
今回書いたZEROstartはSNS上で人気があった自分の小説をデビュー作としたく、今回このサイトに載せることになりました。様々な展開、想像の斜め上をゆく作品だと思っております。
最後まで読んでいただきますようお願いいたします。
俺はこの小説を読んでいる皆に伝えたい事がある。この小説が完結した時、諸君は何を思うか、何を感じるか、そして何を受け取るか?伝えたい事が一人一人に届く事を心から願う。
傘を忘れて雨に打たれてる。彼の名前はしゅうと、年齢は十六歳。身長は165センチくらい。顔は冴えない男子、整った顔立ちだが、何故か印象に残らない。髪は少し茶色で目は綺麗な茶色。パーカがよく似合っていた。
一《人を知る》
キキィーー!!!!
耳をつんざく様な音が鳴り響く。俺の方に車が突っ込んで来た。避けるつもりは無かった。人が苦手というか嫌いだから、人がはびこるこの世界に居場所は無い。だから別に死んでも良かった。だから車を避けない。この世界で生きていて、唯一の救いだったのは、アニメとラノベだけだった。小説やアニメは見ているとその世界にいざなってくれる素晴らしいものだ。アニメや小説の読みすぎで死んだら異世界に行けるのでは?という想像もしていた。意味の無い想像を。
俺は死ねたはずだった。あれ?ここは天国か地獄なのか?だんだん意識が覚醒する。ぼやけた視界が鮮明になる。
目が覚めるとベットの上だった。妙に古そうなベット。病院とは思えない木でできた天井。俺が不思議に思っていたら足音が近ずいてきた。人が苦手なので人が近ずいてくると警戒してしまう。
「よー、起きたか?」
金髪イケメンが話しかけてきた。鎧を着て腰に剣を携えている。身長は185センチくらいで、アイドル顔なのがムカつく。やばい、変な人に助けられた。
「おい。聞こえてるか?治療はしてあるんだけどな・・・・・・。」
何だろう?初対面なのに嫌悪感が湧いてこない。こんな事は生まれて初めてだ。不思議な奴だ。
とりま、話してここが何処の病院か聞いておこう。
「すみません。ここは何処の病院ですか?」
「ここは病院じゃねぇよ、宿屋だよ。」
えっ、だとしたらこの人は医者か?
「車にひかれた僕をよく治療出来ましたね」
「クル、マ?よく分かんねぇけど回復魔法をかけただけだぜ。」
? ぶっ飛んでイカれてやがる。
「少し外にでても良いですか?」
「あぁ、良いぜ。一応のためついてってやる。」
俺は建物の外に出て目を丸くした。
森に囲まれたこの村は建物全てが石造りか木造建築の建物だ。
「えーと、ここは何県ですか?」
「ここはコマナ村って言うんだ。」
「・・・・・・・・・。」
俺は静かに宿屋に戻ることにした。そしてこの人に自分は全く違う世界の人間だと話した。この人はゼクサスという名前である事を教えてくれた。最初は話を信じてくれなかったが、真剣な表情なのを見て、俺が嘘をついてないと信じてくれた。そして俺にこの世界の事をたくさん教えてくれた。例えば、この世界には沢山の種族がいる事、この世界には魔法がある事、その辺にはとてもワクワクしていたが、この世界には簡単な魔法しかないらしい。魔法でかっこよく戦いたかった。でもその代わりに、一人一つスキルというものがあるらしい。スキルというのはその人しか使えない一種類の魔法の様なものらしい。この人、ゼクサスのスキルは絶対人と仲良くなれるというチートだ。自分のスキルはそのうち勝手に理解出来るようだ。そしてギルド集会所という場所があり、そこではギルド証明書を貰う事が出来る。ギルドとは、魔物から採れた素材を売って良い人達の事らしい。一般人が魔物から採れた素材を売ってはいけないのは、ギルドという職業の仕事を奪う事に繋がってしまうし、魔物の知識が少ない恐れがあるので禁止されている。ギルド証明書はギルドであるという事の証明書であり、魔力がこもった物らしい。そういう物を魔導具と言うい。
ギルド証明書には持ち主のスキル名が載るという。
「たくさんの事を教えてくれて助かった。ありがとう」
俺は心の底から感謝した。
「良いんだそんな事は、それよりも金はあるのか?無いならしばらくの間俺のパーティーに入ってみないか。」
パーティーとは数人のギルドの集まりで、ずっと一緒にいるものだと先程教わった。
「願っても無い話だ。ありがとう。助かるよ。」
「良いってばよ!」
翌朝、村の広場に案内された。そこには3人の武装した人が居た。ゼクサスは大きな一歩で前にでて、カッコつけるように両手を広げた。
「コイツらが俺のパーティーさ!皆コイツが昨日話した新人だ。お前らも挨拶しとけよ。あっ、そういやぁ忘れてた。悪ぃんだけどさ、名前教えてくれねぇか?」
俺は慌てて名前を考えた。何故なら、しゅうとなんてこの世界じゃ変な名前だろう。
「シュウって言います。先日教えなくてすみません」
やばい。咄嗟に答えたから変な名前言っちまった。
「おう!よろしく。改めて言うが俺はゼクサスだ。」
良かった。何もツッコまれなくて。
「オイラはハーツ。よろしく♪」
ハーツは小柄で150センチくらい、丸顔で気楽そうな印象だ。髪は茶色。
「私はローズ。よろしくね。」
ローズは175センチくらい、スタイル抜群。目がでかく、チャラそう。黒髪で両肩から髪を下ろしている。
「私はヒナ。よろしくお願いします。」
150センチ以下、人と喋るのが苦手な様な気がする。銀髪でショートヘアー。
パッと見の印象はそんな感じだ。
「パーティーメンバーとしてよろしくお願いします。」
改めて頭を下げた。
俺たちはギルド集会所に向かった。ギルド証明書を貰うには試験がある。スライムを一人で5匹倒すこと。なんでそんな事があるのかと言うと、すぐ死んでしまう様な人は危ないのでギルドにはしないらしい。そういう事で、すぐ死なないか才能を見るみたいだ。スライムってあのスライムだよな?
「本当にスライムだけで才能をみれるのか?」
「ない言ってやがる。スライムは恐ろしい魔物だぞ。奴らは顔に引っ付いて窒息死させたりする。オマケにスライムは窒息死させた後、死体をドロドロに溶かして食べるんだぜ!」
ゼクサスの話に固まる。だってスライムだぜ?冒険始めてから最初に倒すモンスターだろうが。なんで窒息死とか可愛くない事すんだよ。体当たりだけでいいじゃんスライムなんて。
「まぁ安心しろ。いざってときには助けるからよ!」
「あ、あぁ助かるよ。」
そんな事を話していたら村から出て森の奥についていた。俺はハーツから貰った剣を強く握る。
(何処だスライムは)
ドキドキしながら探す。ガサッ! 上から音が聞こえた。反射的に上を見上げた。するとスライムが俺めがけて落ちてきた。
「ゴボッ!!」
息が吸えない!苦しい。俺は剣を離し、顔についたスライムを取ろうとするが通り抜けて取れなかった。やばい。三途の川が見えてきた。
「ヒナ、任せた。」
ゼクサスが何か言っていたがどうでも良い。早く助けてくれ。
「ん。」
ヒナが俺の方に杖を構える。すると炎の玉が飛んできた。ボン! 破裂音の様な爆発した音が聞こえた。その火の玉によりスライムは弾けて俺は顔を火傷し、倒れ込んだ。俺は立ち上がるとすぐにヒナに駆け寄った。火傷の痛みなんて感じ無かった。生きてる事が嬉しかったから。
「ヒナ!ありがとう。本当にありがとう。命の恩人だぁぁぁ。」
「ん。」
ヒナ以外笑っていた。そうだろ。俺はスライムに殺されかけたのだから。恥ずかしい。
何度も死にそうになったが26体目でやっと自分の力で5匹倒すことができた。やっとの思いでギルド証明書を貰ったのだが、
「スキル載ってない・・・・・・。」
「スキル無しか。ははははっ!」
いやいや笑い事じゃねぇよ。俺は魔法でヒロインと世界を救う展開を待ち望んでたのに、魔法はカス魔法しか存在しないし、唯一強い魔法みたいなのはスキルだけなんだろ。それがねぇって事は多分俺はこの世界で
「最弱やんけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
「そんなガッカリした顔すんなよ。スキルは急に習得する場合があるからよ。」
良かった。なんて言うんだろう、凄く良かった。それしか言葉が見つからないとはこの事か。
俺はずっとこのパーティーにいたいと頼む。皆んなは嬉しそうに許可してくれた。改めて確認するが、このパーティーは俺を入れて男は3人、女は2人。ゼクサスは熱血系の男。ハーツはチャラいけど可愛い様な天然だった。ローズは大人の女性って感じが強すぎる。酒が好きだ。ヒナは清純系、別に人が苦手ではないらしい。俺のどタイプだ。つまり!ヒロインなのでは無いだろうか!?諸君、考えても見たまえ、異世界いったら自分の好みの女の子に出会える。つまりその子がヒロインであろう。そう考えるとウキウキだ止まらない。
この世界に来て一ヶ月がたった。俺は楽勝でスライムを倒せる様になったし、スケルトンという骨の化け物にも勝てるようになった。そして今、金の鎧を着たスケルトンと戦っている。(スケルトンナイト)このスケルトンの骨と鎧、装備は凄く高く売れる。高級ステーキを四十皿食べれるくらい、元の世界で言うと、ざっと九十四万円くらいだ。戦わずにはいられない。最初は距離を置いて炎魔法でジワジワと体力を削る。この世界の魔法は弱い。炎を飛ばしたり、雷を落としたりする様なものと、身体強化系しか無い。だから中距離、遠距離で体力を削る為に使用する。スケルトンナイトが少し焦げてきた。
「今だ!全員で畳み掛けろ!!」
ゼクサスの掛け声で一斉にスケルトンナイトに斬りかかる。スケルトンナイトはボロボロになる。あともう少しだ。この辺りだとスケルトンナイトはだいぶ強い。だけど俺らはこの周辺で最強のギルドパーティーだ。
ゼクサスがトドメを刺そうとした時だった。
スケルトンナイトが全身から紫色のオーラを纏った。
「しまった。奴は魔法適正があるのか!?」
ハーツが叫んだ。
確か、魔法適正とは、魔法が使える魔物の事を指す。そもそも魔物は魔法が無くても十分強い。奴が使った魔法、あの紫色のオーラを纏う魔法は一つ。身体強化魔法だ。
目の前で血飛沫が上がった。ゼクサスが斬られた。スケルトンナイトは先程よりも格段に速度を上げている。次々と仲間が吹き飛ばされていく。相手は強くなった。しかし、弱っている事に変わりはない。
「うおぉぉぉぉぉぉ!」
俺は全力で相手を切り刻む。だがしかし、全て防がれた。俺が油断したところをスケルトンナイトは見逃さなかった。鋭い刃が振り落とされてくる。
血飛沫がまた上がった。俺の目の前で。
俺が斬られる寸前、ヒナが俺の前に飛び込んできたのだ。ハーツとローズがスケルトンナイトの気を引く為にスケルトンナイトに飛びかかっていった。俺は今のうちにヒナに応急処置のため、回復魔法をかける。思った以上に傷が深い。早く村の医者に見せなくては。
「シュ、ウ。そんな、に、悲しい顔しなくて良いよ。アイツ倒して美味しいもの皆で食べ、ようね。」
「そんな事言うな!死亡フラグたてんなよ!」
俺は怒りに燃えている。身体が熱くなってくる。なんの恐怖も感じない。ただただアイツをぶっ倒す。それしか考えられない。
「はあああぁぁぁ!!」
俺は自分に身体強化魔法をかけ、思いっきりスケルトンナイトとの距離を詰める。止まることなく連撃をあびせる。
「シュウ!下がれ!一人じゃ危ない!」
皆の声も無視して剣を振りつづける。
「クッ、・・・。」
腹に奴の剣が刺さった。それでも剣を振りつづけた。
目が覚めた。なんで俺はベットの上にいるんだ?そうだ、スケルトンナイトに腹を刺されて、あれ?スケルトン倒したっけ?ゼクサスとハーツがベットの脇で俺を見て、喜んでいた。
「やったぜ。目が覚めたぞ!」
「オイラ心配し過ぎて死にそうだったよ〜。」
凄く心配をかけたようだ。
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。」
と言った途端に、
「何言ってんだ!!俺ら家族みたいなもんだろ!」
「オイラはフツーに心配したよぉぉぉぉ!」
なんか少し切れ気味で言われた。そこまで心配してくれてるとは思わなかった。念の為確認するが、俺は人が嫌いだ。ゼクサスはスキルの性なのか嫌いじゃない。でも、まだパーティー全体を信用出来ない。人は自分の命が一番だから、俺も含めて。
そんな事を考えていて大切な事に気が付く。
「そうだっ!!ヒナは?ヒナは何処だ!?」
なんで大事な事なのに忘れてたんだ。俺の恩人だぞ!そして何より、ヒロインなんだ!!
「安心しろ。ヒナなら無事だぜ!」
ゼクサスが親指をたててキメ顔をする。
「とりま安心したから寝るわ。」
フゥ〜。危なかったぜ、俺のへまのせいで人が死んでしまうところだった。気を付けなきゃな。
「ところでさぁ〜。オイラ気になる事があるんだよね。」
「・・・・・・?」
俺が不思議そうにしているとハーツは続けて言った。
「オイラ達の事、信用してないでしょう?」
!! マジか!?気付かれた!
「いやいや。そんな事ないよぉ。ははっ。面白い冗談だな・・・・・・。」
真顔でハーツが見つめてくる。冷や汗が止まらない。
「オイラね、スキルで人の信用してるか分かるんだよね。」
あぁ〜。確か前にそんな事言ってた様な?いや、言われてねぇよ。てか皆のスキル聞いてなかったじゃん俺!
「オイラさぁ〜、今君が何考えてるかなんてどうでも良いけどさぁ・・・・、」
ゴクリ。やばい完全に殺される。どうする?俺の剣は何処だ!?
ゆっくりとハーツが近ずいてくる。そして、
「何でオイラが一番信用されてないんだよ!」
大声を出されて驚いた。驚いた理由は大声以外にもあった。
「オイラ最初に君に剣あげたよね?たくさん魔物の事教えたよね!?ゼクサスはスキルのお陰で一番信用してるのかもしんないからしょうがないけどさ、他の女二人は君になんもしてないよ!?普通はオイラを二番目に信用するでしょ!!」
何で怒らない?その事にさらに驚く。
「オイラは怒っている。早く理由を言え!!」
「何で怒らない。一ヶ月も一緒にいたのに何で信用しないんだって、もっと怒れよ!」
どんどん強くなる俺の言葉にゼクサスが何か言おうとしたのをハーツが止める。
「信用してくれなかったのは最初から知っていたよ。だから人を簡単には信用出来ない理由があると思った。それにね、君は異世界から来たんだろ?そう簡単にオイラ達の事信用出来ないと思ったんだ。君は良い奴だから少なくもとオイラは一方的に君を信じる。」
俺は元いた世界では誰も俺を信用しなかった。だからだろうか、凄く救われた気がしたというか嬉しかった。
「怒るだとかそんな事はどうでも良い!オイラを信用してくれぇぇぇぇぇぇえ!!」
ハーツの事をもっと理解した気がする。初めて人を知った。良い奴もいると、
「分かったよ。皆を信じる。」
「何言ってんの?オイラを信じればそれで良いの!!」
なんて愉快な奴なんだろう。自然と笑みがこぼれてくる。俺はゼクサスと目を合わせ心の底から笑い転げた。ハーツの声がおさまらない部屋の中、
「今日は良い天気だな。」
俺は窓から見える空に呟いた。春の匂いが吹いていた。
この小説が完結した時、感動の渦に呑まれ、貴方は何を受け取りましたか?
はい、すみませんでした。カッコつけてました。
今回のZEROstartシリーズはSNS上で人気があり、ファンの方から小説家になろうに載せてみたらどうでしょか。という提案のもと、掲載させて頂きました。
自分はラノベ、アニメに人生を救われ、そして今生きています。より多くの人に届いてほしいモノがあります。ヲタクだけじゃなく、謎の陽キャな人達にも届けて、いじめっ子にも届いてほしいことがあります。どうかこの小説が貴方の大切な何かを守ることが出来るよう、心から願っています。だいたい4章まで話はあります。一ヶ月から二ヶ月の間に一節一節掲載していきますので、応援お願いします。
そして何より、この小説を最後まで読んでくださった方々、ペラ読みでも読んでくださった方々、
本当にありがとうございます。




