散々和歌
一 爽やかな初秋、大学へ向かいたる時に詠める 一首
久方の 朝の秋風 駆け抜けて 落ちる銀杏 愛しくもある
二 晩夏台風上陸の惨状を見て読める 一首
古の 将軍殿も 詠みこめる 龍すらだにも せんかたなき雨
三 卒論提出迫り来てにわかに叫びたる 一首
共同研 指導教授 院チューター 我を責めるな 人もこそ責め
四 神保町を散歩したるに読める
水道橋 神保町かけて 歩きおる 秋のさやけさ 銀杏の並木
人人と 軒に並べる 人どもと 炊事の香り 古本の色
我などと 異なる道を 歩みたる 人とさえ並び 読む古本市
東京は かくも狭きと 街中を 散歩したるに 乗換駅か