スキル
ざざー ざぶーん ザザー
そんな音で若日は目を覚ます。左手に仄かな温もりを感じ左を向くと、幼馴染でS級美少女の小河憂が安らかに眠っていた。手をそっと放し辺りを見渡すと前には海、後ろには森という典型的な無人島の姿があった。信じられないがどうやら、入学式の会場からここまで転移したらしい。
ブブッ、
右のポケットから太ももに振動が伝わる。転移前は右ポケットに何も入れていなかったはずだが…、右のポケットに手を突っ込んでみると四角い何かがある。取り出してみると、誰もが知っている文明の最高傑作、スマートフォンがはいっていたのだ。電源のボタンをゆっくり押すとスマートフォンを静かに起動し、スマートフォンはさっき来たのであろう通知を若日に見せてくれた。そこには、こんな指示があった。
「皆さんにはこれからここで生活してもらいます。とりあえず、スマートフォンに京西アプリというアプリをダウンロードして下さい。アプリをダウンロードしたら、一回ガチャというものが引けると思います。」
もっと他に説明してほしいことは山ほどあったが、
まずは、指示通りにアプリをダウンロードしてみる。アプリのスタート画面が現れ、スタートされると画面には「ガチャ」と「ショップ」というのが表示された。「ガチャ」というとこには100ポイントと表示されていて、どうやらガチャの方は一回は無料で回せるみたいだ。ガチャというところの「一連」というところをタップすると演出家とともに「スキルガチャ」という表示が出た。
まさかのガチャからガチャが出たのだ。
スキルの説明の欄にはこう書いてあった。
このスキルは資源と判断されたものを読み込みそのものの価値だけガチャが引けます。
つまり、まだガチャは引けないらしい。このスキルが当たりかハズレか判断できずにいると、後ろからハツラツとした透き通る声が聞こえてきた。
「若日はなにがあたった?!」
黒髪和風美少女の幼馴染はそのまま続ける。
「私はね〜…キルっていうスキルだよ指でなぞれば大体斬れるって!」
幼馴染の憂はおそらくチートレベルのスキルを引いたのではないかと感じる。さすがの強運である。
「俺はスキルガチャらしいがどうやら今のままじゃ引けないらしい。資源を読み込まないとダメみたいだ。」
と告げると憂はあかるく言った。
「じゃあ資源探しに行きながら拠点も作ろうか」
もう歩き出した憂に向かって言う。
「いや、飲み込みはやすぎだろ!」
憂は振り返って長い黒髪をたなびかせながら答える。
「流石にここまで特殊だと思わなかったけどこれが京西学院の授業でしょ。結構楽しみ!」
力強い憂の言葉に感心しつつ、新たな問題が思い浮かんだ。
「おい!憂、拠点ってまさか…俺と一緒に住むんじゃないだろ?」
憂は勿論一緒に住むでしょと軽く言い俺に早く来いと急かす。
二人はそのまま森のなかに入っていった。




