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勇者と聖女の召喚に巻き込まれた品質管理のおっさんなんだが  作者: 工程能力1.33
1章

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第54話 ネタバレ

今回の話には拙著『親の町工場を立て直そうとしていたが、志半ばで他界。転生した先も零細の貴族家だったので立て直します』の外伝5のネタバレが含まれます。というか、解説みたいなもんです。それを了承して読んでください。



「ダウボーイの話はいいとして、その兎、臭いわね」


 ソアラは鼻をつまんだ。

 アルはしょんぼりとする。


「わかったモビ。シャワーを浴びてくるモビ」

「おいおい、水浴びじゃないのかよ」


 突然シャワーと言い出したアルに対して、俺は訝し気な視線を向ける。こんなところにシャワーなどないからだ。

 しかし、アルは首を振った。


「アル、シャワーの方針モビ」

「なんだよ、その方針って」


 チンプンカンプンで頭にはてなを浮かべる俺。しかし、ソアラは違った。


「ああ、バビロン計画ね」

「正解モビ」

「バビロン計画?帆場暎一?」


 俺は思いついたことを投げかけた。


「東京湾に身投げする話じゃないわ。バビロン・プロジェクトじゃなくて、プロジェクト・バビロンのほう。あれよ、フセイニ大統領がアメリカを直接攻撃しようとした計画」

「それはゴルゴ13モビ。122巻に収録されているアム・シャラーの砲身モビ。ウィキペディアだとアム・シャラーの銃となっているのはどういう理由かわからないモビ」


 そこまで言われて俺は気づいた。


「ああ、ジェラルド・ブルが暗殺されて中止になったやつか」


 プロジェクト・バビロンは1988年にイラクで開始され、スーパーガンと呼ばれる長距離射程の大砲を作る計画であった。射程はおおよそ1000kmと推定され、当時のイラクが所有していたスカッドミサイルよりも射程が長かった。

 ブルが暗殺――犯人は不明ながらもモサドと思われる――され、部品もイギリス、トルコ、ギリシャなどで押収されて、未完成に終わった計画だ。

 大砲はミサイルと違って迎撃が難しい。人工衛星ですら打ち上げられる大砲なので、生物化学兵器などが弾頭に搭載されていれば、その被害は大きなものとなっていたに違いない。


「そうモビ。で、ゴルゴ13でその話にインスパイアされたのがあって、タイトルが『アム・シャラーの砲身』モビ。ブルをミハエル・バルト博士として登場させたモビ。バルト博士を殺したのはムライ。『ムライが正真正銘のサムライになった』とフセイニ大統領の側近に言われるシーンから、サムライの三文字を取ってサムラ部長ってしたけど、うっかりサブタイトルをムライ部長にしてしまって、読者のコメントがついたのを見て、返信しようと思ったときに目に入って気が付いて、慌てて修正したモビ」

「なんでアルが修正してんだよ」

「という電波を受信したモビ」

「便利な角だな」


 俺はアルを抱きかかえると、額の角をこすってみた。

 アルは嫌がって俺の手から逃れると、ソアラの後ろに隠れてしまう。


「可哀想じゃない」

「何が可哀想なもんか。毎回毎回変なことを言っては俺たちを惑わして」

「アルは眩惑のセルバンテスみたいモビ」

「十傑集じゃねーか。知っているのか」

「当然モビ。Aがやられた、代わってBが指揮を執るっていうやつのパロディをやるために、シイとディーを出したのに、なんか良いのが思いつかずにお蔵入りモビ。まあ、ビッグベアとか今日は特別でねとかわかりやすいのを入れたから、それで満足してるモビ」

「言っている意味が分からないよ」

「あなたたち、なんで前提となる知識がゴルゴ13とジャイアントロボとパトレイバーなのよ。それを理解したうえで読まないと、わからない作品なんて」


 ソアラの抗議に俺とアルはチッチッチと言いながら指を振る。白いギターが無いのが残念だ。それがあればズバット解決できたのに。


「愚問モビ」

「CLANNADは人生、Airは芸術、Fateは文学、鳥の詩は国歌、ジャイアントロボは義務教育」

「文部科学省の学習指導要領にジャイアントロボは無いわ」

「そうなの!?」

「あーあ、やんなっちゃうモビ、あーあんあ、驚いたモビ」

「それは牧伸二、素晴らしきヒィッツカラルドの元ネタはポール牧よ!」

「何歳向けの会話だよ……」


 そろそろ品質管理の話をしましょうかね――――


全然話が進まない。

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