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クリスマス
辰巳さんとのおそらく最初で最後のクリスマス。
辰巳さんとしっかりとお部屋の中を飾りつけして、クリスマスツリーも用意した。
チキンとケーキも用意して。
「メリークリスマス！」
「メリークリスマス！」
ブドウジュースで乾杯する。
二人で食べて、二人でわいわいとパーティー。
そしてプレゼントも交換する。
「辰巳さんにはマフラーです」
「百合には指輪を」
軽い気持ちでマフラーを用意したのだが、辰巳さんはかなりきっちりした高そうな指輪をくれた。
「え」
「…結婚指輪、とでも思ってください。ほら、僕とお揃いです」
どうしてだろう。
嬉しくなってしまう。
嬉しくて、泣いてしまう。
「…辰巳さん、ありがとう」
「ええ、百合こそありがとう」
その日も二人で添い寝した。
ただただ、幸せだった。
