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ねえ、君は生きたいですか?死にたいですか?  作者: 下菊みこと


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冬が来る

辰巳さんと出会ってからもう数ヶ月。


冬がやってきた。


今年の冬は暖かいけれど、しっかり寒さ対策はしないといけない。


なんたって冬だから。


ということでこたつとファンヒーターを出す。


「辰巳さん、こたつとファンヒーターなんですけど…」


「ええ、さっそく出しましょう」


辰巳さんが奥にしまってあったこたつとファンヒーターを出してセッティングしてくれる。


「さあ、百合。これで温まりましょう」


「はい、辰巳さん」


辰巳さんとせまいこたつでラッコさん座りする。


こたつの上にはご丁寧にみかんと温かなお茶。


辰巳さんはみかんを向いて、私に食べさせてくる。


「はい、百合。あーん」


「あーん」


みかんは甘い。


辰巳さんも甘い。


「僕は冷たいでしょう?寒くはありませんか?」


「平気です」


辰巳さんの冷たい体温は、こたつで火照った身体にはちょうどいい。


体重を辰巳さんに預ける。


辰巳さんはびくともせず私を受け止める。


「ふふ。可愛いですよ、百合」


「ありがとうございます」


辰巳さんと過ごす、おそらくは最初で最後の冬。


せめて楽しめるだけ楽しもう。

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