お庭でプール
暑い日。
辰巳さんの買ってきた空気で膨らませるタイプのプールを活用することにした。
庭で膨らませて水を張って、二人で水着に着替えて入る。
ご近所さんとも距離があるから、人目も特には気にならないし一応庭に囲いもあるから大丈夫。
「んー、冷たくて気持ちいいですね」
「また百合の可愛い水着姿を見られて眼福です」
「ふふ、もう」
プールで水に浸りつつ、のんびりする。
ただそれだけでも、辰巳さんとなら満たされる。
「そうそう。こういうのは雰囲気が大事だと思ってお昼ご飯にホットドッグや焼きそばやかき氷を用意してますよ」
「プールにお出かけしてる気分ですね」
「でしょう?」
私一人ではしゃいでるわけではないらしい。
辰巳さんもノリノリのようで嬉しい。
「あとほら、シャボン玉」
「え」
「ただただプールに浸かるだけでもまあいいですが、シャボン玉とか飛ばした方が暇つぶしになるでしょう?」
「ありがとうございます」
別に辰巳さんとああでもないこうでもないと喋るだけでも楽しいが、それはそれとしてシャボン玉も綺麗だから好きだ。
ふー、と息を吐きかければシャボン玉が飛んでいく。
綺麗だし、なんとなく気分はいい。
「綺麗ですね、シャボン玉」
「可愛らしいですよね」
二人でしばらくシャボン玉で遊び、一旦プールを上がると焼きそばやホットドッグを食べてデザートのかき氷も楽しむ。
「んん、美味しい」
「用意して正解でしたね」
もきゅもきゅ食べている間に、プールで冷えた身体も温まりまた暑気がしてきた。
「さあ、もう一度プールにダイブです」
「ふふ、はい」
こうして今日も、夏を満喫した。




