向日葵
「ねえ百合、デートに行きませんか?」
「はい、どこに行きましょうか」
「向日葵畑に行きましょう」
辰巳さんに誘われて、向日葵畑にいくことになった。
「ねえねえ、白いワンピースに麦わら帽子というベタな格好で行きましょうよ」
「いいですよ。着替えてきますね」
ワクワクした様子の辰巳さんに、なんとなく気恥ずかしい気分になりつつ指定の格好に着替えてみる。
「…!百合、やはりとても可愛いです」
「そ、そうですか?」
「ええ、絶対似合うと思いましたがこれほどとは。向日葵畑に行けば余計に映えるでしょうね。さあ、行きましょうか」
テンション高めで嬉しそうな様子の辰巳さん。
なんだか照れてしまう。
そして辰巳さんと手を繋いで、ちょっと電車で遠出して向日葵畑に着いた。
背の高い向日葵の咲き乱れる景色は圧巻。
「わぁ…すごいですね、辰巳さん」
「ええ、美しいですね」
辰巳さんとのんびり向日葵畑を見て回る。
景色を楽しんでいたが、ふと辰巳さんを見ると辰巳さんは私を見つめていた。
目が合うとにこっと微笑まれる。
「やはり映えますね」
「えへへ…もう、辰巳さんったら。私より向日葵畑を見ましょうよ」
「可愛い君を愛でる方が優先です」
「照れちゃいます」
「照れる君も可愛い」
私の頬にキスをする辰巳さん。
真っ赤になる私に満足そうに笑ってまた歩き出す。
ある程度歩いたところで、休憩もできる軽食店を見つけてそこでランチにした。
「このサンドイッチとても美味しいですね」
「キャベツがメインのサンドイッチも珍しいですよね。それもすごく美味しいという」
「最高ですね」
「はい、食べられて良かったですね」
もきゅもきゅと食べて、また一緒に歩き出す。
たっぷりと向日葵畑を堪能してから、辰巳さんと家に帰った。
辰巳さんと家に帰ってからも向日葵畑の話で盛り上がった。




