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ひめごと。  作者: 笹原佑
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幼馴染の本音

お久しぶりです。笹原です。

だいぶ間が空いてしまい申し訳ございません

前回からの続きです。どうなるのでしょうか。

前回同様、誤字脱字・日本語がおかしい・文章がへたくそなどあると思いますが、大目にお願いします。

7月26日、今日は終業式だ。

あれから一週間、特別何かするわけもなく普段通りに過ごしていた。

だが、ひとつだけ。先輩とのお昼ごはんがなくなってしまった。


「ええ!?」

「だってそうでしょ?私たち二人でそんなことしてたら、はるちゃんとの関係が怪しくなるじゃない」

「そ、そうですけど…」

「仕方ないよ」

心外だ。落胆してしまった。

「う…」

「…私だって本当は嫌だよ」

先輩はそう言って俺のことを慰めてくれた。

「はううう…」

「ほら、男の子なんだからしっかりしてよ」

「そんなこといったってぇ…」

「あとでデートしようね」

「はいもちろん喜んで」

俺のこういうところがダメなんだろうなと再確認できたわ。

「ふふ、ほんと単純なんだから」

「うう、その通りです」

「でもこれは嘘じゃなくて本当のことね」

「え?」

「全部落ち着いたら、一緒にデートにいこうね。どこがいいかな?海?遊園地?それとも動物園とか?それとも…」

先輩はべらべらとしゃべり始めた。

「せ、先輩。いったんストップ」

「え?どうして?」

「俺も楽しみにしておくから、後でゆっくり決めましょう。ね?」

「…そうだね、そうしよう」

こういうところもかわいいんですよこの人。

「ふふ。たのしみ」

いままで見てきた笑顔の中で、一番と言っていいくらいのスマイルを見せられた。

こういうところもずるいんですよねこの人…

「はい、楽しみです」





「とまあ、こんな感じなんですわ」

「お前も大変だなぁ」

「クマにしかできないことだね」

清水しみずと大臣と今まであったことについて話していた。

「はうあ…先輩との至福の時間が…」

「なーに言ってんだこいつ」

「ほんと幸せ者だよね」

「ところで、春とは何かしらするんだろう?」

「おう、その予定だ。なんだか海にいくだとかなんだとか」

「なんだよそれ」

「いーなー。部活で忙しいのになぁ」

「まあまあ、大臣さん。暇なときは遊ぼうぜ」

「そうだよ、大臣くん。暇なときわさ」

暇人日本代表だから俺たち。

「誘ってよ?」

「もちろんだ!」

さて、夏休みの予定も決まったところだ。

「話は変わるけど、この人知ってるか。はるに好意をもってる人なんだけど」

「ほうほう」

藤白ふじしろさんかわいいし、モテそうだもんね」

定岡さだおか先輩?ていうのか」

「知ってるか?」

「聞いたことないな」

「俺もない」

「そうだよなー」

確か一個上の学年のはず。まあ尚更わかんないけど。

「まあ、どんな人か気になっただけだからあんまり気にしないでくれ」

「おう、そんじゃあ帰るか」

家に帰る支度しようとしたときに。

「あ、クマ!ちょうどよかった!」

春が来た

「んあ?なんだ?」

「このあとひまでしょ?」

「まあ、暇だけど」

なんだこいつ、俺の未来まで見えるのか?

「じゃあちょっと付き合ってよ。今日ね、部活やすみなんだ」

「だが断る」

「なんで!?なにか予定があったの!?」

「あ、いやそういうわけじゃなくて…」

○○○○のネタ通用しないか、そうだよな

「じゃあいこ!ほらはやくはやく!」

「な!急かすな!そんじゃな~清水、大臣~」

そう言って俺らは教室を後にした。

「…クマって気づいてないの?」

「まあそうでしょうな…」

「ほんとあいつは…」





「ところで春さん。なにをしにショッピングモールへ?」

「前、海行こうって言ったじゃん…」

「あー」

「水着がなくてね、買わなきゃって思って」

「なるほどね」

ふむふむ、なるほど。たしかにこういうことすればふりとしては完璧だな。

「というかお前、ふりが終わったらどうするんだ?」

「へ?」

「いや、一応付き合ってる前提で、ほとぼり冷めたらどうするんだよ」

「うーん。自然消滅的な?ほら!やっぱり友達同士にしか考えられないとか!」

「なるほど。お前にしては考えてるな」

「ふふふー。そうでしょ!」

なぜか得意げにしている。いやけっこう普通のことだからね?

「ほらいくぞ」

「あ、まってよ」

ヅカヅカと入っていった。


「うげ、人多っ…」

仕方ないか、ここら辺の高校生はほとんど今日が終業式だからな~。

「クマ大丈夫?」

「まあ、人の多さにびっくりしたけだかrrrrrrrrr」

「クマがこわれた!?しっかりして!?」


「はうえ…」

「しっかりして…」

「すまん、久しぶりに人を見たから」

「どういうこと!?」

「まあ、人の多さに酔っただけだ…」

久しぶりに気持ち悪い。うえ。

「大丈夫?水飲む?」

「ああ、飲む」

「あ、でもこれわたしの飲みかけ…」

「いいよそれで。ちょうだい」

「え、でも」

「いいって、ほら」

「……ならはい」

何を恥ずかしがってるんだ。何年の付き合いだよ。

「ふう。収まってきた」

「な、ならよかった」

「もうちょいしたら動くとするか」

「うん」



酔いもさめたので、動き始めた。

「ちなみに何を買いに来たんだっけ?」

「忘れるのはやっ!水着だってば!」

「あー、はいはい」

「あ、ここ!」

そうすると、どうやら着いたらしい。

「じゃあ、俺はここで待ってるわ」

「え?なんで?」

「いや、逆になんで?」

「…一緒に選ぼうよ。どれがいいとかわかんないし」

「そ、そか。わかったよ」

「うん!」

なんだかうれしそうだ。なに?うれしいもんなの?

「ふふふ~ん」

鼻歌まで歌っちゃって。

「どういうのがいいんだ?俺はまったくだぞ」

「うーん、こういうのとか?」

「いや、こっちのほう良くないか?

「お客様?お探しいたしましょうか?」

「「あっっっ、お願いします」」

「ふふ、任せてください。かわいいのお選び致しますね。」

「!はい!」

「お二人はカップルですよね?」

「ふえ!?」

「まあ、はい。そうですね。こんど海にデートって感じなんですよね」

「ふえええ!?」

なんでこいつから言ってきたのにこんなに動揺してんだよ。

ちちちちょっと!と春に引きずられた。

「ちょっと!なんでそんなこと!」

「だって今は“彼氏彼女”なんだろ?お前から言ったじゃないか」

「ま、まあ、そうだけど」

「お客様?」

「ああ、すいません。かわいいの選んでやってください」

「クマ!!!」

「あら、とても可愛い彼女さんですね」

「そうでしょ、自慢ですよ」

これくらい言っとけば自然だろ。

「なあ、はr…」

春のほうを見ると真っ赤になっていた。

というか今まで見てきた中で一番赤いぞ…

「春さん?」

「クマのバカ!もう行ってくるね!」

と怒って店員さんと行ってしまった。

…どうして?





店の外で待っていると、着替え終わったとメッセージが飛んできたので試着室へ向かった。

「あ、お客様。こちらです」

さっきの店員さんだ。

「かわいいの選んでおきましたので!」

「あ、ありがとうございます」

「それでは…」

嵐のように去っていった。すげえ人だったな…。

…ってことでと。

「春~?見してくれよ」

「あ、クマ。うんじゃあ開けるね」

シャーっとカーテンを開けた。

「おー。似合ってるじゃんか」

「ほ、ほんとに?」

「うん。お世辞とか抜きに似合ってるぞ」

ショートパンツスタイルのビキニだ。

とても似合っているし、なんなら

「めっちゃかわいいぞ。俺だけ見れて最高だな」

「ち、ちょっと。クマってばオジサンみたいなこと言ってる」

「うるせえ、でもかわいいぞまじで」

「え、あ、うん。」

下を俯いてしまった。お?それだけうれしいのか?

「まあ、なんだ。水着も決まったし、なんかスイーツでも食べて帰るか」

「う、うんそうだね。そうしよう!」


スイーツも食べたし、お土産も買ったし。ゆめに言ったらなんでお土産買ってこないんだとか言われそうだから買ってきてやった。これぞ理想の兄。

「そろそろ帰るか。もう夕方だしな」

「うん。そうだね」

やけにおとなしいな。

「なんだよ、なんかあったのか?」

「あ、いや。楽しくってさ」

「あん?」

「楽しすぎてこのままがいいな~。なんて」

「何言ってんだお前は。バカなこと言ってないで帰るぞ」

「えへへ。冗談だって」

ほんとこいつは。





「そんじゃ。次は海行く日か」

「うんそうだね。31日だね」

「おう、楽しみにしとくわ。浮き輪とウォーターガンとバナナボードと…」

「めっちゃ楽しみにしてるじゃん!?」

「なんだよ、悪いか?」

「ふひひ、いいけど」

なんか笑われた。ムカつく

「まあ、そんじゃあな。部活頑張れよ」

「うん!クマも気をつけてね!」

そう言って別れた。


「ただいまー」

「あ、兄ちゃん帰ってきた。どこ行ってたの?」

「ちょっとな。ほれお土産」

「あ!これ!限定のやつ!ありがと!」

「ふふーん。これが理想の兄ってやつよ!」

「うんうん!いまだけはそういうことにしといてあげるよ」

なんで今だけやねん。


自分の部屋に戻って、ゲームゲーム…

prrrrrr…

「ん?」

誰だ?こんな時間に?

着信元は筑波琴美つくばことみと書いてあった。

それを見た俺は、秒で応答ボタンを押した。

「あ、クマくん?」

「はいそうです。クマです」

「ごめんね。今忙しかった?」

「いえいえ、そんなことないです。なんなら先輩の声が聞きたかったです」

「またそんなこと言って。まあ、今回は私が聞きたかったんだけどね」

くう。クリティカルヒット。

「ところでどうしました?」

「…春ちゃんとはうまくいってるの?」

「まあはい。今日水着を選びにつれていかれました」

「ふーん」

「先輩?」

「ううん、それで?」

「あとはスイーツ食べに行ったり、テニスの道具を見に行ったり」

「…そうなんだ」

「もしかして先輩、ヤキモチ焼いてます?

「………………」

「先輩?」

「…別にそんなわけではないけど」

「そんなこと言ってますけど、声がちょっと怖いですよ」

「ふーん…」

「あ、すいません」

怒らせちゃったかな。

「はやくクマくんに会いたい」

「………え?」

「会いたいよ」

ビックリした。こんなふうにやられると弱い…

「俺も会いたいです。なんなら今すぐにでも飛んでいきたいです」

「でもだめ。今は春ちゃんのためにやってあげて」

「…わかってます」

「全部終わったら、だよ?」

「はい、わかってます」

「楽しみだな、いろんなとこ行こうね」

「はい」

「バスケも見に来てほしいな」

「もちろんです」

「私遊園地に行きたい」

「ぜひ行きましょう」

そんな話を一時間くらいだろうか。ずっとしていた。

やっぱり先輩が一番だ。と再確認できた。





何日か経って気になることがあった。

いろんな人に聞いても定岡という人物が出てこないのだ。

おかしい。でも聞いたやつらが知らないだけっていうのもある。

他校の可能性もある。一個上としか聞いていないから。 

そこで

コンコン…

「どうぞ、入ってくれ」

「すいません、夏休みで生徒会も忙しいのに」

「いいんだよ、かわいい後輩の頼みだ」

やはりここは生徒会長である八幡海やはたかい先輩を頼ることにした。


「ほう、その定岡ってやつを探してるのか」

「はい、誰に聞いてもそんな奴いないんですよ」

「ふむ、たしかに俺も知らないな。聞いたことはない」

「やっぱり…他校にもいないですよね?」

「いないな」

「…もう少し粘ってみます」

「もしかしたらなんだが、というかもう99%の確率なんだが」

「やっぱりそうですよね」

「うん。藤白ふじしろは…」






 ほんと幸せだな。こんな幸せずっと続けばいいのに。

思わず言っちゃった。

「ずっとこのままがいいな~、なんて」

クマはそこまでいい反応はしなかった。なんなら、笑ってなかった。

クマには筑波つくば先輩はいる。

そんなことはわかってる。

だから今回、こういったことをした。

悪いとは思ってる。先輩にも、クマにも。

でも、こういうことしなきゃ私に振り向きもしないんだもん。

だから、最後のチャンスだって思って。

私はずっとクマのことを思っていた。

小さいころからずっと。

クマは昔から大きくて、小さい私を引っ張ってくれた。

いつからか、そう思うようになってしまった。

でもクマは私のことを友だちだと思ってる。

そういう目で見られたことがない。

一応アピールしたつもりだったんだけどな。

ばれてないといいな。

でも感いいからもう気づかれてるかも。

謝らなきゃ。

許してくれるかな。友達でいてくれるかな。

ごめんねクマ。

でもこうするしかなかったんだ。

これが最後だから。

だから…





             其の二  終


最後まで読んでいただきありがとうございます。

前回から間が空いてしまい、申し訳ございません。

春がヒロインらしいことしてますね。とても可愛いです。

一方クマですが、こいつは本当に罪な奴です笑

このあとの展開もどうぞお楽しみに。

さて、幼馴染とのふり、読んでいただいてありがとうございます。

また、Twitter等でいいねやリツイートなどいただいております。とても励みになっております。

引き続き頑張って書いていこうと思います。ぜひ応援お願い致します。

では次回お会いしましょう。それではまた!


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