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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第6章 オスニア国編
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第73話 ヘイナマ

『沢山買ったにゃ・・・』

街の西側にある門にやってくる、メリアとシャールカを見て呟いた。

(あいつら、俺がアイテムボックスを持っているからって・・・)


『お待たせしました~♪』

メリアが何だか楽しそうである。


『とりあえず、この先必要そうな服など買ったのだ』

どう見ても、服だけと思えなかった・・・。ネオが眼を細めて二人を見ると


『女の子はいろいろ必要なんですよ!』

『そうだそうだ!』

メリアとシャールカが何か言っている。何を買ったのかは解らないが、いろいろ必要らしい・・・。


『ここでは目立つから、外に出てから仕舞うにゃ』

そういうと、ネオは門に向かって歩き始めた。


『ちょっと待ってください』

『待ってくれ~』

メリアとシャールカが慌てて追いかけていった。


・・・


街から見えなくなったところで、アイテムボックスに荷物を仕舞うと、3人は、走り始めた。途中、荷馬車を追い抜いていく。荷馬車の御者が驚いて何か言っているが、いちいち気にしてられないので、そのまま走り去っていった。途中、村があったので、ここの食堂(兼宿屋)で休憩し、お茶と芋のお菓子のようなものを食べてから、再び、走り始める。


『こちらでは、魔物が襲ってこないですね』

メリアが不気味なことを言った。


『そんなことをいうと・・・』

シャールカが言いかけたところで、突然前方を指さした。


『出たにゃ』

『出ましたね』

3人の先には、荷馬車がゴブリンの集団に襲われていた。その数、20匹はいる様である。御者とその護衛と思われる3人が必死に守っているが、あのままだと、殺られるのは時間の問題に見えた。


『ホーリーウインド』

ネオが放った三日月の刃が、荷馬車の左側にいたゴブリン5匹を上下に切り裂いた。


一方、メリアは、トカゲ剣1を持って突撃、荷馬車の右側にいた5匹を次々に切り裂いた。

シャールカは、荷馬車に乗り込もうとしていたゴブリンに体当たりしたかと思うと、そのまま、外に放り投げてしまった。


・・・


『大丈夫かにゃ?』

あっけにとられる荷馬車の御者と護衛たち・・・。数が減ったこともあって、残りのゴブリンはネオのホーリーボールとメリアの剣によって倒された。しばらくしてから、


『危ないところを助けていただき、ありがとうございました』

御者と護衛たちが頭を下げている。

メリアは、アンディエットが嫌いらしく、ゴブリンから魔石を回収するのを優先している。


『このあたりのゴブリンは集団が大きいのにゃ』

ネオがいうと、


『いえ。あんなに沢山の集団は初めて見ました。元々、滅多に現れないのですよ』

護衛よりも年配らしい、御者の男が言った。


『お礼をさせてください』

『今日は、ヘイナマの村に泊まる予定です。よろしければご一緒しませんか』

御者は言った。ネオが断ろうとすると、メリアがネオの服を引っ張った。


『また現れたら助けた意味がないですよ』

メリアがネオを見ながら言う

(村までの護衛を兼ねてのお誘いということにゃ・・・)

事情を理解したネオは


『うちらもイナマの村に泊まるにゃ』

と言って、馬車の前を歩きだした。


・・・


『A級冒険者!!』

メリアとシャールカは、荷馬車に乗せてもらっていた。馬車の脇を護衛していた3人は、メリアの冒険者カードを見て驚いていた。


『その歳でA級・・・一体どうしたらそんなになれるのですか』

歩きながらも、護衛の3人はメリアを質問攻めにしていた。


『ちょっと!私もA級よ!』

シャールカが冒険者カードを見せながらいう。


『ということは・・・前を歩いている方も・・・』

護衛の内、最年長らしい音が何か言いかけたとき、


『オークがこっちに来るにゃ』

ネオが叫んだ。


慌てて荷馬車を止める御者、護衛の3人も、剣を抜いて身構えた。


『ホーリーアロー』

荷馬車のすぐ近くまでオークが来たところで、ネオが放った矢は、オークの頭を吹き飛ばした。その光景に言葉を失う御者と護衛たち・・・。メリアはに荷馬車から降りて、魔石を回収すると、

『今晩のおかずにしましょう!』

と叫んだ。


・・・


オークは、荷馬車に乗せて運ぶことになった。

(アイテムボックスは見せない方がいいにゃ)

そのため、メリアとシャールカが荷馬車を降りて歩いている。それでも、積載オーバー気味の荷馬車はゆっくりと進んでいく。何とか、夕方にはヘイナマ村に着いた。護衛の1人が村の中に走っていく・・・。宿の前まで来た時には、村中の人が集まったのではないかと思われるほど、人が集まっていた。その中から、体の大きい初老のおじさんが前に出てくる。

『オークを倒してくれたんだってな』

男はネオを見るなり叫んだ。

『俺はアントンという。この村の村長兼冒険者ギルド出張所長だ』


『ちょうどいいにゃ。このオークを皆で分けてほしいにゃ』

ネオがに荷馬車に積んであるオークを指さした。


『いいのか?』

アントンは驚いて、ネオとオークを代わる代わる見ている。


『もちろんにゃ』

ネオが答えると、集まっていた人々が歓声を上げる。


『今日は肉祭りだ!!』

『宴会の準備だ!!』

そう言って、荷馬車にあるオークを引きずり出すと、宿の正面にある、冒険者ギルドの中に運んで行った。


『あそこで解体させてもらうぜ・・・』

アントンはそういうと、手を差し出した。


『冒険者カードを確認するから貸してくれ』

放伐実績を追加しようというらしい・・・何もしなくても何故か記録されているのだが・・・。今更、オーク1匹倒しても大した差がないネオであったが、その説明をするのも面倒なので、黙ってアントンに冒険者カードを渡す。アントンは、カードを受け取った後、ネオたち3人を冒険者ギルドの建物に誘った。

『ちょっと、事情を教えてほしい』


・・・


(運よく、オークを倒せた冒険者の実績を確認してやろう・・・)

アントンは、他の冒険者ギルドにもあった謎の装置にネオのカードを入れた。

『えっ!!』

出てきたDATAに驚くアントン。最近、人外の冒険者が現れたらしいということは聞いていたのだが、まさか、目の前に来ているとは思っていなかった。

(こりゃ、オークなど脅威ではないレベルだ・・・)

アントンは、目の前にいる3人が何者であるかを悟ったのであった。


・・・


『・・・という訳にゃ』

ギルドの建物内にあったテーブルに座ったネオたちは、アントンに、荷馬車がゴブリンに襲われていたのを発見した後の話をした。アントンはメモを取りながら必死に聞いている。


『討伐報酬はいかがしましょうか?』

先ほどまでの態度は一変、平身低頭ネオにお伺いを立てている。


『あのオークは村の人で分けていいのにゃ。今日の宿代に魔石を買い取ってくれにゃ』

そう言って、先ほどの回収したオークの魔石を出した。


『はい、直ちに!!』

アントンは手続きのため、急いで奥に消えていった。


・・・


ネオたちが冒険者ギルドを出ると、何と、目の前には、沢山のテーブルが並べられ、解体されたオーク肉は勿論、それ以外の料理も沢山並べられていた。


『今日は、オーク肉を堪能しよう!』

アントンの一言で宴会が始まった。皆、嬉しそうにオークを頬張っている。


『ちょっと大袈裟なのにゃ・・・』

ネオが驚いてその光景を見ていると、アントンがやってきた。


『この村は牧畜で暮らしているものが多い。だが、家畜は貴重なので滅多に食べることは出来ないんだ。肉は貴重なんだよ』

家畜を世話してそこから採れる乳を加工したりしているらしい。だが、暮らしは大変らしく、家畜は大事な財産なので、滅多に食べることはない。普段、ゴブリンが現れる程度で、オークなど現れないところなのだそうで、オーク肉は貴重な肉だったらしい・・・。ネオたちは、差し出されるオーク肉やその他の料理を食べていると、


『実は、依頼したいことがあるのだが・・・・』

アントンが酒の勢いもあるのか、何かネオに言ってきた。


『明日、聞くのにゃ』

ネオはそういうと、宿に入り、荷馬車の御者さんがいつの間にか用意してくれていた部屋に入るのだった。


・・・


翌朝、ネオはメリア、シャールカ達と朝食をとっていると、宿の扉が豪快に開いた。開けた犯人はアントンである。


『ネオ殿、昨日話した依頼の話をさせてほしい』

ネオたちが出ていかれる前に確保しようと乗り込んできたらしかった。


『面倒事ですかね?』

『そんな感じにしか見えないな』

メリアとシャールカは嫌な予感がしていた。

次回は本日9時の予定です。

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