表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
序章 転移?
8/189

第6話 水筒

昨日も泊まった女神亭に着くと、昨日とまったく同じやり取りのあと、同じ部屋に泊まることになった。宿に置いていく荷物もないので問題はないのだが・・・。


中に入って昨日使ったベットに腰掛けると、


『ロイド、まだ夕食まで時間があるから、今の内にネオの水筒とか買いに行ってきてくれ』

オスターがロイドに話掛けた。さすがに、川に口をつけて水を飲むのはマズイと思われたらしい・・・。


『わかった。ネオ、行こう』

ロイドはそういうと、ネオを引っ張って連れ出した。


・・・


『水筒とナイフくらいはあった方がいいと思います』

ロイドは歩きながらネオにいった。

『そうかにゃ』

猫であったころには、当然、水筒など使ったことがなかったので、その必要性が理解出来てなかった。

『行った先に水場があるとは限らないですよ。それに、普通、川の水をそのまま飲むのは危険です』

『そうかにゃ?なんでもないにゃ?』

ネオは気が付いていなかったのであるが、新人の神様は、ネオを人間化していくとき、足(後ろ足)から変換していき、顔の大きさを大きくして、耳を変える手前で力を使い切ってしまった(ことになっている)。その後、言語能力や神聖魔法を与えているのであるから、その時点でおかしいと気が付いてもいいのだが・・・。そして、猫としてのスペックは実はそのまま残されていたのであった・・・。ネオの自覚なしに・・・。


『ひょっとして、2階の窓までジャンプできたりします』

『やったことないにゃ』


ロイドが連れて行ったのは、街の雑貨店であった。

『ここは、冒険者用の雑貨が揃っていて便利なんだ』

『ふうん・・・』

どこにでもあるような個人商店にしか見えなかったが、ロイドが入っていくと店の中から声が聞こえた。


『いらっしゃい。』

身長120㎝くらいの少女のような女性であった。


『おばさん。こんにちは』

ロイドが挨拶すると


『お姉さんとお呼び!!』

少女とは思えない低い声が返ってきた。


『今日は、彼の水筒を買いに来たんだ』

ロイドはそういって、ネオを指さす。


『おや、新人かい?』

少女(?)はネオを見ると、その姿をなめるにように見ながらいった。


『ネオといいますにゃ。よろしくにゃ』

ネオが少女(?)に答えると、


『あんた、人間にしては妙だねえ・・・なんか仲間に近い感じがするよ』

他の客がいないことを確認したネオはフードをとって見せた。猫の耳を見た少女(?)は驚いたあと、


『なるほどね。私はドワーフのミラというんだ。あんたはドワーフではないが、人間より仲間な気がするね』

ネオはフードを再び被る。


水筒はいくつかあったが、ロイドが使っているものと同じものを買うことにした。


『いくらですかにゃ』

お金を出そうとするネオの手をミラの手が抑える。


『その姿を見せられちゃねえ~。この水筒はサービスさせてもらうよ』そう言いながら、短剣を1本、ネオに渡す。

『これは、冒険者が置いていったものだ。おいていった本人は魔物にやられてしまったがね。これも持っていくといい』

『あの・・・いくらかにゃ』


『今日はサービスだ。今後も贔屓にしてくれよ』

ミラは、ネオの体をポンポン軽く叩きながら短剣を装備させる。


『これでよし。次からはいろいろ買ってくれよ』

『ありがとうございますにゃ』


短剣と水筒を貰ったネオをロイドはうらやましそうにみている。

『いいなあ~』


・・・


宿に戻って、夕食(メニューは今日もパンとスープであった)を食べた後、部屋に戻った4人は、ネオにこの世界の常識を教えるのであった。


『まず、この世界はゴンドアと言うんだ』

オスターが説明を始めた。

(新人の神様がゴンドア大陸っていってたにゃ)

『・・・というのがこのロディア国とゴンドア状況である』

オスターの説明がやっと終わった。


 要約すると

ロディア国はゴンドア(大陸)の南西にあって、すぐ北にバルティカ帝国がある。東には、アントラニア王国がある。更にその先にはオスニア国とインゴニア王国があるらしい。バルティカ帝国は穀倉地帯を領土としてもっているため、国力があるらしい。その為、ロディア国はアントラニア王国と友好関係を結んで対抗している。ゴンドアには中央に縦に大きなローラシア山脈があり、人の往来を妨げているため、帝国が容易に東側に攻め込めないらしい。一方、ロディア国とバルティカ帝国の間は、ローラシア川が流れており、こちらは街道に橋も掛かっており、商人が行き来したりしている。ロディア国の軍隊は、この国境警備が大半であるそうだ。ローラシア山脈はゴンドア(大陸)の南端付近で終わっているため、ロディア国とアントラニア王国の国境は平野であるそうだ。

ということらしい・・・


『だいたいわかったにゃ』

ドワーフに仲間意識を持たれているようです。

(本当は関係ないはずなのですが・・・)


次回は19日の予定です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ