表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第5章 インゴニア王国編
55/189

第47話 飛行訓練センター

本日から新しい章になります。この章は毎日更新します。



『・・・というわけにゃ』

ネオはメリアにアノードとトシミツを倒すことになった経緯を説明していた。アノードがメリアを忘れていたのか、殺害することも人質にとることもなく、代官の屋敷に現れたのは運がいいとしかいいようがなかった。


『自分の勝利を確信していたのかも・・・』

『かもにゃ』


『ところで、アノードの家で、色々魔法を身に着けたようですけど・・・』

『そうなのにゃ』

ネオは、アノードの家にあった本から

・パラライズ

  状態異常を起こす

・エリアXXX

  特定範囲に効果を及ぼす。他の魔法に付加するもの。魔力の消費が大きい

・シールド

  物理攻撃から身を護る魔法。魔法に対する耐性はない。

・魔法シールド

  本来は魔法から身を護るシールド。アンディエットから見えなくする効果もある。

・不可視フィールド

  物理的に可視光では見えなくなる魔法

を習得していた。いろいろな本から習得したためか名前も紛らわしいものが多い。だが、これらの魔法はノッスルでは役に立った。


『100km先にナミアという村があるそうです』

『もしかして、そこまでは森の中かにゃ』

『アミアで聞いたときの話ではそうでした』


メリアはアミアでインゴニア王国の情報を集めていたらしい。

『インゴニア王国は、アントラニア王国とは交流があまりないそうで、情報は少なかったです』

インゴニア王国のナミアとアントラニア王国のノッスルには、街道こそあるものの、往来は少ないらしい。


『途中、どこかで野宿かにゃ』

『はい。そうなるかと・・・』


ネオとメリアだけなので、ノッスルを朝出れば100kmを走破できたはずであるが、ノッスルを出たのが午後だったので、途中、森の中で1泊する必要があった。


『ノッスルは大丈夫でしょうか・・・』

『大丈夫ではないにゃ。でも、原因があの魔道具だからにゃ。アントラニア王国がどうにかするにゃろ』

 国境の街で街の住人がほぼ全滅(ネオが成仏させた)なので、何等か対応は必要だと思うが・・・。


・・・


『半分くらい来たかにゃ?』

かなり急いで街道を進んできたので、100kmあると言われている森を半分くらいきたところと思われた。


『ちょっと休むにゃ』

そういうと、ネオは街道から少し森に入ったところにある、大きな石に座った。


『あっ!ネオさん、石が!!』

メリアのただならぬ気配を感じたネオは、慌てて石から跳び退いて石を見ると、何故か石が光り始めている。まるで何かの警報のような・・・。


『石が歩いてきます!』

メリアが森の中を指さしながら怯えている。


『なんにゃ!』

ネオはメリアが指さしている方向を見ると、石の体をした物体がこちらに向かってやってきていた。石の頭に石の胴体、左右の腕と脚も石に見える。


『プリフィケーション』

歩いてくる石にネオが放ってみるが、何も変化はない。


『アンディエットではないにゃ』

『ホーリーアロー』

石に放ってみるが、全くダメージらしい様子はない。


『ありゃ、効かないにゃ・・・』


・・・


ネオとメリアは、石の人形のようなものに周囲を囲まれてしまった。


『魔法も効かないとなると・・・』

メリアはそう言うと、トカゲ剣1を持って石の人形に切り掛かったものの、トカゲ剣1でも全くダメージを当たられず、切り掛かったメリアの手がしびれる結果になってしまった。刃がこぼれなかったのはさすがトカゲ剣といったところか・・・。

 剣も効かないのでメリアは焦っている。


『ホーリーウインド』

ネオは、三日月の刃を石と石のつなぎ目を狙って放った。石には全く歯が立たなかったが、つなぎ目は簡単に切断できた。


『つなぎ目を狙うのにゃ』

『はい』


・・・


街道にはバラバラになった石が転がっていた。つなぎ目を切断しても、しばらくすると元に戻ってしまったのだが、頭部のみ切断して、その内側から剣を刺すと再生は停止した。どうやら、この部分に制御機能があったらしい。


『危なかったにゃ』

『石の化け物とは・・・』

メリアは起きた事象を理解できずにいた。


(この街道の往来を邪魔していたのかもにゃ・・・)

ネオが先ほど座った石をよく見ると、それは石碑であった。

『にゃににゃに・・・飛行訓練センター入り口・・・なんかあるにゃ』

よく見ると、等間隔に石が配置してあり、ここに、かつて道があったことを示していた。


『ひこうくんれんせんたー?』

メリアには聞きなれないものであったので、ネオに説明してほしそうに語尾を上げてきた。


(飛行といえば、波高達がやっていたことではにゃいかな?)

ネオは熊本にいたころを思い出していた。今の、この世界に飛行機は存在しないらしい。但し、シメ山にあった南西管制所のように、古代遺跡には飛行に関連するものが見つかっている。

(アミアにも滑走路の遺跡があったし・・・にゃ)


『これはきっと何かあるにゃ。行くのにゃ』

そういうとネオは等間隔に配置された石を頼りに森に入っていった。


『ちょっと。待ってください!!』

メリアが慌てて後を追う。


・・・


しばらく行くと、森の木々がない開けた場所に出た。

『にゃんじゃこりゃ~!!』

そこには、3階建ての鉄筋コンクリート作りのようなビルがあった。

近づいて見ると、建物のすぐ近くに、何か見えない壁のようなものがあることに気が付いた。

『シールドがあるにゃ』

その時メリアの声がした

『ネオさん、周りに・・・』


ネオが振り向くと、ネオとメリアは周囲を取り囲まれていた。

『馬人間・・・?』

上半身は人間、下半身は馬にしか見えないものがネオとメリアの周囲を取り囲んでいた。


『我は誇り高きケンタウロス一族。この森は我らの縄張り、侵入者は許さん!覚悟!』

どうやら、馬人間はケンタウロスというらしい。


『パラライズ』

ネオは、ケンタウロスを沈黙させた。


・・・


『こいつらは何者なのかにゃ?』

『さあ?こんな生き物を見たことがありませんから・・・』

ネオがケンタウロス達を倒してしまったので、差し当たって危険はないこともあってか、メリアはただ困惑していた。どうやら味方ではなさそうなので、止めを刺すべきか躊躇していると、


『とりあえず、気絶しているだけだからにゃ。1人だげ回復させてみるかにゃ』

そういうと、馬の4本の脚の部分を縛り上げ、動けないようにしてから


『ホーリーヒール』

を掛けてみる。本来は怪我の治療魔法なので、効かないような気もするのだが・・・。偶然効果があったのか、たまたまなのか、ホーリーヒールを掛けられたケンタウロスは、意識を取り戻した。


『・・・さっさと殺せ』

ケンタウロスは、自分の状況を理解したのか、ネオを睨みつけている。


ネオはフードをとった。その姿にケンタウロスは目が釘付けである。

『お前は何者?』

『俺はネオにゃ。猫だにゃ』

『ねこ?』

この世界に猫はいないせいか、ケンタウロスにも理解してもらえなかったらしい。

『新人の神様にこの世界に連れてこられたのにゃ』


この説明を聞いて、ケンタウロスは何か気が付いたらしい。

『我々は人間から魔物を護り、魔物の世界のために戦う戦士である。このあたりにあった街の人間は、我々の先祖が征服し、魔物の一部にした』

『それが、お前たちかにゃ?』

『そうだ。我々には言い伝えがあってな。いつか、神様に指名された人間がこの世界を取り返しに来ると・・・』

そこまで言うと、ケンタウロスは

『第2形体!!』

と叫ぶと、跳ね上がった。縛ってあったはずの脚のロープは引きちぎられ、明らかに一回り大きい姿になった。


『魔物の世界を護るため、人間の味方をする神の使者を倒す!!』

そういうと、いつの間にか右手に持っていた剣でネオに襲い掛かってきた。慌てて、右に跳ねてネオは避けると、


『パラライズ』

を再び掛けた。ケンタウロスはその場に倒れた。が、最初の時と違って意識は残っている。しかし、体が思うように動かないらしい。


『俺たちは、人間の遺産であるこの施設を破壊しようとしたが、シールドで守られていて不可能だった。なので、周囲を占領して実質使えないようにしたのだが・・・。まさか獣人を寄越すとは・・・』

ケンタウロスは何かブツブツ言っているが、その後は、意味不明な叫び声ばかりになっていた。


『結局、こいつらは敵なのにゃ・・・』

ネオはそういうと、アイテムボックスからトカゲ剣3を出すと、全てのケンタウロスの首を刎ねた。メリアは顔を引きつらせてなにも話さない・・・。


・・・


ケンタウロスを全て倒すと、建物が一瞬光った。

(もしや・・・)

建物の結界はなくなっていた。

(魔物に自動反応する防衛システムかにゃ?)


『メリア。中に入るにゃ』

そういうと、ネオはメリアを連れて中に入っていった。


・・・


中に入ると、室内が突然明るくなった。広いホールのようなところである。真ん中に何か台がある。

『侵入者発見!防衛システム発動!』

館内放送のような声が響いてきた、よく見ると、このホールには、街道で戦ったゴーレムによく似たものが4体いる。

 『襲ってきます!』

メリアの声がした。と同時に、4体のゴーレムがこちらに迫ってくる。

『つなぎ目にゃ』

『はい』


ネオとメリアは、襲ってくるゴーレムを避けながら、つなぎ目に剣をあて、切断していく。ゴーレムがバランスを崩したところを首と胴体のつなぎ目で切断し、頭の中に剣を刺していく。2体ネオは倒したところでメリアを見ると、メリアも同様に2体倒していた。

(ちょっとグロい・・・)

10歳の少女がゴーレムの頭の中に剣を刺して込んでいるのは、見た目にきつい・・・。


・・・


ホール中央にある台から、何か人の形をした何かが出てきた。正確にいうと、台の下からせり上がってきたのであった。


新たな敵かとネオが身構えると、

『いらっしゃいませ。飛行訓練センターへようこそ。私は、案内人ゴーレムです』

((???))

『何じゃそりゃ~』

ネオとメリアの声が揃った。


・・・


『私はこの飛行訓練センターの案内をしております』

人の形をしたロボットのようなそれは、そうしゃべるとネオをホール中央の台に案内した。


『まず、訓練に必要な知識を得ていただきます。こちらの本に魔力を流してください』

そう言って、台の上にある1冊の本を示した。ネオは、言われるままに本に触れてみると、何かが体の中に流れ込んでくる感覚に襲われた。


『にゃんだ!!』

驚いて思わず声を上げてしまったネオに


『大丈夫です。人体に有害なことはありません。流れ込みが終わるまで、そのままにしてください』

案内人ゴーレムを名乗るものにそう言われ、おとなしくしているとネオに流れ込んで来なくなった。と同時に、何故か、ネオは飛行機の操縦方法の知識が入っていた。


『今、覚えていただいたのは、この訓練センターで使うBE36型飛行機の情報です。2階にFTDがあるので、得た知識に問題ないか確認して、合格を貰ってください』

案内人ゴーレムはそういうと、ホール後方にある階段を示した。


『2階はあちらからになります』

『・・・』


『ちょっと質問したいのにゃが?』

『はいどうぞ』


戸惑うネオに淡々と答えるゴーレム・・・。


『あのにゃ。この施設は、外側にシールドが張られていたのにゃ。外にいるケンタウロスを倒したら中に入れたのにゃが、中に襲ってくるゴーレムがいたのにゃ』


『はい。つい先ほどまで緊急防衛システムが稼働していました。解除されたので私は業務復帰したのです』

案内人ゴーレムは、さっきまでいたゴーレムのことなど、何も気にもしていないようだ。


『ちなみに、どれくらいの期間、緊急防衛システムが稼働していたのかにゃ?』

『はい1000年ほど』


『ダメですね』

『ダメだにゃ』

どうやら、この施設は、1000年もの間緊急防衛システムが稼働していたらしい。ケンタウロスから施設は守れたようだが・・・。防衛システムの戦力をせん滅してしまったので、解除されたらしい・・・。


『この周辺の魔物から守る仕組みはあるのかにゃ』

『はい。緊急防衛システムが稼働は終わりましたが、施設周辺の警備システムはありますので、大丈夫です』

(本当にそんなもん、残っているのかにゃ)


『この施設に人達は誰かいるのかにゃ?』

『1000年前に緊急防衛システムが稼働する直前に、職員の方は全員どこかに行かれたようで、現在、教官はじめ、職員はどなたもおられません』

『教官たちがいなくても訓練は出来るのかにゃ?』

『2FにあるFTDの試験を受けて、合格していただければ、実技訓練が可能です』

『FTD?』

『FTDとはフライトシミュレータです』

『実技の教官は?』

『FTDの試験に合格していただければ、自主訓練が可能です』


どうやら、FTDで問題ないことが解れば、教官抜きでも飛行できる仕組みらしい・・・。


『実機はあるのかにゃ』

『はい、隣の格納庫にあります。2FでFTDに合格していただきますと、3Fで利用の申請が出来るようになります』


・・・


その後も、案内人ゴーレムにいろいろ聞いてみたが、外の世界のことは全く知らないらしく、1000年前に何があったのかは不明であった。


『とりあえず2Fに行ってみよう』

ネオがメリアを連れていこうとすると、


『そちらの方はまだ知識の習得が・・・』

『メリアは付き添いにゃ』

ネオはそういうと、メリアを連れて2Fに走っていった。


・・・


2Fは、飛行機の操縦席があった。壁は景色を表示している。入り口に端末があり、その画面には


=メニュー=

①チュートリアル

②基礎訓練

③TGL訓練(6回)

④ナビゲーション訓練

⑤卒業試験


『どうやら、これが訓練装置らしいにゃ』

(波高が使っていた飛行機にそっくりにゃ)

熊本で波高が使っていたJA4169の操縦席と全く同じ配置で計器が付いている。

『別に俺が飛行機を操縦したいわけじゃないのにゃ』


よく見ると、2階に上がってきた階段がそのまま3階にも続いている。FTDはそのままに3階に行ってみると、そこには2つ部屋があった。1つは手前に机が3つ並んでいて、パソコンの端末のようなものがあった。奥には、本棚があり、飛行機に関する書籍のようであった。


『ネオさん!!』

メリアが叫ぶように声を上げたのでそちらを見ると、メリアの先にある壁一面に、この大陸の地図があった。


『昔の地図です』

メリアが地図を指さした。


地図の情報によると、この大陸には、5か所の空港があったらしい。それとは別にこの訓練センターがある(ここにも滑走路があるので、実質6か所といえるか・・・)。

この訓練センターから約250km南に、パラストアという街があることになっている。地図の記載から、どうやらここが、昔の首都らしい。この首都と4か所ある、管制所の近くに滑走路があったらしく、それぞれ近接する街があったらしい。


『1000年前、この大陸を治める国の首都がパラストアだったみたいだにゃ』

『そのようですね。そして、アミアは、パラストアだったところにあるみたいですね』

『のようだにゃ』


地図を見ると、大陸を5つに分けて、管制区分が記載されているので、5か所の管制所で全体のコントロール(航空管制)をしていたらしい。


『古代文明は、飛行機というものが利用されていたようですね』

メリアは、飛行機が空を飛ぶものであることは理解できているらしいのだが、それがどのようなものか理解しきれないらしい。今の世界にはないので当然ではあるだが・・・。


もう1つの部屋は、宿直室とでもいうのか、職員の居住スペースであった。

『今日はここに泊まろうにゃ』

『はい』


台所があり、何故か水道の水が出る。コンロのようなもの(電熱式のようなコンロ)があったので、アイテムボックスに入れておいた角ウサギを取り出し、ステーキにしてみた。なんと、調味料である塩、胡椒などが保管されていたのである。アイテムボックスのような仕組みらしく、調味料は経年劣化していない。

(1000年前の調味料がそのまま使えるというのも、なんか妙だにゃ)


『昔の人はいい調味料を持っていたのですね』

メリアが出来上がったステーキに感動しながら食べている。


『いつもと味が違うかにゃ?』

ネオは、あまり調味料の効果を理解できないでいた。


・・・


『立派なベットがあります』

居住スペースの奥には、寝ることが出来るようにベットが置いてあった。定員5名だったらしく、全てが5人分ある。当然ベットも・・・。


『では、おやすみなさい』

メリアはベットが気に入ったのか、早々に就寝してしまった。

『こっちも寝るかにゃ』

ネオは隣のベットに入ると、夢の中に飛んで行った。

古代遺跡?

訓練センターを襲う魔物ケンタウロスのみでなく、訓練センターの警備ゴーレムまで倒してしまったことが何を意味するのか・・・。倒した警備ゴーレムが全部でなかったことを祈りましょう。

飛行機の操縦に関する知識が、この世界のように覚えられたらなんて楽なんだろうかと・・・。

書ききれなかったので、1時間後に追加を出します。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ