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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第4章 アミアのダンジョン編
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第46.5話 ゲルド・ド・イスタールの報告(その4)

アントラニア王国の王宮では・・・

『ロディアに使者は送ったのか?』

『早速、信書を持たせて・・・』

『儂が書かなくてよかったのか?』

アルガソード(国王)は親書ではなく、ゲルド(宰相)が書いた信書であることを気にしていた。

『ロディアは国王がいませんので・・・』

ゲルド(宰相)としては、国王のいない今のロディア国の大統領は国王の代行でしかなく、アントラニア王国の国王と同列には扱えないと思っていたのであった。


・・・


『ネオとメリアの足取り調査ですが・・・』

『どうなった!!』

アルガソード(国王)は気になるのか思わず席を立ってしまった。対照的にゲルド(宰相)の顔はさえない。


『ダレンを出たのち、ロディアで1泊して東に向かっています』

アルガソード(国王)は頷いている。

『途中の村でオーク3匹を討伐。魔物に襲われた後のガロータに入り、その肉を生存者に振舞った模様・・・』

『???』

『その後、オケライに現れ、オークの死体を2匹冒険者ギルドに買い取らせています』

『そのオークはどこから出てきたのじゃ』

『わかりません』

『・・・』

『・・・』

アルガソード(国王)は再び席に着き、ゲルド(宰相)は黙ってしまった。しばらくして、


『ガロータからオケライに来る途中ということか?』

『立ち寄ったにしては、早すぎるかと・・・』

『この2つ街は60km程度しか離れてません。ガロータを出発した日に途中にあるニコレッツに泊まりもせず、その日のうちにオケライに到着しています』

『早すぎないか?』

『はい。ですが、あの2人はメストを出た日に90㎞先の宿に泊まっていたことを考えると、1日90km程度の移動が可能だと思われます』

『なんじゃと!!』

馬車よりも早く徒歩の人が移動できるなど通常ではあり得ない。思わず声が出てしまったアルガソード(国王)だった。


『つまり、途中、ダンジョンに寄った上で、60km移動したというのか・・・』

『有り得ないことではありません』


しばらく沈黙後、アルガソード(国王)は突然立ち上がり、

『諜報員を追加で送って、オケライからガロータの間にダンジョンが無いか調べるのじゃ』

『仰せのままに』

ゲルド(宰相)は、部下に指示を伝えに退席した。


・・・


再びアルガソード(国王)の前に戻ったゲルド(宰相)は、沈痛な面持ちで説明をしていた。


『・・・ノッスルは壊滅したのだな・・・』

アルガソード(国王)は執務室にある机に肘をつき、ゲルド(宰相)の報告を聞いていた。あまりの出来事に言葉が出ない。


『ノッスルは北の守り・・・万一、ここを他国に奪われるとアミアが危険だったため・・・』

『だから、街中ゾンビにする魔道具を代官に渡していたというのじゃな』

アルガソード(国王)は諦めたのか思考が止まっている。


『調査に向かわせた兵士が、何故か無事に帰ってきたので・・・』

アルガソード(国王)ゲルド(宰相)の言葉を遮って


『どういうことじゃ!』

様子を見に行った兵士が帰ってきたことが不自然に聞こえるのがおかしく思えたらしい。

『魔道具が無事であれば、後からノッスルに入った人間も皆、ゾンビになりますので・・・』

『・・・解っていて兵士に行かせたのか?』

『いえ、ただ様子を見に行くように伝え、伝書鳩をノッスルに入るときにゲージから出して抱えて街に入るように指示しました。無事、街の中心についたところで放つようにと言って・・・』

淡々と説明するゲルド(宰相)アルガソード(国王)は右手を額にあて、思わず上を向いた。

『お主も悪のよう・・・』

こ奴(ゲルド)、やっぱりわかっていて兵士を送りおった・・・)


しばしの沈黙ののち、ゲルド(宰相)は説明を続ける。

『兵士の報告によると、街には誰もいない状態で、代官屋敷には国境警備隊のアノードと正体不明の男の死体が1つあったそうです。』


『・・・正体不明とはどういうことじゃ』

怪訝な顔で、ゲルド(宰相)アルガソード(国王)は見ていた。


『完全に炭になっていたそうで、辛うじて人の形をしていたので、人であろうと・・・』

ゲルド(宰相)がそこまで言うと、

『どうして、その2名はゾンビになっていない・・・』

『魔道具が破壊された後に来たか、魔道具の発動者であるかのどちらかかと・・・』

ゲルド(宰相)アルガソード(国王)は見ながら、

『魔道具はどうなったのじゃ』

『それが、見つからなかったそうです。炭になった死体の周辺に魔道具だったと思われる破片が多数あったそうで、恐らく破壊されたのではないかと・・・』


アルガソード(国王)は呆れながら

『魔道具はそんな簡単に破壊できるのか?』


『時間を掛ければ・・・』

ゲルド(宰相)の報告に我慢できなくなったアルガソード(国王)


『では、どうしてアノードは死んでいたのじゃ』

『恐らくですが、アノードと炭になった死体は相打ちになったのではないかと・・・』

ゲルド(宰相)が、イライラし始めたアルガソード(国王)に気が付きつつも、淡々と答えようとすると、

『軍を派遣して国境警備をさせるのと同時に、詳細を調べるのじゃ!!』


『仰せのままに』

ゲルド(宰相)は、そういうと国王の元を退席していった。

国王も宰相も、ノッスルで起きた出来事を正しく理解できてません。

第4章 アミアのダンジョン編はここまでになります。

次回からは、新しい章になります。

次回は12/25の予定です

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