第45.5話 ゲルド・ド・イスタールの報告(その3)
アミアの王宮にて・・・
『結局、レベル3にしかならないということじゃな』
アルガソード・フォン・アントラニア《アントラニア王国王》は執務室にある机に肘をつき、ゲルド・ド・イスタール《アントラニア王国の宰相》の報告を聞いていた。
『はい、ほぼ、誰でもレベル3になりますが、最初の1回しか効果が無いです』
『レベル3で先日のメストを襲った魔物は防ぐことが出来るのか』
『エルバートの話では、オーガはレベル8相当とのことなので、不可能です』
ゲルド・ド・イスタールは淡々と言った。
『何か対策はないのか』
結局、魔物に対抗するレベルにないと理解したアルガソードはさして期待もせず、半ば投げやりに言葉を返した。
『ロディア国にいる諜報員からの報告によると、ロディア国のダレンに、3階のダンジョンがあるとの情報が届きました』
『なに!!』
ゲルドからの、予想外の発言にアルガソードは思わず叫ぶとともに、肘をついていた執務机を手で叩いていた。
『ダレンのダンジョンをクリアしたのは1名のみらしいです』
『ほほう・・・クリアできるのか』
アルガソードは、クリアした者がいるという事実に興味を示した。
『どうやら、ダレンのダンジョンをクリアしたのはメリアという10歳の少女らしいのです』
『どっかで聞いたような名前・・・』
アルガソードは、思い出そうと必死に考えを巡らせ始めた。
『メストから魔物を護ったネオと一緒にいた少女です』
淡々と話すゲルド・ド・イスタールに
『それは間違いないのか』
アルガソードは、やや興奮気味で答えた。
『冒険者ギルドの記録で確認できているそうです』
『なんと!では、メリアのレベルは・・・』
途中までアルガソードが言いかけたところで、
『ダレンにあるダンジョンをクリアした直後に、メリアはレベル6になっていたことが確認されています』
『ほう・・・ダレンのダンジョンをクリアできるとレベル6になるのだな』
話を途中で遮られたことを気にすることもなく、アルガソードは、表情が明るくなった。レベル6になれるのであれば、数を揃えれば、レベル8のオーガに対抗できるかもしない・・・。
『エルバートの話では、メリアはオケライの街に来た時点でレベル11であったそうです』
『???』
『つまり、メリアはダレンのダンジョンをクリアしたのち、オケライに来るまでに、レベル11になっていたのです』
『どういうことじゃ』
『どこかに立ち寄って、レベルを上げたとしか考えられません』
『つまり・・・』
『我々が知らないレベルアップする場所・・・おそらくダンジョンがあると思われます』
ゲルドは、冷静であった。
『ネオのレベルも、ダレンではレベル15であったものが、オケライではレベル16だったとのことです』
『ロディア国に使者を送り、ダレンのダンジョンについての情報共有を求めるのじゃ!!そして、ダレンのダンジョンに湖畔のダンジョンでレベル3にした兵士を送り込め!!』
アルガソードはゲルドに怒鳴っていた。
『彼らも見返りがないと・・・』
『ロディア国の兵士も同数受け入れて、共同で兵士を強化する方向で交渉じゃ!!』
アルガソードはそういうと、急に冷静になり、
『それとは別に、ネオとメリアのダレン以降、オケライまでの足取りを調べさせよ』
『仰せのままに』
ゲルドは、そういうと国王の元を退席していった。
次回は12/18の予定です。




