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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第4章 アミアのダンジョン編
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第42話 帰還

広い洞窟のような空間にネオとメリアはいた。泉は全く見当たらない。そして、どこにも魔方陣はなかった。


『まずは、ここから出ないといけないにゃ』

ネオは落ち着ている振りをしていた。内心焦っていたのであるが・・・。


『あそこに何かありますね』

メリアが指さした方を見ると、そこには見覚えのある像があった。そう、新人の神様の像であった。


『なんでこんなところにあるのにゃ』

そう言ってネオが像に触れると、新人の神様の像が光輝いた。


『N6276GPの神との賭けに負けた結果、ダンジョンに酒の泉を作る必要が出来たため、川の流れを変えて酒の出る泉に改造した。この像はそのシステムである』


『はぁ?』

『にゃに?』

突然新人の神様の像が話始めた内容にメリアは驚き、ネオは呆れていた。


(あの神様、どこまで阿保にゃんだか・・・)


無性に腹が立ったネオは、持っている力の全てを注ぎ込み、

『ホーリーボール』

を放った。無論、新人の神様の像にである。


『消えましたね』

『消えたにゃ』

結果として、新人の神様の像は跡形もなく消滅した。すると、

『地面から水が!!』

地面から水が湧いてきた。慌てて、高台に避難すると。水の湧き出る量は急速に多くなり、ネオとメリアの目の前に湖ができた。


『止まりませんね』

『止まらないにゃ』

水はどんどん増えていき、ネオとメリアは高台に避難していったが、一番高い場所を除いて周囲は全て水面になってしまった。


『このままでは水没しますね』

『水没するにゃ』


洞窟全てを水で満たされそうな状況に、脱出先がないか探していると、

天井の一部が膨らんでいることを発見した。


『ひょっとして・・・』

そういうと、ネオはメリアを抱えて天井の膨らんでいる部分に跳んだ。


・・・


『やっぱりにゃ』

膨らんでいた部分は、船が天井に吊るしてあった。それもこの世界には存在しそうにない、グラスファイバー製の船外機がついたボートである。それが、天井と10か所のワイヤーで吊るしてあった。


『あの・・・これは船ですよね』

メリアはまだ理解が追い付いていない。


水面が船底に接してきたあたりで、ネオは10か所のワイヤーを切断した。ワイヤーが切れた船は水面に落ちる。と同時にものすごい音がして水が流れ始めた。


『ギャー!!』

『にゃんと!』

メリアの悲鳴とネオの驚きの声が洞窟に響いたが、そんなことを無視するように、船は流れに乗って移動していった。


・・・


しばらくすると、船は川を進んでいた。水の勢いのせいで、制御は出来ず、ネオとメリアはただ、船にしがみついている状態である。


『あれって、見た覚えがありますねえ』

『アミア橋だにゃ』

(ということはだにゃ、ここは川跡?)


船の勢いは止まらず、ネオとメリアの乗せた船はアミア橋に激突することもなく、その先に流されていった。無論、ネオとメリアは乗ったままである。アミア橋の上では、通行人と思われる人が、突然現れた水の流れに驚いているのが見えたが、どうすることも出来ず、ネオとメリアはそのまま流されていった。


・・・


ネオとメリアは気が付くと、まだ船の上にいた。既に流れは収まっていて、周辺は、水面が広がっていた。


『にゃ。ここは湖かにゃ』

『そうみたいですね』


周囲を見渡すと、湖畔に建物らしきものを発見した。


『あそこにいってみるのにゃ』


ネオは船外機など見たこともなかったが、以前、熊本空港で波高が見ていて本にそっくりなものがあったことを思い足していた。

(たしか、小型船舶免許の何とか書いてあった本にゃ)


その記憶を頼りに、適当にいじっていると、船外機のエンジンが掛かった。


『これは何ですか?』

メリアが驚いてネオに聞いているが、実はネオもよくわかっていない。


『確か、エンジンとかいうのにゃ』

何とか、建物のある湖畔まで船を操作していくと、丁度、岸ついたあたりで、エンジンが止まってしまった。仕方がないので、船をそのまま置いて建物に近づくと・・・。


『にゃ?』

それは、既にだれも使っていなさそうな廃屋であった。ただし、その建物は貴族の屋敷のように大きかった。

入り口にある、壊れかかった看板には


“冒険者の宿 湖畔”


と書いてあった。

『なんか聞いたようなきがするにゃ』

『アミアで泊まった宿と同じ名前です』

メリアの一言で、ようやくネオは思い出した。


(そういわれれば、コレットちゃんが何かいっていたような・・・)


・・・


周囲にあった家も全て廃屋であった。昔使っていたのであろう道らしきものがあったので、船はアイテムボックスに回収して、そのまま進んで行くと、アミアの街壁近くで、街道に出た。


『このまま街に戻ろうにゃ』

そういって街に入ろうとすると、門番に呼び止められた。


『お前たち、廃村の方から来たみたいだが・・・』

(説明が面倒だにゃ)


『狩りをしようとしたら迷ってしまったにゃ』

ネオはそういうと、メリアの手を引っ張り、街の中に駆け込んでいった。


・・・


『・・・といういうことで・・・』

ネオとメリアは冒険者ギルドに駆け込んだ後、エルバート(ギルマス)に事情を話していた。ダンジョンで回収した3人の冒険者カードも提出した。


『つまり、B級が3人死んでいたんだな』

『はいにゃ』

『ダイキチロウは、悪酒を取り込んで魔物になり消滅したと・・・』

『はいにゃ』

『そこまではいいんだよ。俺でも理解できる』

エルバート(ギルマス)は、3人の犠牲者の話を聞いて沈痛な様子であるが、淡々とネオたちの話を聞いていた。


『だがな、その後、魔方陣で知らないところに飛ばされて、飛ばれた先にあった船に乗って戻ってきたと言われても・・・』

その時、慌ててギルド職員が駆け込んできた。


『ギルマス、大変です。川と湖が復活してやがった。こいつらの言う通りでしたぜ』

『なに!!』

ネオの説明が信じられないエルバート(ギルマス)は、職員を派遣して確認させていたのだが、その報告を聞いて、ようやく、ネオとメリアの出来事を信じるきになったらしい。


『わかった。明日、ダンジョンに行ってみよう』

『多分、意味が無いにゃ』

ネオの言葉にエルバート(ギルマス)は、

『それはどういうことだ!』

『明日、模様替えだと新人の神様が言っていたからにゃ』

ネオの回答にエルバート(ギルマス)は唖然としている。言葉もでないらしい・・・。


『疲れたから帰るにゃ』

そう言ってネオとメリアは冒険者ギルドから退散していった。


(シンジンノカミサマって誰だ?)

エルバート(ギルマス)は思考が追い付かなくなった頭で悩んでいた・・・。

次回は11/27の予定です。

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