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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第3章 アントラニア王国への道
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第33話 メスト

ネオの行くところ、魔物有り?

 朝、宿で出されたパンを食べ終わると、早々に宿を出た。

『アミアに行くには、ここから210km先にあるメストに行ってから北に向かって街道を行くしかないそうです』

メリアは、宿でアミアに行く方法を確認していたらしい。

まっすぐ行けば、かなり近いはずなんだがにゃ・・・。街道がない・・というより、途中の内陸部は誰も住んでいないため、このコースをなってしまうそうだ。


ネオとメリアは東に向かって歩いていく。二人とも、この世界では人外の身体能力になっているので、その気になれば、1日で100kmくらい移動できる。だが、無理をする気はしない。途中、ほぼ30kmごとに村があり、どの村でも宿泊できるらしい。なので、各村に1泊づつ泊まりながらメストを目指す予定である。


街壁にある東門まで来た時、見覚えのある人物がネオとメリアを待っていた。


『よう、よろしく頼むぞ!!』

オルトラ(ギルマス)である。何か手に持っていた。

『メリア譲のカードを交換するのを忘れていた』

オルトラはそういうと、メリアに冒険者カードを手渡した。見ると、B級になっている。

『俺の権限で発行できるのはB級までなんでな。アミアのギルドに報告しておいたから、アミアに着いたら、2人ともA級になるはずだ』

そういうと、オルトラはサムズアップして見せた。


『あの・・・なんで私がB級なんでしょうか?』

メリアは納得していないらしい。


『レベル11ということは、騎士団長相手でも余裕で勝てるはずだ。間違いなくA級なんだよ』

オルトラの説明になんとなく頷いているメリア。今まで使っていたカードをオルトラに渡した。


『F級からいきなりB級になった冒険者は過去いないそうだ』

『でしょうね』

『だろうにゃ』

オルトラの説明に妙に納得するメリアとネオであった。


・・・


7日後、ゆっくり歩いてきたネオとメリアは、前方に街壁を見つけていた。

『あれがメストですね』

『みたいだにゃ』

街道は丘のような感じで、少し街のあるところより高いところであったので、周辺を見渡すことが出来たのだが・・・。

『ありゃなんにゃろ』

ネオが街の北西に広がる荒野に立ち上る煙を指さした。

『ひょっとして魔物?』

メリアが答えようとしたとき、ネオはメリアの右手を引っ張った。

『急ぐにゃ』


・・・


街門のところまでやってきたネオとメリアはその光景に目を疑った。馬車で街を脱出しようとする商人と思わるもの、街壁の外に土魔法で壁を作っている物・・・。誰も顔色が悪い。大丈夫かと思いながらネオとメリアが眺めていると、

『おい。入るなら早くしてくれ』

門番と思われるものが門を閉めようとしていた。


慌てて中に入れてもらったネオとメリアに門番は

『ついてないな。どうやらオーガとオークの群れらしい。オーガ10匹、オーク50匹はいる。この壁は持たないだろう。東か北に逃げたほうがいい』

街の守備兵はいるのだろうが、街壁が破られたら、オーガやオークに対抗できる力はないらしい。バリスタを使って一部は倒せるとしても、全てを防ぐのは無理そうだった。


『この街の冒険者を動員して防げないのかにゃ』

『この街の冒険者はせいぜいD級・・・とてもオーガやオークは倒せない』

ネオの発言に門番がうなだれるように答えた。


『おれは、この街を護るために生きてきた。最後まで義務を果たすのだ。だが、君たちは旅の人のようだ。この街と運命を共にする必要はない』

門番はそういうと、門の周辺に土を盛り始めた。少しでも門を補強しようというらしい・・・。


『ネオさん。加勢しませんか』

メリアがネオの方に向き直っていってきた。ネオはガロータを思い出していた。

あの時は間に合わなかったが、今は、まだ防げる。ネオが街壁の上から攻撃すれば、オーガも倒せるだろうと思われる。


・・・


『門番さん』

ネオは街壁でオーガとオークの群れを見つめている門番に声をかけた。


『お前、なんでこんなところにいるだ。早く逃げろ!!』

必死で叫ぶ、門番に冒険者カードを見せる


『なに、B級だと』

門番はちょっと冷静になったらしい。街と共に死ぬとしか思っていなかったのが、ちょっと希望が見えたのだから・・・。


『そんなにあきらめないで・・・。見たところ、あの魔物、ちゃんと門めがけて走ってきているようにゃ』

『確かに』

門番が改めてオーガとオークを見ると、まっすぐ西門に向かっているとしか思えない移動方向だった。


『なので、門の手前でやっつけることにする。バリスタとかで倒せるのなら、その分は予定どおり攻撃してくれにゃ』

そういうと街門の上にある小屋のようなスペースにネオは移動した。


・・・


バリスタが魔物めがけて飛んでいった。が、命中したのは1発のみ。オーク2匹倒すのみだった。

『あまり期待してなかったがにゃ。メリアは万一門が破られたときには、加勢に回ってくれにゃ』

『はい』


オーガ10体が門に近づいてきた。

(オーガって門が理解できる程度の知能はあるのかにゃ?)

門番さんたちは必至に矢を放っているが、オーガには刺さりもしない。とてもダメージを与えられそうにはなかった。


『ホーリーウインド』

三日月のような風の刃が広がりながら飛んで行く。オーガ達は、全く予期してなかったらしく、一撃で10匹のオーガは上下が切り離された。

(あっけないにゃ)

オーガの後を追いかけるようにやってきていたオークは、理解できないのか、門に向かってそのまま爆走してきている。ふと、横を向くと、矢を放っていた門番さんたちが、唖然としてオーガの姿を見ている。

(こりゃ、すぐには使いものになりそうにないにゃ)

そう思っているうちに、オークが迫ってきた。

(ざっと50匹・・・一撃という訳にはいかないにゃ・・・)


『ホーリーウインド』

再び三日月のような風の刃が広がりながら飛んで行く。約30匹のオークが上下に別れ、倒れた。


『ホーリーアース』

門の手前に土壁を作る。後は、やってきたオークの順に


『ホーリーアロー』

『ホーリーアロー』

『ホーリーアロー』

『ホーリーアロー』

『ホーリーアロー』

『ホーリーアロー』

20オークの頭を打ち抜いていった。


『疲れた~!!』

最後のオークの頭を打ち抜いた後、ネオは叫んだ。門番とその仲間(守備兵)たちは、唖然としたままである。


・・・


『お疲れ様でした』

メリアがネオのところに戻ってきた。


『私の分がないじゃないですか』

そう、全部、ネオが倒してしまったので、メリアは1匹も倒していない。自分が10歳であるということを忘れてしまっているのだろうか・・・。


・・・


『・・・』

『・・・』

ネオとメリアは門番たちに丁重に連れられて、街の領主館に連れてこられていた。どうやら、交通の要所であるこの地は王家の直轄地であるらしく、メストの代官というのが治めているらしい。


『この度は、メストを救っていただきありがとうございます』

ネオとメリアは上座に座らされ、代官はじめ、街の有力者から挨拶されていた・・・いや、神様か仏様のごとく祭り上げられていた・・・。

結局、打ち取ったオーガとオークは街の調理人たちによって解体され、ネオの勧めもあって、街の住人達に串焼きやステーキ、鍋の材料として提供されたのであった。ネオとメリアは領主館のVIPとして扱われ、もてなされた後、領主館に併設されている迎賓館に宿泊することになった。


『なんか、変に目立ってしまったにゃ』

『街に被害が無くてよかったです』

10歳とは思えないメリアがそこにいた。

(10歳とは思えないにゃ)


・・・


 翌朝、朝食をいただいた後、代官に宿のお礼を言って、北門からアミアに向けて出発した。正確にいうと、引き留めようとする代官とその取り巻きを振り切って逃げてきたのであった。


ここからアミアまでは約200km。こちらも30kmごとに村が整備され、宿も整備されているという。

『メリア、ちょっと急いで3つ先の村まで行こうにゃ』

『はい』

北門から出ていったのは代官たちに見られているで、代官たちの使者より先に行かないと面倒なことになるのは明らかだったのだ。この世界には、電話も無線もないはず(正確には、存在しているが、今の世界の人は使えていない)なので、馬車より早く移動してしまえば大丈夫なのである。


・・・


翌朝、

『・・・』

『・・・』

予定通り、90km先の村で宿をとったネオとメリアは、宿を出るなり代官から連絡を受けた騎士たちの出迎えを受けてしまった。


『アミアまで護衛させていただきます』

騎士隊長がいったかと思うと、豪華な馬車に乗せられてしまった。どうやら、夜も追いかけてきたらしい・・・。馬たちは村に替えがいたらしく、皆元気そうである。


『この馬車は早いので、今日の夕方にはアミアに着く予定です』

寝不足のはずである騎士隊長は妙にテンションが高かった。


朝までに短い話を追加します。

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