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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第2章 ダレン編
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第25話 報酬

ネオは約束を果たします。


 バルバス(近衛隊長)はロディアに戻る馬車にいた。

『納得いかない・・・』

ぶつぶつ何か言っているが、護衛達はバルバスに声をかけることもなく・・・。いや、その不気味さに恐ろしくて近寄ることもできないのであった。


・・・


『このあたりだ』

カルロス(ギルドマスター)の声が響く、彼は、冒険者と数台の荷馬車を引き連れ、草原に来ていた。ネオが要求した報酬・・・シャロットたちをラオカ村の墓地に移すためである。


『変わった報酬の要求だよな・・・』

『なんかいったかにゃ』

ぶつぶ言っているカルロスの脇にネオがいる。さらにその脇にはメリアが立っていた。


『ありましたぜ!!』

周囲を探していた冒険者が叫ぶ。

そこには、すこし盛り上がった山が10個並んでいた。


『丁寧に掘り起こせ。丁寧にだぞ』

カルロスが叫ぶ。そうして、10体の遺体(腐乱死体)が掘り返された。


『シャロット!!』

掘り出された遺体の1つに駆け寄るメリア。その死体は、心臓を剣で突かれたのか、胸の周辺の服が裂けるように破け、血が染みついていた。その場にいる冒険者たちも何も言わない。


『ありゃ、剣で一突きだな・・・』

カルロスが呟いた。


・・・


泣きじゃくるメリアをその場にいる全員でなだめたのち、冒険者たちは、遺体を荷馬車に積みこんだ。


・・・


途中、キャンプ場で1泊し、翌日の昼に、ラオカ村に到着した。村の様子に変化はない。ネオとメリアが出ていったときのままだった。


『ここに埋葬してください』

メリアの指示に従って、埋葬していく冒険者。墓標を用意することは出来なかったが、村の墓地に10人を埋葬し終えた。


『俺たちは、これからキャンプ場まで戻るが・・・』

カルロス達は早々に村を出ていくらしい。今のラオカ村はキャンプ場より危険ということらしい・・・。


『俺たちも一緒に行くにゃ』

ネオがカルロスに向かっていうと、ネオの脇にいたメリアも小さく頷く。


『譲ちゃんもいいのか?』

カルロスはメリアの方を向き確認する

『はい』


一行がラオカ村から出ていくときメリアが呟いた

『さよなら シャロット あなたのことは忘れない』

ネオは黙ってメリアを見つめていた。

(俺の兄弟はどうしているかにゃ・・・)


・・・


 カルロスたち一行は、キャンプ場で一泊し、ダレンに戻ろうとしていた。

『・・・なんか変なんだよなあ・・・』

カルロスがなにかブツブツいっている。


『何が変なのにゃ?』

カルロスの脇で様子を見ていたネオがカルロスを覗き込む。脳筋の顔にしわが沢山できていた。

『襲われていたラオカ村の人たちだがね・・・剣で一突きに殺されていたようだ。』

『そういってたにゃ』

『ああ・・。だが、剣の角度がおかしいんだ?』

『剣で刺したやつがよっぽど大きなやつじゃないと、あの角度で剣は刺さらねえ・・・』

『にゃに?それって・・・』

カルロスの言っていることの意図することをネオが聞こうしたしたその時


『草原からこっちに向かって何か来てるぞ!!』

見張りをしていた冒険者が叫ぶ。慌ててその冒険者が指している先をみると・・・


『なんだありゃ?』

カルロスが叫ぶ。近づくにつれ、姿がはっきりしてきたそれは、2足歩行のトカゲ・・・リサードマンの集団であった。


ネオは

(にゃんでこんなところに・・・)

ダンジョンの中で見たリザードマン(2足歩行のトカゲ戦士)の集団だったのである。


『なんでこんなところにいるんだ!!』

『ローラシア山脈付近にしかいないはずじゃ・・・』

『にげろ!!勝てっこねえ!!』

冒険者たちがいろいろ言っている。ダンジョンで対決したリザードマンの隊長のことを考えれば、ネオとメリアを除けば、叶う相手には思えなかった。


『ホーリーウインド』

馬車から飛び降りたネオは草原に少し入ったところで魔法を使った。本当はあまり見せたくないのだが、このままではあまりに危険と見たのである。

三日月のような風の刃が広がりながら飛んでいく・・・。10体いたリザードマンの体は、全て上下に分断された。どうやら、ダンジョンと同等の威力があるようだった。


『えつ!!』

『うそだろ!!』

『助かった~!!』

冒険者たちが口々になにか言っている。メリアも唖然としてネオを見ていた。


・・・


荷馬車にリザードマンの死骸を積み終えた馬車はダレンに向かって移動していた。ダンジョンではないので、死骸はなくならない。魔石も・・・。魔石は早くとった方がよい(アンディエット化する可能性があるらしい)とのことで、既に死骸から回収済みである。


『お前、本当に強いんだな』

カルロスがネオに声をかけた。


『そうかにゃ』

とぼけるネオに

『1撃の魔法で、リザードマン10体を真っ二つなんて聞いたこともねえよ。化け物レベルだ。』

カルロスが真顔で叫んだ。同行している冒険者たちは黙って頷いている。メリアはネオからダンジョンで遭遇したリザードマンのことを聞いていたこともあって、黙って馬車にのっている。


『あの死骸と魔石って買い取ってもらえるのかにゃ?』

『1体金貨1枚でどうだ』

『運んでもらっている冒険者の分もいくらか出してほしいにゃ』

ネオがカルロスの方を向くと

『それは、お前が気にしなくていい。ギルドから彼らには報酬を上乗せして出すからな』

カルロスの顔は引き攣っていた・・・。


・・・


『とりあえず手持ち資金は大丈夫だにゃ』

『・・・』

冒険者ギルドでリザードマンの死骸と魔石のお金である金貨10枚を受け取ったネオは“海神亭”に向かっていた。脇を歩いているメリアは黙ってついてきていた。あまりの出来事に言葉が出なかったらしい・・・。

“海神亭”の前には、何故か武装した兵士が数名いた。彼らは、ネオを見つけると

『いたぞ!!』

といって駆け寄ってきた。


『ダレン伯爵のご命令です。伯爵館まで同行願いますぞ!!』

???

(これはヤバイにゃ・・・そんな気がする)


・・・


馬車に乗せられ、伯爵館に到着したネオとメリアは、見覚えのある部屋・・・先日バルバスと会った部屋に連れてこられていた。そこには、ダレン伯爵と伯爵が動員できる全ての兵が集まっていた。


『ネオ殿!!』

ダレン伯爵叫ぶ。

『貴様には、我が領軍に入ってもらう』

???

『断るにゃ』

ネオの返事に青筋を立てて伯爵は

『命令が聞けないのであれば成敗するのみだぞ』

とネオを睨みつけた。


『俺を脅そうというのかにゃ?本気かにゃ?』

(こりゃ、やばそうだにゃ)


そのとき、部屋に1人の男が飛び込んできた。

『ちょっと待った~』

必死の形相のカルロス(ギルドマスター)であった。


・・・


『伯爵。あんた死にたいのか?』

カルロスは伯爵に向かって叫んだ。


『カルロス。なにを言っている。ここには100名の兵がいる。死ぬのはネオじゃ!!』

伯爵は青筋を立てたまま、言葉を続けた


『こいつは、わしの命令を拒否した。わしの命に従わないものがどうなるかわかるだろうが!!』


『リザードマン10体を1撃で瞬殺してしまった相手(ネオ)にあんたたちが叶うはずがない』

カルロスも必死の形相である。


『なに!!』

カルロスの言葉に驚くダレン伯爵。周りの兵士も、

『リザードマン10体を一撃で・・・』

『化け物・・・』

『この辺にはいないはずじゃ・・・』

完全に浮足立っている。


一方、ネオ背中には、ショートソードを手にしたメリアが周囲を警戒していた。


・・・


『・・・悪かった。許してくれ』

ようやく状況が理解してきたのか、ダレン伯爵は、ネオの前に土下座して謝っている。兵士たちはどうしていいのかわからず、唖然としたまま・・・メリアは警戒したままである。


『あなたの家来にはならないにゃ』

ネオはそういうと館を出ていった。メリアは周囲を警戒しながら後を追った。


『なんとか、最悪の事態は防げた・・・』

カルロスはつぶやいた・・・。


・・・


『一旦、ダンジョンコントロール室に行くにゃ』

『はい』

ネオはメリアにそういうと、そのまま東門に向かった。

ダレンにもちょっと居にくい・・・にゃあ。

次回は9/18の予定です。

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