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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第14章 後日談・・・
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第148話 慰霊祭(エピローグ)

本篇後のお話・・・

『整列!』

パラストアの東にある巨大な窪地。かつてゴンドアの王都であったパラストアのあったところである。デコルのダンジョン3F以外のヒャッケラキアを全て駆除した後、シャールカは今回の作戦に投入したゴーレム80体をパラストアの空港に引き戻し、その東にある窪地の手前に整列させたのである。急な話であったにも関わらず、


アントラニア王国からは

 アルガソード・フォン・アントラニア《アントラニア王国王》

 ゲルド・ド・イスタール《アントラニア王国宰相》


オスニア国からは

アストラル・ド・ゴンドア《オスニア国南東伯》

エリーザベート・ド・バンドニア《オスニア国宰相》


インゴニア王国からは

グルバード・ド・インゴニア《インゴニア王国国王》

 ローベス・ド・デコルニア《インゴニア王国宰相》


ロディア国

 ロスカ・ド・ロディアティア《ロディア国大統領》

 バルバス=バサーカ《ロディア国近衛隊長》


新生ゴンドア王国

 セバスチャン・ド・ゴンドア《新生ゴンドア王国宰相》


というこの大陸のトップが勢ぞろいしていた。パラストアの空港には、プリンセスシャールカ号と8001~8005までが、綺麗に並んでいるという珍しい光景が見られた。


ゴーレムが整列しているすぐ後ろに設けられた特設ステージに座る各国首脳たち。それらを前にシャールカは話始めた


『諸君。目の前に見える巨大な窪地は、かつて、この大陸の王都パラストアがあったところだ。異世界の神の仕業によりヒャッケラキアがパラストアを襲ったとき、ゴンドア王とパラストアの民の犠牲の元、瘴気封印装置の稼働によって、この世界にあった全ての瘴気発生装置、及びヒャッケラキアは消滅した』

各国首脳たちがざわめきだした。彼らは、1000年前に何があったのか、正確には知らないからである。


『私、シャールカは、ゴンドアの近衛兵たちと共に、北東のカシミに行くよう指示を受けパラストアを脱出したのだが、途中、ヒャッケラキアに囲まれ、デコルの高等訓練施設・・・デコルにあるダンジョンに逃げ込んだ・・・だが、当時の近衛兵のレベルは6しかなく、高等訓練所をクリアできず、全滅した。』

ここまで話をしたところで、ざわめきは収まった。何か危険なものを感じ取ったのだろう・・・。


『私は、ゴンドアに伝わる仮死の魔法により、眠りについた』

ここで、シャールカは、ネオとメリアを手招きする。


『1000年後、ネオの魔法により、高等訓練施設・・・デコルにあるダンジョンの入り口が隆起したことから、私はネオとメリアに発見され、仮死の魔法から解放された』

流石に、ルダの話をするのは、シャールカもためらったのである。


『バルディカが、大陸の征服を目論み、封印されていた瘴気発生装置を稼働させたため、消えていたヒャッケラキアが再び現れ、オークやオーガ、ケンタウロスなどもその数を増やしたのである』

再び、各国首脳たちがざわめきだした。街が壊滅したガロータや、村がケンタウロスに襲われたインゴニア王国の村など、他人事ではなかったのである。


『実は、これも、全て異世界の神の仕業であったことが判明している』

各国の首脳たちは互いに顔を見合わせながら困惑していた。


『この世界の神様は、対抗策としてここにいるネオをこの世界に送ってくれた』

『えっ?』

『本当?』

『御使い様?』

シャールカの言葉に、各国の首脳は思わず呟いた。


『彼は、ゴンドア王国の遺産である、レベルアップのためのダンジョンを復活させてくれたのである。更に、この世界を再び破滅させようとしていた異世界の神から世界を救ってくれたのだ』

『異世界の神の仕業によってゆがめられていた大陸の管理システムは回復し、ヒャッケラキアは高等訓練所以外からは殲滅した。もう大陸のどこにいってもヒャッケラキアに会うことは無い』

シャールカの言葉は、各国の首脳を安堵させるのに十分だった。


『この世界を破滅させようとした異世界の神は、我々の神の説明によれば、消滅したそうだ』

もう、この大陸を破滅させるものはいない。新人の神様の言うとおりであれば・・・。


『1000年前、身をもって大陸の破滅を防いでくれた、わが父母とパラストアの民に誓う。私は、必ずやこの世界を復興させる。既に、空港と飛行機は復活させた。ゴンドア王国の技術を復活させ、民が腹いっぱい食べられる世界を作ることを約束する!』

そう叫んだシャールカは、このために特別に用意した巨大な花輪を窪地に投げ込んだ。


各国首脳からは拍手が沸き起こった。首脳たちは首を捻りながら・・・。


(シャールカらしい)

(期待してますよ)

シャールカには、聞こえるはずがない父母の声が聞こえたような気がしたのだった。


(さあ、これからだ)

シャールカは、傍にいたネオとメリアを捕まえ、

『これからも頼むぞ。やることは沢山あるからな』

そう言ってから、もう1度窪地を見つめたのだった。

このお話の顛末を、シャールカに演説させてしまいました・・・。

各国首脳は、シャールカのとびぬけた軍事力を理解してしまい、にも関わらず、その力で征服する様子もなく・・・どうしたいのか理解出来ないのでした。

(どうして目指す先が”民が腹いっぱい食べられる世界を作る”なのだろうか・・・)


諸々の後日談は何時か書くつもり・・・(たぶん)。

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