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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第13章 新たな脅威
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第142話 壁作成

安全第一。

『このあたりまでが、儂らの行動範囲じゃ』

翌日、ガリを連れて、ドワーフの里の北と西の様子を見に行く、このあたりには、ヒャッケラキアは勿論、魔物の反応すらなかった。


(全くないというのも良くないみたいだにゃ)

魔物が全くいないということは、魔石も全く獲れないことを意味する。魔道具を作るドワーフには大きな問題であった。もっとも、彼らの作る魔道具は、ゴブリンやスライムの魔石でも問題ないようなものらしいので、手元に持っていたゴブリンやスライムの魔石をあげたところ、大変喜ばれた・・・いや、感激されたのであった。


『西側は安全にゃので何もしないにゃ。北は魔物が移動して来る可能性があるから壁を作るのにゃ』


そう言って

『ホーリーアース』

で5mの土壁を作っていく。山の麓から分岐するように伸びた土壁を、ネオは東に向かって壁を作っていく。結果として、ドワーフの里の北側に長い壁が出来ていった。ドワーフの里からかなり外れたところまで来た所で、


『儂らはこれ以上東に行くことは普段ないのじゃ』

ガリがネオに言った。よく見ると、そこは森と草原の境界であった。


(ここから北に壁を作ればよいにゃ)

ネオは

『わかったにゃ。俺らはここから北に壁を作っていくのにゃ。ガリはワイバーンに送ってもらうのにゃ』


そう言うと、ガリをワイバーンの背中に乗せた。

『ネオさん。私たちも一旦戻って、食事をとってから始めましょう』

メリアの一言で、ネオ達も一旦、ワイバーンに乗ってドワーフの里に戻ったのである。


里に戻ると、北側に出来た壁を見たドワーフたちが騒いでいた。


それを見たガリは

『これから、ローラシア山脈に住み着いたヒャッケラキアを殲滅する作戦が始まる。万一、里に魔物が来ないよう、北側に壁を作ったのじゃ。よいか、あの壁の先にはいってはならんぞ!』

ガリの言葉にドワーフたちはおとなしくなったが


『見張り台を作って、監視しよう』

ガロが叫んだ。周囲のドワーフが頷いていく。


『わかったにゃ』

ネオはそう言うと、ガロの希望を聞きながら、


『ホーリーアース』

を発動し、見張り台を作ってしまったのであった。その様子に唖然とするドワーフたちを無視するように、ネオはガリに向かい、

『飯を食べたら先にいくのにゃ』


そういって、アイテムボックスからシャノンちゃんに貰ったサンドイッチを食べ始めたのであった。

『沢山あるから、食べていいのにゃ』

ネオがサンドイッチの山をもう1つ出してガリの前に出す。ガリは1つ取って口に入れる。

(美味い!)

ガリが無言で食べ始めたのを見て、他のドワーフたちも奪い合うように食べ始めたのであった。


その様子を見たメリアは残念そうに

『せっかくのサンドイッチが・・・』

その呟きは誰にも聞かれることはなかった。


・・・


食事後、ワイバーンに乗ったネオとメリアは

『ばいばいにゃ』

『お世話になりました』

そう言って飛びたった。ドワーフたちはその光景に言葉を発せず啞然と眺めている。リクとレクは少し離れたところから

(ありがとうございます)

心の中で思うのであった。


・・・


壁の端・・・森と草原の境まで戻ったネオ達は、

『まずは、アミアの西まで壁を作るのにゃ』

ネオの言葉に頷くメリア。


『途中に作る門はどうするのだ』

ワイバーンは、開拓地の人間が森に入る門のことを聞いていたので、そのまま質問したのであった。


『一旦、そのまま作ってしまう予定にゃ。シャールカが用意したゴーレムたちに門は用意させるのにゃ』

ネオは、とりあえず、壁を完成させる予定であった。

『そうか』

ワイバーンにとって大した関心事ではなかったらしい。特に気にした様子もなく、その場に座ってしまった。


『では、始めるにゃ』

ネオは、北に向かって、森と草原の境界に壁を作り始めた。


・・・


一日30kmの壁を作る工事は、特に問題はなかった。全くいないと思っていたオークやオーガが数匹現れたので、そのまま、狩って食料にしたこともあり快適であった。


『お主の土魔法は便利だな』

ワイバーンは、夕方になると土魔法で家を作ってしまうネオに呆れながらも、感心していた。

『ネオさんですから・・・』

メリアにとって、ネオの行動はもはや珍しくなくなっていた。


(メリアの常識がおかしくなってしまったような気がするのにゃ)

ネオはメリアの常識感覚を心配するのであった。


6日後、アミアの西まで壁が出来たところで、出来上がった壁に向かって歩いてくるもの・・・いや、急速に接近してくるものがあった。


『あれはなんにゃ?』

土埃を巻き上げて接近しているものにネオは不思議そうにいった。


『おまえ・・・普通警戒しないか?』

ワイバーンが呆れながら、土埃が立っている方を睨んでいる。


『あんなことが出来るのは1人しかいないはず』

メリアは、何か確信を持っているのか、何となく土埃の方向を眺めている。


『ネオ~!』

先頭部から声がした。ようやく見えてきたもの・・・。それは、シャールカと100体のゴーレムであった。

シャールカは自分の力に無自覚です。

そして、ネオとメリアも・・・。


次回は未定です。

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