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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第13章 新たな脅威
164/189

第141.5話 ゲルド・ド・イスタールの報告(その10)

2話追加します。

アミアの王宮を走る1人の男・・・。ゲルド(宰相)は、アルガソード(国王)の執務室に駆け込んだ。


『た・・・大変にございます』

ゲルド(宰相)は、アルガソード(国王)に叫んだ。


『今度は一体なんだ?』

当初の予想に反して、ブジェから始まった草原の開拓は、広大なジャガイモ畑とトウモロコシ畑を生み出し、アントラニア王国の食料事情は劇的に改善された。魔物が狩れなくても食料に困りそうにない状態が見えてきたのである。なので、アルガソード(国王)は、平和に暮らしていた。


『シャールカ様からの連絡によりますと、ローラシア山脈の東側にヒャッケラキアが多数生息している模様とのこと。アミアに向かうので、話を聞いてほしいとのことです』

ゲルド(宰相)は、ゴンドア航空局の職員から渡された手紙の内容をそのまま伝えたのであった。


『うむ・・・話を聞いてくれと書いてあったのであるならば、シャールカ様は何か策をお持ちなのだろう』

以前、あれほど怖がっていたヒャッケラキアではあったが、被害らしいものが出る前に全て、ネオ達に対処してもらってしまった結果、恐怖心は消えてしまい、今回もシャールカが何とかしてくれると信じているアルガソード(国王)であった。


『そうですが・・・ローラシア山脈の東側・・・それは我が国にほかならず・・・』

ゲルド(宰相)が危険を説明しようとしているのをアルガソード(国王)は遮って、


『だからシャールカ様がアミアに来ていただけるのだろう・・・話を聞いてから考えればよい』

(我々では対処出来ないのだから)

アルガソード(国王)は、執務を再開するのであった。


・・・


パラストアの空港のターミナル脇に、異様な集団がいた。全身銀色をした100名の騎士が整然と並んでいる。そして、それを見ながら微笑んでいるひとりの女・・・シャールカであった。

『今から、アミアの王宮まで移動する。2列になって私についてこい』


そう言うと、シャールカはアミアの門に向かって歩き始めた。後から続いていく騎士たちは、1言も発しない。同一の歩幅でシャールカの後を2列になって歩いていく。


・・・


『たっ・・・大変でございます』

王宮の騎士がゲルド(宰相)の執務室に駆け込んで来た。騎士は、ゲルド(宰相)を確認すると、

『シャールカ様が100名の騎士を従えて、こちらに向かって行進しております!』

騎士の語尾は緊張のためか、興奮のためか、異常なほど上がっていた。


ゲルド(宰相)が窓から外を眺めると、一人の女の後ろに銀色の騎士と思われるものが100人、2列で整然と歩いていた。その、あまりにも洗練された動きに


(あれは人間ではないな)

ゲルド(宰相)は確信するのであった。


『王宮の正面に誘導しろ。私が王宮の正面で会うことにする。陛下にも王宮正面に来るように伝えろ!』

ゲルド(宰相)は王宮正面に急いだ。


・・・


『シャールカ様?これは何事でしょうか』

アルガソード(国王)は、王宮の正面で、シャールカとその後ろにいる100人の騎士・・・いた100体のゴーレムに対峙していた。ゴーレムは、全員、剣と盾を装備しており、それは、アルガソード(国王)から見てもかなり高価な装備・・・威力の高い装備だったのである。


『これから、ネオ達がヒャッケラキア討伐をしながら北上していく。万一、魔物たちが街や開拓地を襲わないように防衛するための戦力だ』

そう言ってシャールカは胸を張った。ほほ笑むその姿は、アルガソード(国王)ゲルド(宰相)に恐怖を与えるのに充分であった。

(たぶん、この戦力だけで、我々を制圧できてしまうだろう)

ゲルド(宰相)は膝が痙攣を起こしそうになっているのに耐えながら


『作戦の内容をご説明いただけないでしょうか』

そうシャールカに言うのがやっとであった。


・・・


アルガソード(国王)の執務室を使って、シャールカが今回の作戦の内容を説明し始めた。


『・・・ということなのだ。今から配置に着かせるぞ』

シャールカの話を要約すると

ネオが開拓地と森の間に5mの壁を作っていく。途中、アミアの西までの間に4か所の門を設け、そこに各15体のゴーレムを配置、守備を行う。


ということだった。残りは、パラストア空港に駐屯させて待機させるのと、シャールカの護衛、開拓地の肥料を取りに森に入る人の護衛に付かせるという。なので、各門には5体の護衛用ゴーレムを配置するとのこと。もちろん、魔物がくれば、この5体も参戦するらしい。


『この処置は、大陸からヒャッケラキアを殲滅するまでとする』

シャールカの声が執務室に響いた。

シャールカは、自分が引き連れてきたゴーレムの戦力が、どれくらいのものか自覚がありません。

(レベル20のゴーレム100体=5か国全部を相手にしても楽勝レベル)

何故なら、彼女にとって、ゴンドアは征服するものではなく護るものなのです。


次は書きあがり次第です(たぶん今日中に・・・汗)。

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