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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第1章 ダンジョン編
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第14話 ダンジョン7F

やっと7F

(毎回、同じパターンで終わっているような・・・・。手抜きではにゃいか?)

6Fの休憩室で起きたネオはそんなことも思っていると、


『微妙にかえておるじゃろ~6Fは休憩所じゃなくて休憩室になっているとか~』

どこからともなく声・・・新人の神様の声らしい・・・。


(もうちょっと工夫が・・・)


『さっさと10Fまで行かんかい!!』

何故か切れてしまう新人の神様であった。


(7Fに行くかにゃ・・・)

ネオは休憩室を出て階段を降りていった。


・・・


7Fに降りると、そこは、石壁の迷路になっていた。

(ダンジョンらしい階だにゃ・・・)


よく見ると、階段を降りた正面の壁に何か書いてある。


=霊園へようこそ=

×◎▽■・・・

△◇〇●・・・


(読めないにゃ)

最初の部分以外は何が書いてあるのか識別不能であった。


(またまた嘘つき神様にゃ・・・)

“この世界の全ての言葉が読み書きできる”はずだったと思っているネオであるが、新人の神様は少々適当らしい・・・。

右手を壁に沿わせて進んで行くと途中で1ヶ所左に別れる部分があったものの、それ以外はひたすら道なりであった。


(手抜きダンジョン・・・にゃ)

そうネオが思っていた時、目の前に広い空間に出た。


『墓地だにゃ・・・』

思わずつぶやいて、1歩足を踏み入れたそのとき、

(何にゃ?)

墓から青い火の玉のようなものが一斉に沸き上がり・・・・やがて、人のような形になった。

『こいつ生きてる』

『死んでいない・・・』

『羨ましい・・・』

青い火の玉から謎の声が聞こえてきた。

(なんかマズイ気がするにゃ)

そう思った次の瞬間、一斉にネオに向かって襲い掛かってきた。


『ホーリーボール』


1発、青い火の玉に打ってみたが、見事に素通りして全く効き目がない。

慌てて元来たダンジョンを走って逃げると、何故か墓地の外までは来ないらしい。

(墓地の外までは追ってこれないのかもにゃ)


その後、今使える攻撃魔法を片っ端から使ってみる。


『ホーリーヒール』

『ホーリーアロー』

『ホーリーアース』

『ホーリーウインド』

『ホーリーボルト』


結果としては、どれも効果がなかった。


(一旦、戻ろう・・・にゃ)


ダンジョンをひたすら戻っていくと、途中、唯一分岐していたところまで戻ってきた。

(今度はこっちにいってみるにゃ)

先ほど行かなかった方へ行くと、何やら人のような姿が見える。

(人かにゃ?)


近づいていくと、人らしきものがしゃべりだした。


『ここは死者が眠るところ。生きているものが来るところではない。早々に立ち去れ!』

よく見ると、初老の男性のような恰好で、手には草刈り鎌を持っている。管理人という感じである。


『ここの先に行きたいだけなのにゃ』

『許さん!!』

ネオの言葉に怒ったのか、鎌を振り上げ、ネオに襲い掛かってきた。慌てて、ショートソードで鎌を受ける。


(にゃんて力だにゃ)


ここまでレベルアップをしてきたことでかなり強くなっているはずのネオであったが、どういう訳か、草刈り鎌を辛うじてショートソードで受けるのがやっとであった。


男の背後を見ると、事務机が1つにその上に、本らしきものが1冊ある。


(たぶん、あの本に何かあるにゃ)


そう思った次の瞬間、


『ホーリーウインド!!』

を放つ。三日月の刃が初老の男性の腹に当たった。


(よし!!)

ネオがそう思った瞬間、何と、初老の男性は、ホーリーウインドの三日月の刃に運ばれて、事務所の奥に飛んでいった。ネオはそのまま数歩前進し、事務所のような空間に入った。


(やったかにゃ?)

初老男性は奥の壁に激突した・・・・。何故か、傷一つなく、そのまま立ち上がった。そして、何事もなかったように服についた汚れを払うと、無言のままネオに突進してきた。


(にゃんで切れない!!)

実体があるようで物理攻撃は通用するみたいなのだが、ホーリーウインドの刃では、全く刃が立っていなかった。

(まずいにゃ)

ネオが咄嗟に右に避けようと跳ね、着地した瞬間、何かを踏んだ感じがした。


(スイッチのようなものを踏んでしまったにゃ・・・)

揃初老の男性は途中で立ち止まり、向きをネオに向けて動き出したので、思わず、部屋の奥に跳ねたところ・・・。


(なんでにゃ?)


突然、初老の男性がいた付近の床が消えた。そして、無言のまま、初老の男性はその謎空間に消えていった。


どうやら、外的侵入者対策用の穴だったらしい・・・。どうして、初老の男性がそれを使わなかったのかはわからない・・・。


(とにかく、机にある本を確認するにゃ)

ネオは他に変なスイッチがないか調べながら、机近づき、本を取り上げた。


(なんか似たような本が2Fであったような・・・気がするにゃ)

ネオは本を開いてみた。

(やっぱり・・・にゃ)


中身はさっぱり読めなかった。というより、何も書いてあるように見えない・・・。

何か書いてあるページがないか、めくってみるが・・・なにも書いてなかった。


(何も書いてないにゃ!!)

そう言って、ネオが机に本を戻した瞬間・・・。

(にゃ!何か魔法を習得しているにゃ)


何が出来るか理解できなかったが、とりあえず使ってみようと

『プリフィケーション』

頭に流れ込んできた感覚のまま叫んだ・・・。


『何も起きないにゃ?』

そう思いながら周囲を見渡すと、

(なんだにゃ こりゃ)

床に何か服が落ちている。よく見ると、下着まで含めた男性ものの服一式であった。よく見ると、魔石が1個転がっている。


(これは、さっきの男が来ていた服にゃ)


先ほど、謎空間に消えていった初老の男性が来ていた服と思われた。


何時の間にか、謎空間は消えていて、何もない床になっていた・・・。


(ひょっとして・・・)


ネオは、そのまま、墓地に向かって走っていった。途中、分岐は1ヶ所しかないので、間違えようもなく、ほどなく先ほどの墓地に到着した。


(予想通りにゃ・・・)


ネオが墓地の空間に足を踏み入れた瞬間、先ほどを同じように、墓から青い火の玉のようなものが一斉に沸き上がり・・・・やがて、人のような形になった。


(さっきと同じだにゃ)


一斉にこちらに向かって襲ってくる青い火の玉に対して、


『プリフィケーション』

ネオが唱えると、青い火の玉の動きが停まり、つきの瞬間、シャボン玉が割れるように消えていった。


(やっぱり・・・)


どうやら、浄化の魔法であったらしい。このあと、墓地を歩いても、青い火の玉は現れなかった。墓地には魔石が散らばっていた。ネオは、せっせと回収していった。


・・・


墓地の一番奥に、見覚えのある石像があった。

(この階はボスが出てこないのかにゃ?)

ネオが石像に近づくと、ネオは光に包まれた。

『ダンジョン7Fを初めて制覇した勇者よ。褒美にいままでの経験値をレベルに変換してやろう。お前はレベル10になったぞ・・・ハハハ』

最後は謎な笑い声と共に、レベル神と思わる石像は消滅し、ネオを覆っていた光も消えた。


(レベルあがってないにゃ!!)

この階では2回、プリフィケーションを唱えただけだからか、倒したのが青い火の玉と初老の男性だけだったせいか、レベルは10のままであった。


とりあえず、先に進にゃ。

石像が消滅した後に現れた、下に続く階段をネオは降りていった。

新人の神様は、ダンジョン作りも手抜き傾向のようです・・・。

次回の投降は8/27の予定です。

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