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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第12章 新生ゴンドアの発展
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第135話 デコル空港開港

やっとデコルに空港が出来ます

『暇だにゃ~』

デコルの空港は、ゴーレムたちが、どんどん作っていった。ネオは、ヒャッケラキアが出てきたときの対応のため、建設現場に毎日来ていたが、ヒャッケラキアどころか魔物1匹出てこなかった。

(5mの壁を越えてくる魔物はいないのにゃ)

暇な毎日が過ぎていく・・・


・・・


『作業は完了しました』

建設リーダーのゴーレムは空港の完成をネオに報告してきた。

(ほんとうは俺じゃないのでは・・・)

ネオは思うところがあったのだが、何も言わずに、


『シャールカには連絡したかにゃ』

ダメ元で言ってみると


『建設ユニットから、シャールカ様のタブレットにメッセージが昨夜送られております』

ゴーレムリーダーは何等か建設ユニットと連絡がとれるらしい。

(ということはにゃ)

ネオは思ったとき、それは現れた。特別塗装のBE36・・・プリンセスシャールカ号である。


『あれが、降りてくるまで、ちょっと待ってにゃ』

ネオは空にいるプリンセスシャールカ号を指さした。


・・・


プリンセスシャールカ号が着陸し、予想通りシャールカが出てきた。降りてきたシャールカは、ゴーレムリーダーにところにやって来て、


『早速、完成検査をしようか』

と言ったのに対し、


『まだ完成検査前なので、着陸されるのは困るのです』

ゴーレムリーダーは想定されていない事態に判断が出来ないでいた。


『今、プリンセスシャールカ号は場外着陸をしたという理解でいいのにゃ』

ネオがゴーレムリーダーに助け舟を出した。ネオの言葉を受けて、ゴーレムリーダーの思考は無事、再開されたらしい。


・・・


空港は問題なく完成していた。仕様としては、サマランド空港から空域管制を除いたものになっていた。あくまで、空域管制は北東管制所で行うということらしい。川が近くになかったので、ラオカ空港やイパラ空港のような食堂はなく、広い予定空間のみになっていた。

(この空港に赴任する職員は可哀想だにゃ)

サマランドは職員にとって地元なので、空港に住む必要はなく、パラストアはすぐ隣がアミアの街なので、アミアに住めばよかったのである。が、デコルは街まで約20kmあった。歩いては半日で着かない距離である。職員は空港に住み込むことになる。住居は出来ているので問題ないが、売店も食堂もない空港は住むには厳しそうだった。


『ここの2Fはどうするのにゃ』

ネオはシャールカに聞いた。


『そうだなあ・・・インゴニアに考えさせようかな』

シャールカに特に考えはないらしい。


完成検査が終わったので、ネオは、送還の魔方陣を広げた。運ぶのが面倒なので、自ら、魔方陣に入ってもらおうという考えであった。そんなネオの気持ちをわかっているのかいないのか、送還すべきゴーレムと資材トラックなどたちは勝手に魔方陣の上に集まって来た。


『皆、建設ありがとう。ゴンドアを代表して礼をいう』

シャールカの言葉に何故か反応して頭を下げるゴーレムたち

(きっとシャールカを主と思っているのにゃ)

ネオはその様子をじっと眺めていた。


シャールカが魔石をセットすると、30秒後、魔方陣ごとゴーレムと資材は消えたのである。

(すごい技術だにゃ)

ネオは感心するばかりであった。


・・・


送還が完了した直後、警備ゴーレムがやって来た。

『馬車が来ます』

警備ゴーレムの報告に


『出迎えてみよう。おかしな奴らだったら成敗すればいい』

そう言ってシャールカは正面入り口に向かって歩いていくのだった。


(しかたにゃい)

ネオはシャールカの後を追うようについていった。


・・・


馬車でやってきたのは、バード《インゴニア国王》とローベス(宰相)であった。プリンセスシャールカ号が来たのを見て慌ててやってきたらしい。馬車から降りたばかりの2人に

『デコル空港は出来上がったぞ』

シャールカが言った。


『もうですか・・・まだ7日しか経ってないですが・・・』

ローベス(宰相)は汗を拭きながら出来上がったターミナルを見上げてている。信じられないと言いたそうである。


『まっ、案内するから付いてきてくれ』

シャールカはそう言うとターミナルビルの中に入っていった。


『ほう・・・』

『はあ・・・』

バード《インゴニア国王》と、ローベス(宰相)からは、ため息なのか驚きなのか、はたまた感嘆なのか、よくわからない声が漏れていた。水洗トイレを見て、欲しがったのはお決まりのパターンである。そして2Fを見せたシャールカは、

『このフロアはインゴニア王国どう使うか考えてほしい。明日にはゴンドア航空局の職員が3人赴任するから、彼らと相談してもよいぞ』

本来は、売店と食堂のためのエリアである。今は広い空洞になっていた。


シャールカの言葉に顔を見合わせる、バード《インゴニア国王》と、ローベス(宰相)

((どうしましょう・・・))

困ったと顔に書いてありそうであった。


『各国に米や魚を輸出してはどうかな』

シャールカは楽しそうにいった。更に

『さっき、8005が完成したというので、今からサマランドに戻る。ネオも連れていく。警備ゴーレムがいるから問題はないはずだ。出来れば、明日もローベス(宰相)に来てくれると助かるが・・・。職員を連れてデコルに伺いたい』


『はい。お迎えに参上いたします』

ローベス(宰相)は汗を拭くことすら忘れて答えていた。


『にゃあ・・・そろそろラオカ村に返してほしいのにゃ』

シャールカにネオが言った。


『そうだな・・・ヒャッケラキアの討伐をしながら帰ってもらうか・・・』

シャールカの言葉に

『あんまりにゃ』

思わず反論するネオであった。

ネオはラオカ村に帰れるのでしょうか・・・。


一旦ここまでとさせていただきます。

続きは書くかもしれません(不明)。


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