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ネオー間違って異世界に送られた猫  作者: OPPA
第9章 間章
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第99話 再会

 ネオとメリアは、東を目指して移動していた。行先はメストである。ここから、北に向かって移動すればアミアである。


『また、何か魔物が出たりするかにゃ』

ネオが呟いた。


『やめて下さい。そんなこと言うと本当に・・・出た!』

メリアが前を指さす。そこには、見た目はオーガに見える何かが街道を塞いでいた。幸い、他の馬車などはいない。


『にゃ!あれ、オーガにしては大きすぎにゃいか?』

ネオが言う通り、目の前のオーガのような何かは、全長10mはあるかというビックサイズだった。

『ホーリーボルト』

魔力を込めて発動したそれは、巨大稲妻となって、ビックオーガに直撃する。稲妻はビックオーガの体内に入ったのか、見た目には無くなったが、直後、ビックオーガは目、鼻、口など、あらゆる穴から血を吹き出し、倒れ始めた。


『このままだと、オーガの下敷きになってしまいます』

メリアが叫んだ

何のことは無い、メリアの身体能力をもってすれば避ければいいだけなのだが、パニックになってしまったらしい。11歳の素の姿なのかもしれない・・・。ネオは、メリアを抱えるとそのままビックオーガに向かって走り出した。何故か避けようとしない。そして、ビックオーガにぶつかる寸前、ネオは、ビックオーガをアイテムボックスに収納した。


(既に死体だったからにゃ)


・・・


 メストの街門まで来たネオとメリアは、当然のように、ビックオーガについて門番からに質問された。当然、メストからも見えたのである。それが、突然現れた稲妻が当たった後、突然、姿が消え、更にネオとメリアが現れたのだから・・・当然の成り行きであった。


『街道を西から移動して来たら、でっかいオーガがいたのにゃ』

『何故?』

『知らないにゃ』

ネオと門番の問答は続き、


『魔法で稲妻をあてたら死んだのにゃ』

『死体は何故消えた?』

『ここにあるにゃ』

ネオはそういって収納袋から出すようにアイテムボックスからビックオーガを取り出した。巨大な死体が街道を埋め尽くす。


『こら!いきなり出すな!』

門番に言われて、慌ててネオはビックオーガを収納する。


 門番の話では、ビックオーガは突然現れたらしい。結局、ビックオーガの死体は、アミアの王宮までネオが持っていくことになった。正確には、アミアまで運ぶ方法が他になかったのである。


『王宮には連絡しておきますので、今日はゆっくりメストにお泊りください』

そう代官に言われ、仕方なく1泊する。宴会などは、疲れていることにして全て断った。


・・・


『やっぱりこうなる・・・』

翌朝、宿の前には、豪華な馬車が待っていた。


『これって、前乗った馬車ですよね』

そう、以前、アミアに連れてかれた時と同じ馬車であった。ネオとメリアは諦めて、騎士の護衛付でアミアに護送されるのであった。


・・・


翌日、途中で1泊した一行は、ゆっくりとアミアに向かって進んでいた。

『もう飽きたにゃ』

退屈な馬車の中でうんざりしているネオであったが、


『ネオ殿、メリア殿、アミアが見えてきました』

護衛の騎士が指さす方向を見ると、アミアの街壁が見える。


『やっと着いたにゃ』

『やっとですね』


・・・


馬車は、街壁の門、城への門も止まることなく通過し、王宮の中、正確には正面玄関というべきところで停止した。完全なVIP扱いである。ネオとメリアが馬車から降りると、見覚えのある面々が待っていた。


『お久しぶりだにゃ』

『お久しぶりです』

ネオとメリアの挨拶に破顔したその人物は、


『久しぶりだ。会いたかったぞ!!』

と叫んだ。そして次の瞬間、ネオにハグしたのである。

『シャールカ・・・苦しい・・・にゃ』

ネオだから無事だったが、レベル1の人間であれば、恐らく全身の骨が砕けて死んでいただろう強さであった。


『シャールカ。ちょっと用事を先に済ませたいのにゃ』

そう言って、シャールカのハグから脱出するネオ。近くにいたゲルドに向かって、


『メストで倒したオーガと、シャールカへの土産のオークは何処に持っていけばよいかにゃ?』


・・・


ゲルドに案内してもらって、王宮の裏側にある広場のようなところ・・・騎士たちの訓練所の一部らしいところにビックオーガを置く。


『何だこのオーガは?』

付いてきていたシャールカが叫んだ。シャールカも覚えがない魔物だった。


(シャールカも知らないということは、昔からいたわけではないのかもにゃ)

髭を舐めながらネオはシャールカを見ていた。


『それと、シャールカへの土産がこちらだにゃ』

ネオはそう言うと、ビックオーガの脇に、国境付近で倒したオーク達を積み上げた・・・その数、約100匹。


あまりの量に、ゲルドたちアントラニア王国は放心状態である。事前に情報を貰っていたにも関わらず・・・。一方、シャールカは積み上げられたオークの死体の山を見て右手を額に宛てていた。


『ネオ!こんなに沢山、どうしろと言うのだ!!』

シャールカの怒声が響いた・・・。


・・・


結局、オーク100匹は、シャールカから、アントラニア王国に寄贈されることになった。このオークは、アミアの冒険者、及びオークの解体が出来るもの総出で処理されることになった。結果として、アミアの街には、”シャールカ様から下賜されたオーク肉”が溢れたのである。格安で提供されたオーク肉はアミアの人々に喜ばれ、結果としてシャールカの人気が高まったのである。


一方、オークをアイテムボックスから出し終わったネオは、シャールカに有無を言わさず連れていかれていた。もちろん、メリアも後をついていく。シャールカが滞在している部屋に入ると、シャールカは急に真顔になり、

『ネオ。ローラシア山脈の様子がおかしい。新人の神様から何か聞いていないか?』

あまりに急な話にネオは首を横に振るのだった。

とりあえず、

その後

はここまでの予定です。先の話を書くかはわかりません。

(私の気力次第?)

個人的には、この先は続編ということで、別のお話という認識です。


なので・・・この話の続きとして書くか、新しい話として書くか・・・実は決めてません。なので、一旦ここまでで完結とさせていただきます。

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