神界
「やほー、私、一時帰宅だよー!」
真っ白な世界の中でエネが大きな声で叫びした。
「別件って副神達のところか。・・・そう言えばあれっきり教会なんて来てなかったからな。」
「真っ白ってだけで何にも無いですね。教会の中にこんなところがあったなんて驚きです。」
さくやは神界に着くなりいきなり叫び出したエネを叩いて沈ませようか悩んだが、自分のせいで神界にエネを向かわせられなかったからなと軽くため息だけ着き、今だけは好きにさせてやろうとテンションが上がっているエネを眺めた。
アルマはエネに手を繋がれながら教会に入り目を閉じて、次に目を開いた時には今まで自分が見たこともない真っ白な部屋に連れて込まれたと思い込んでいた。
エネの叫び声を聞いてどこからともかくティアが三人の前に姿を現した。
ティアは見たことの無い少女に疑問を抱き、アルマの顔を覗き
「エネ、この小さいの何?あんたまたニアに怒られるよ?」
アルマは目の前に来た美女に驚き教会内部への不法侵入で怒られると思い身構えたが、その美女の声が全然怒っている感じが無い様な感じなのに安堵し、一応とばかりに自己紹介をした。
「えっと、私エネさん、サクヤさんと一緒に行動を共にさせてもらってるアルマ:グレイって言います。」
ティアはアルマからの自己紹介を受けて
(この子は神族に臆することなくよく喋れるな。そう言えばさくやもだったな。)
とさくやとアルマをのんびり眺めエネの連れてくる人間はいちいち奇特だなと思いながら、勝手に神界につれて来てニアから殺されなければいいんだけどなと前来た時のさくやを思いだし、フフッと軽く笑うとアルマに自己紹介をした。
「私はティア:イルア。世界でなんて呼ばれてるかは分かんないけど、イルア内の叡智を統べる神でエネの副神よ。よろしくねアルマ。ちなみにここは教会の中じゃなくて、神界と言って神族達の住まう所よ。」
「・・・えーと・・・神様?ティア様?あー!!私また神様に無礼なことを!?すみませんでした!」
アルマがエネの正体を知った時と同様にわたわた騒ぎ始め
「エネさんとの繋がりがある時点で神様だと気付けたのに・・・私のバカ。」
落ち着きを取り戻したかと思えば頭を抱えて唸り出した。
そんなアルマを見ながらティアはケタケタ笑いながらエネのことを様ではなく、さん付けで呼んでるから私のことも気にする事はない。と言った感じでアルマの頭を撫でてやった。
そんなティアとアルマのやり取りを見ながらさくやはそういえばとふと思いだし
「前にエネがイルア内で力の付与が出来なくて神界だったら出来るかも。って言ってたんだし、今神界に居るんだからやってみたらどうだ?ティアもやってみてくれ。」
「そうだったね。すっかり忘れてたよ。ティアもアルマちゃんにやってあげてね?」
「下界だと出来ないんだな。さくやはエネがイルア内で過ごすために作った体だったけど、アルマには一応加減はするぞ?生身の人間だと力が内部でパンクしかねないからね。」
さくや、エネ、ティアの三人がアルマ改造のことについて一通り話終わるとアルマの方を一斉に向き、三人からいきなり振り向かれたことでビクッとなったアルマに、エネとティアが指先を向けて
「案ずるな。力の付与だ。」
「神界だったら多分出来ると思うからじっとしててね?」
(神様達からの直接付与なんて・・・サクヤさんが異常なのが納得できますね・・・って私も今日から晴て異常者の仲間入りか。)
一通り付与が終わったのだろうといったところで
「そいやニアとミアは?見当たらないけど?」
エネとティアがアルマに付与をしている時にやること無いから周りを見渡していたさくやがティアに話かけると、エネもあれ?といった感じで周りを見渡しティアの方を見た。
「ミアは今まで通りエネの代わりに神族会合に行って、ニアも今まで通り武者修行よ。」
「エネって神界にいた時って何してたんだ?」
「わっ私はいろいろやることがあったんだよ。」
「・・・ふーん、あっそ。まぁいいや、ニアとミアがいないならまた日を改めて来るとするか。ちょっとばかりやってみたいことがあるから急ぎたいんだ。」
さくやの言ったやりたいことというのにエネとアルマは?を浮かべ、ティアはあんまり変なことはしないでねと軽く笑って返した。
「じゃそろそろ行くか。こっち来て短い時間しかいなかったけど、また近々顔見せに来るよ。」
「ティアまたねー。」
「ティアさんありがとうございました。また来させていただくと思います。」
三人がティアに軽く挨拶を済ませて、ティアも軽く手を振り返事を返し、エネとアルマが神界からいなくなりさくやが、じゃまたなと言い神界を出ようとした時にティアがさくやを引き止めて
「さくや、あなたの行動と言動は少し気を付けた方がいいわよ。多分さくやの言った『退屈しない世界』ってことだと思うけど神権がちょこちょこ反応して、イルア内が微かだけど変わってる感じがあるから。」
「・・・まぁ用心はしておく。俺自身面倒事は避けたいし、せめて転生先の第二の人生は自由気ままにのんびりしたいからな。」
最後に忠告ありがとなと言ってさくやもエネとアルマを追って神界を後にした。
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