転移
お互い微妙な雰囲気になったのに気が付いて、先に雰囲気に耐えきれなくなったのかエネがさくやに気になったことを聞いてみた。
「さくや君はどうしてチート(力)を受け入れてくれたの(多分付与出来たはず)?」
先にエネが沈黙を先に破ってくれたので質問を返すだけの立場が楽なのか
「いや、なんとなくな、前世?で働きっぱなしだったから来世?で魔法使って少しは楽して過ごしてみようかなって思ってな(多分付与されたから出来るはず)」
と神様にスローライフになりたい旨を伝えてしまったがエネはスローライフを知らなかったので
「じゃあ、イルアでも比較的のんびりとした田舎の村の外れでゆっくり過ごせるような状態にして転移させますね。」
都会のゴミゴミした雰囲気よりも落ち着いて生活できるならありがたい、とさくやは了承しこれからのセカンドライフに思いを馳せていると
「一応生活に必要なものは所持させておくのでその辺は特に心配しないでも大丈夫なので、あとイルアでの生活を私に度々報告だけして下さいね」
「所持?報告?」
思いふけていたところに声をかけられ,気になった単語だけ質問すると
「所持品はイルアに転移して目覚めた時のお楽しみってことで、報告はさくや君が気が向いた時に君が居た世界でいう教会みたいなところでお祈りしてくれれば、君が見たり活動したりした、記憶を覗いて異世界者から見たイルアの感想なんかを楽しむから。」
「所持品不明って何のサバイバルさせる気だよ・・・
てか神様が覗きってのもどーかと思うぞ」
覗きじゃないし,や,他の世界の神様だってやってるし,や,神様って意外とやること無いからお祈りに来た人の記憶や思考見るぐらいしか楽しみ無いから仕方ないじゃない・・・とエネがさくやの肩を掴み前後にガタガタ揺らし、覗きってことを必死に反論し「わっ分かった、分かったから」とさくやがエネの覗き?を了承すると
エネはふと視線を明後日の方向に向けると
「そろそろイルアでさくや君の体が構成されてきたから魂と体をリンクさせるよ。」
そう言って指をパンっと鳴らすとさくやは意識を落とした
「・・ん?あれ?」
意識が戻り目を開けると青い空が映り
体を起こし周りを見渡すと、草原の中の小高い山の上に自分が居て自分がいるところから少し離れた場所に村があるのを確認し
「なんにもないな、本当に田舎の村に飛ばしたのか?」
と自分の置かれた状況を口にすると(所持品って?)
自分の体がの横に小包とショルダーバッグ、日本刀のような刀と手紙を見つけ
『ーさくや君へー
イルア内の物価は私は詳しくわかんないから金貨500枚でなんとかやりくりして下さい。
ps護身用の武器は君が居た世界の君が居た国のを模造しました
ーエネ』
(神様なんだから自分の世界の物価ぐらい把握しろよ、てか所持品ってこんだけかよ)とため息を付きながら刀をベルトで帯刀し手紙と金貨の入った小包をバッグに入れ
「・・・とりあえず村に行くか」
離れたところに見えた村へ歩いて行った。
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