種明かし
取調室にじっと座る男。力なく項垂れる男を取り囲む軍人達。もう逃げられるわけにはいかない。
「答えてくれ、どうして俺の居場所が判った!?」
「軍服に発信器が付いてると言ったが、あれは嘘だ」
「何!」
「そう言えば脱ぐと思ってな。顔は割れてるんだ、捜す苦労が減る」
「どうやって見つけたんだ!?」
「発信器が付いているのは、こっちだ」
軍人が得意気に見せたのはトランシーバー。見た目は普通の為、疑われることはない。
「トランシーバー……だったのか!」
「軍の動向を知るために持ち歩くと踏んでいた。引っ掛かってくれて助かった」
「クッ!」
※ ※ ※
別の取調室にいるアリサ。手足を拘束され軍人を睨み付けている。今の彼女に出来るのは、ピンクの髪を揺らすことくらいだ。
「司令部に手榴弾を投げ入れた挙げ句、スズメ・バードを拉致監禁及び撃った事を認めるか?」
「認めるしかないでしょう? 無駄な質問しないで」
「認めてくれないと次に移れないんだ。まあ、小型の銃と現場に落ちていた弾を調べれば判ることだが」
「やらしいことね」
「軍が別に捕まえた男への強要と共犯も認めるか?」
「喋ったんだ。そう、私が脅して協力させたの。軍からライフルを奪ったのも二人で。あの男がオイルを撒いたのは、その場にいたスズメ・バードを私がライフルで撃つため」
「分かった。それでだが……ライフルはどこだ?」
アリサの自供を記録していた者、アリサの背後に立つ者、聴取をしている者、その場にいた全員が注目する。
「あの男がオイルを撒いた近くに、景観の為に植えられている木があるじゃない。そこに隠してあるの」
※ ※ ※
意識が戻るのには時間が掛かる為、ジャックは三人を連れて司令部に向かっていた。病院から車で五分なのだが、三人を司令部に降ろして病院に向かった時よりも短く感じていた。スズメを無事に搬送出来たからだろう。
「む?」
「アンチャン?」
「木の側が騒がしい。何かを探しているのか」
車を停めて駆け寄る。事情を聞いたジャックは納得した。
「あの時、構えていたライフルか」
植えられている木は、十本程。探すのに苦労しないと思われたが、なかなか発見出来ずにいた。
「一杯食わされたかもしれん。アリサを問い詰めよう」
ジャックは司令部に入っていく。
ジャックを見たアリサは笑みを浮かべた。




