ロジカルコミュニケーション
相も変わらず僕がいる。
君がそこに吊られている。
僕はとりあえず君に触れる。
君はたちまち溶けて液状化する。
床に散らばる君を見つめる。
手の中に残った君を口へと運ぶ。
口元から君が滴り落ちてゆくのを止めることなど出来ない。
この身体が満たされるはずもない。
君が奥でないている。
それ以外には音も無く。
僕は少しだけ震える。
ギロチンはまだ落ちてこないと首を括る。
自信がないからふざけてみる。
君が僕を裂いて挨拶をする。
世界が突然二つになり。
裂かれた僕は挨拶を返す。
視界がぱちんと弾かれる。
眼球の裏側で飛び散る閃光が眩しい。
君の片手を噛み千切る。
目を見張る君に笑いかける。
君が僕の左頬を憎憎しげに撫でるので。
僕はたちまち溶けて液状化する。
床に散らばったままの君と混ざり合う。
君の手に残った僕を君は眺めている。
こんな遊戯で君を留めておけるのならば。
何度だって繰り返すよと呟いて、君を裂く。