無邪気なプライド
(短歌七首)
輪郭は
想い出せない残り香が
遊びのあとに指を折らせる
ランタンを
ベッドに寝転び眺めつつ
鼓動が君のと合わさるひととき
カラカラと
風が転がす空き缶に
運命的な寂しさをみた
ひだまりの
猫よまるまり目を瞑り
恥ずい失恋みのがしてくれ
靴音が
寂しく聴こえる満月の
無人のビル街、消えそうな闇
水玉の
傘を忘れておいたのは
そういう趣味と想わせるため
同情の
数だけ心が冷えるという
プライド高めの恋しかできない
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お読みくださり誠に有難うございます。
またお会いできる日を楽しみにしています。
でわ。